布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝

第126回G研報告45歳「まるドメ課長」をグローバル人材に変える方法』

2016年06月06日
先日、第126回G研『45歳からでもグローバル人材になれるのか?それとも手遅れなのか?!「まるドメ課長」をグローバル人材に変える方法』を開催した。

<グローバル人材は必要に応じて必要な人数を採用すればいいのか?>

社内にグローバルで通用する人材がいなければ外からとってくればいいという発想もある。
しかし実際は日本企業ではそのやり方はあまりうまくいっていないのが現状だ。
そこが外資系と違うところだ。会社がそういうドライな風土ではないのに都合のいいところだけ持ってこようとしても機能しないのは当然である。
もちろん各社それぞれ事情は違うので一概には言えないが、8割は自社で育成、2割は外部から採用というくらいがちょうどいいのではないだろうか?


45歳というと、1993年から1996年のバブルが崩壊してすぐ就職氷河期時代に就職を経験されたいわゆる「団塊ジュニア」と呼ばれる方々の世代である。

今回45歳にフォーカスを当てたのは、上記の理由で外部からの採用ではなく専門性や人脈もある生え抜きの自社中核人材をグローバル人材に育成しようという動きが高まっているという背景がある。
せっかく社内にいる優秀な人材を<ローカルもグローバルも適応できる>に変えようということである。

もう少し正確に言えば実際は年代的に35歳〜45歳くらいの層にスポットが当たっている。

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今回ご参加くださったご担当者様からも、
「グローバル人材は必要だが自分ではない、と思っていることが大きな経営課題であるという声がある。その事実を社内の優秀な人材に気付かせる必要がある。」

といった社内の人材育成施策のフェーズの変化の声をお聞かせいただいた。


<本当に45歳から変わることが出来るのか?>

結論から申し上げると、選抜されるようなAクラス人材であれば成功事例がいくらでもある。プログラムは国内外で様々な種類があり、その層や人材をどのように育成していくのかから逆算してカスタマイズすることが可能である。


以前もこのブログでご紹介したが、幹部の上位20%をグローバル人材化することで、組織のカルチャーは着実に変わっていく。当社では、コア人材プログラムとして、11か月間のコアグローバル人材育成プログラムを実施しているが、1年前には想像もつかなかった自分自身の変化に、皆さん共通して大変驚かれる。我々としても変化の過程を共に歩めることは大変に感慨深い瞬間の一つである。


後半では、当社専務取締役の福田聡子より、グローバル人材の一歩ともなる英語学習について
学習する上での重要なポイントと変化をお伝えした。

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・発音、文法、表現力など基礎を学ぶことで、英語に対する苦手意識がなくなり自信がつく
・研修中の発音&ファシリテーションの回数など、リーダーシップ発揮に変化が現れる
・単語力&表現力が増えることで、難しい内容でも諦めずに何とか自分の言葉で伝えられるようになる。

焦点となるのは、「理解できるようになったか?ではなく出来るようになったか?」である。
英語に対する抵抗から手を付けない方も多いが、そろそろ腹をくくって取り組んでいきませんか?というメッセージを強調したい。一歩踏み出せると、一時の辛い体験は達成感の大きさにも繋がる。



<今ある英語力で最高のパフォーマンスをする方法>

第2部では、当社講師であるJames Doughertyが登壇した。

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今回ご参加くださったご担当者様にもプレゼンテーションを実践頂いた。そして、重要な要素を知った上で再度行うと、その変化と周囲に与えるインパクトの大きさに会場が沸いた。たった数時間でも明らかな効果があり、ご導入が決まった企業様もおられる。

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今回取り上げたのはビジネスコミュニケーションスキルの中核である「プレゼンテーションスキル」である。ここで重要なことは、プレゼンテーションにおいてはコンテンツは去ることながら、最も必要なものは「デリバリースキル」だということである。
デリバリー・スキルには主に、

^象
表情(アイコンタクト、笑顔など)
声・声のトーン
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の4つが挙げられるが、こういった表現術を一言で表すと「トータル・ボディ・コミュニケーション」である。驚かれるかもしれないが、これらを習得するのに必要なのは一重に
「Practice,Practice Ptactice」なのである。
Practiceこそが、揺るぎない自信とモチベーションを築いていくことを、強くお伝えしたい。

例えば、胸の高さに手を持ってきて自分が思っているよりもオーバーにジェスチャーをつけると、たったそれだけで周囲を一気に引き付け、相手の脳裏に自分の印象を焼き付けることが出来る。また、声の抑揚も同様だ。これらは、例え英語力に自信がなくとも「型」を習得することで、格段に見違えるインパクトを相手に与えることが出来る。

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以下に、James Doughertyのジェスチャーをいくつかご紹介する。


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ご参考までに私とJames Dougherty氏の共著「相手を動かす英語プレゼンテーション」はこちら。
CDROM付きで実際にプレゼンテーションスキルトレーニングのBefore/Afterが収録されている。


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ジムの本の写真

具体的な方法まで細かくご紹介しているので、多くの方に是非手に取っていただければ幸いだ。

第125回大阪G研報告:部下を伸ばす上司が実践しているたった5つの習慣

2016年05月30日
先日、大阪にて第125回グローバル人材育成研究会(G研)「部下を伸ばす上司が実践しているたった5つの習慣」を開催した。これが大阪支店開設後、2度目のG研開催である。
前回同様、ご担当者間のワークは非常に活発で熱のこもったディスカッションが印象的である。

第1部は私のパートで「なぜ、部下はやる気を失うのか?復元力を引き出せる人、引き出せない人」について意見を述べた。
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日本でも様々な企業が「グローバル企業」として活動し始めているが、日本を代表する大手電機メーカーの新しい人事制度に簡単に触れた。
その導入目的は、
1.世界中の管理職のデータベース化
2.数万ある管理職ポストの格付け 、である。
それが意味するのは、従来の日本型「年功序列」や「終身雇用」との決別である。
つまり「やる気」の源ともなる、会社における個人の在り方が高度成長期〜バブル期以前とは全く異なるのである。
そこで参加企業の皆さんに「人材確保」「リテンション」「社員のやる気の喚起」に向けた課題について議論していただいた。
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出てきた意見としては、
 ・世代間GAPの存在
 ・若手のやる気を抑制する上司の存在(考え方も古い)
 ・指示待ち(判断を委ねる)
 ・若いマネージャーに対して年上の部下 、などがあった。
さて現在、深刻になりつつある若者の離職であるが、最も高い理由が「メンタルヘルス面の不調」である。更に深堀すると、「仕事内容への不満」「人間関係への不満」と続く。
この結果からも、上司や職場の関わり方が大きく影響していると言えるであろう。

次に、不満を持たれる上司、不満を持たれない上司の違いについて一例を挙げてみた。
◇ビジョンがない  ◇やる気がない  ◇コミュニケーション力不足
◇課題解決できない  ◇ダイバーシティに適応できない

そして、レジリエンス(復元力)についてもその種類について述べた。
1.知的なレジリエンス(常に能力開発をし続け、前向きな形にする)
2.感情的なレジリエンス(労働以外の時間もある程度確保する)
3.社会的なレジリエンス(様々なネットワークを作り、常に新たな活路を見出す)
これら3つを意識し、常に鍛えることにより「復元力」は自ずと備わってくる。
チャートで参加者自身の復元力について自己評価をしていただき、私のパートの締めくくりとした。

第2部は竹枝正樹講師に登壇いただき、問題解決の研修事例を交えて部下育成についてお考えいただいた。
竹枝講師の非常にテンポ良く、明快な説明と参加者の熱気で議論も大いに盛り上がっていた。
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「よくある営業での上司と部下の問題解決」では、問題の認識・ゴール設定・課題の抽出をする前に原因追求を始めてしまう例や単なる詰問となっているケースなど出しながら「考え方」のポイントをご説明いただいた。
・アイデアを数多く出す、広げる【発散】
・深堀をし考える、情報整理・選択【収束】
考える場合にはこの「発散」「収束」を繰り返しながら議論を深めていくことが重要である。
そして「部下を伸ばす5つの習慣」として以下、ご説明いただいた。
STEP1.問題を認識する[現在抱えている問題とは何か] 「発散」
STEP2.[あるべき姿を決める]どうあればよいのか  「収束」
STEP3.[3A差(課題)を洗い出す]差の発生要素はなにか 「発散」
      [3B差(課題)を特定する]その差は本当に問題なのか 「収束」
STEP4.[原因を探る]なぜその問題が発生しているのか 「収束」
STEP5.[5A解決策を洗い出す]あり得る解決策は何か 「発散」
     [5B解決策を評価して選ぶ]どれが・どの順番が効果的か [収束]
ワークの中では「事実と解釈の違い」を理解し、『あるべき姿の決め方〜問題の抽出〜原因分析〜解決策の立案、まで「思考力」を強化』すれば部下育成にも好影響を与えられることを参加者にはご実感いただけたのではないだろうか。
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竹枝講師は業界別カスタマイズも可能であり、若手から50代まで幅広い階層に非常に親身になって知見を与えてくれる講師である。参加者のアンケートにも新しい発見を喜ぶ声もっと長い時間体験したかったという声が多かった。

是非、次回のG研も多くのご担当者様にお越しいただければ幸いだ。

第123回G研報告:グローバルに通用するリーダー人財の育成

2016年05月09日
第2部では、当社パートナーである古森剛講師より「グローバルで通用するリーダー人材の育成〜グローバル化を担うリーダーとして求められる実技とは〜」をご紹介した。

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これからのグローバルリーダーに求められてくる力は諸々あるが、中でも重要なのは「権限」ではなく「影響力」によるリーダーシップを持つことである。

勿論、権限のある人材からの指示に対し「ルール上」その指示は通り、物事を動かしていくことはできる。しかし、本質的に組織に影響を与えられるリーダーと必ずしもイコールではない。多くの場合、現場は権限の有無のみで動くのではなく、「リスペクト」と揺るぎない「トラスト」が組織を動かしていく。

組織を牽引するリーダーにはリスペクトされる責任がある。そして周囲からリスペクトを得ていくためには、自分の強みとなる「核」を明確に認識し、絶え間なく強化させ、周囲に認知してもらうことが重要である。周囲に認知されることで、自身にフォロワーが増え、それが「揺るぎない自信」につながっていく。
この、自身の「核」を顕示するプロセスは世界共通認識であるため、逆に言えばこれができると
「世界中どこに行っても影響力を持つグローバルリーダー」への成長を遂げることができるのである。

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更に、リーダーとして組織を築いていく過程でもうひとつ重要な要素が「多様性」である。
皆様は「多様性」に対して正しい感覚をお持ちだろうか?重要なのは、自分には相手に対するバイアスがあることを認識したうえで、マイノリティに置かれた「個」をいかに守れるか、ということである。

多様性から生まれるイノベーションとは、創るものではない。多様な意見や行動が生まれる「組織の余地(滞空時間)」を設け、ある種の「放置」の中で生まれてくるものである。更に、その多様な意見や行動が表明される環境を創り出すことである。

そう考えると、例えば「男女比率の平均化」といった取り組みは、表面的な多様性に留まっていることがお分かり頂けるだろう。したがって、人的な意義のみならず企業としての経済効果を得るためには、個々の思考内容の多様化ではなく、表明される意見の多様化を目指し、その状態を是非継続させていただきたい。


「真のグローバル人材」になるための根幹的な考え方を改めて考えさせられる、大変有意義な1日であった。

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写真にある『ふと思う系』は、古森講師が普段考えておられることを素敵な写真と共にまとめた一冊であり、本日皆様にご紹介いただいた。


優秀な営業マンを複製することは出来るのか?

面接時、例えば、このようにに思ったことはないだろうか?
「この目の前の営業マンが、期待通りの働きをしてくれる人物かどうかを、事前に見極められないか?」

しかし、仕事で成果を上げる要素が何かを突き止め、その成功要因を将来の人材に共有することは容易ではない。なぜなら、人から観察して分かるのは、全体の1割に過ぎず、残りの9割は外から見えない部分にその要因があるからだ。その人の学習スタイル、行動特性、仕事への興味は、もはや隠れて見えないことが多い。

高い成果を上げる営業マンとそうでない営業マンの違いを作っている要素は何か?

違いを生み出す要素は、学歴、人種、年齢、スキルレベル、その職務の経験といった要素ではなく、「その人物がどれだけその職務にフィットしているか」が重要なのである。

職務にフィットした人材が働く組織では、離職率が下がり、生産性が向上する。職務にフィットしているかどうかを、面接や履歴書、周囲の評判だけで見抜くことは極めて困難である。

では、職務マッチングを実現させるためには、どうすればよいか?下記3つのステップがカギとなる。

1.対象となる役割やポストで求められるものを正確に理解する
⇒優れた成績を収める社員の営業実績、売上高、品質評価、顧客満足度調査結果などのKPIを調べる。成績優秀者の資質、行動、仕事に関した個人の傾向の要点を捉える。

2.そのポストで成功した社員の特性を押さえる
⇒成績優秀者のアセスメント結果のデータを使って、成功する人材の特性を定義するパフォーマンスモデル(ベンチマーク)を構築する。

3.そのデータを採用候補者の評価基準として使い、その人材がこれから収める成功を予想する
⇒構築したパフォーマンスモデルに照らし合わせ候補者を評価し、そのポストに就いた場合に発揮できる最大限の生産性とエンゲージメントを把握する。

5月19日(木)に開催する6名様限定のプレミアム分科会では、自社の営業マンの「職業DNA」ともいうべき営業としてのポテンシャルを可視化するアプローチをご紹介する。日本の企業において、実際に成果を上げている営業組織の導入事例をご紹介し、貴社の営業組織の生産性向上へのヒントとなる情報をご提供する。

昨年プロファイルズ株式会社の福島竜治氏が登壇した際の様子:
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◆詳細はこちらから◆
http://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_special.html

営業部門、MR部門、採用部門の人事ご担当者様など、下記課題がある方にお勧め:
・履歴書や面接で良いと思って採用した営業マンが期待外れだった
・優秀な営業マンをマネジメントに登用したが、全く機能しない
・なぜ彼は売れるのか?の成功法則が掴めていない
・せっかく育成しても、育つ前に離職してしまい大きなコストを浪費している

是非、多くの方にご参加いただければ幸いだ。

昨年、福島氏がG研に登壇した際のブログ:
http://blog.m-furukawa.jp/archives/2015-09-28.html

「ゆとり世代」の価値観・考え方理解出来ていますか?

2016年05月02日
多くの人材育成ご担当者から若手社員の傾向として、「自分の頭で考えない」、「他者への関心をあまり示さない」 、「フィードバックは欲しがるが、指摘には弱い=打たれ弱い」などのご相談をいただく。

平成不況を目の当たりにし、企業の倒産やリストラをたくさん見てきた今の若者は生き残るために、「自分の価値」を高めることに意識を向ける反面、将来については悲観的な見方をしているため今を楽しむことに関心が向きやすいと言われている。

また、「個性を尊重する」教育を受け少子化で大事に育てられているため、自分にとって関心のあることには熱心だが他者への関心はあまり示さない若者も多いのが現状である。

5月18日(水)に開催するG研では、脇田 啓司講師が登壇し、自分と若手社員がどれだけ違う「価値観」、「感情」、「物の捉え方」を持っているか、若者の特徴、時代背景なども踏まえ、「自己理解」、「他者理解」を軸に部下育成のスピードを加速させる方法をご紹介する。

<昨年の脇田講師のG研の様子>
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・自分と若手社員が大切にしている価値観、していない価値観とは?なぜ自分とは違う?
・自分の愛情依存度、承認依存度、業績依存度、報酬依存度とは?
・「相互理解」は、なぜ若手育成に必要か?
・若手との対話の中から自分の職場特有の部下育成課題を探る方法とは?

◆詳細はこちらから◆
http://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_127.html

第一部の私のパートでは、ご参加いただいた皆様との対話を通して、若手社員がついていきたいと思う「魅力的で仕事のできる上司像」について考える。

是非、多くのご担当者様にご参加いただければ幸いだ。

昨年の脇田講師のG研登壇のブログはこちらから:
http://blog.m-furukawa.jp/archives/52067450.html

第123回G研報告(第1部)アンチグローバル人材の攻略

2016年04月04日
先日、第123回G研『「リーダーにフォロワーがつく理由」を「情」と「理」の2面から捉えるとは?
グローバル人材になりたくない社員のマインドセットを変える方法』を開催した。

第1部では私より、「グローバル人材になりたくない社員のマインドセットを変える方法〜アンチグローバル人材の攻略が成功のカギ!〜」をご紹介した。

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まずは,「そもそも論」から言うと、グローバル人材はなぜ育たないのか?

このブログでもなんども述べているが、要は数十年間やり方を間違えたままグローバル人材育成の施策を行ってきたというのが理由、というのが現場感だ。

グローバル人材イコールとりあえず英語力アップ(ここから思考停止)、そしてその基準が
TOEIC600というところに落ち着く(ここでまた思考停止)。
なぜ600点なのかというと、TOEIC400点の社員に対し、いきなり800点取得を求めるのは厳しすぎるので、まず600点取得を求めるという施策自体はある意味仕方がない。
しかし、600点を取った時点で、次は700点、800点と次のステージを設けるメッセージを盛り込む必要がある
この施策の本当の目的は決してTOEICの点数を取得することではない。TOEICは信頼性が高く多くの企業で使っているデファクトとして使っているだけだ。
しかし、本来の目的はグローバルで協働でき、戦える人材の育成であることは言うまでもない。

そんな基準の曖昧さの中に、企業には「グローバルは誰かがやってね」というアンチグローバル派が堂々と存在する(ただ表面化していないケースが多い)。

飲み屋での私の隣のサラリーマンの会話。

「社長も現場知らないよな。なんで使いもしない英語を俺らがやんの?国内の大変さがわかってない。こちとらグローバルどころじゃない。グローバル部隊にやらせりゃいいんだよ(こういう人に限って自分は絶対その部署への異動はないという根拠のない確信がある)。まあ、管理職はTOEIC600らしいから一応目指すよ。あと100点だ。大学受験思い出すなー。俺だって一流大の受験で鍛えられてんだ。ちょっと燃えてきたー。ただこれで600とったら二度と英語とさよならだ〜〜」

こんな話が社長に伝わって逆鱗に触れ、「木を見て森を見ない管理職」は若手にも悪影響もある、すぐになんとかしないとまずいということで、私に講演依頼(パーソナル・グローバリゼーション/もう忙しいを言い訳にしないで自分をグローバル化しましょう)が増えている。

2時間くらいで、
1)なぜ自分をグローバル化すべきか、
2)人材の能力定義(英語だけじゃない)
3)多忙な中、隙間時間で自分を鍛えるノウハウ

の話をするとこんなアンチグローバル管理職のみなさんも「なーるほど。確かに自分のピントがずれてた。このままだと自分もやばい。英語はやらなくていいという選択肢はとっくになくて、それどころか英語力を前提として自分のリーダーシップ力やマネジメントスキルを中国やアメリカやASEANで発揮できなければ生き残れない。あー、この話もっと早く聞いとけばよかった〜」という反応で拍子抜けする。さすがにエリートの方々が理解が早い。ちゃんと説明すればいいのである。
ちゃんとした説明なしにTOEIC600とれなどと通達するから反発しアンチグローバル派が増えるのである。
だれだって大きな流れに一人で逆行するリスクの大きさはわかる。
大手企業の日本人は真面目で優秀なのだ。

ただそんな人材が一歩外に出たときに実際にタフな交渉やマネジメントをすることに慣れていないのでは、日本企業の持つ価値を最大化できない。これは大変勿体ないことである。
そしてそのことが、自分の給料が下がる、または失職につながるかもしれないなど、自分の将来に暗い影を落としかねないことが腹落ちすれば、辛くても努力する。

「アンチグローバル派の管理職の攻略」は、まず会社から「TOEIC600で無罪放免」のような間違ったメッセージを出さないこと。
そして「グローバルはグローバル部隊がやればいい」というお気楽で森を見ない管理職に現実をきっちり理解してもらい、自らが若手のお手本のグローバル人材になって行かざるをえない仕組みづくりなのである。


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次回のブログでは、エース級管理職を一気にグローバル化する「コアグローバル人材育成プログラム」をご導入いただいた企業様の具体的な導入事例をご紹介する。
人選から幹部の選び方、研修の位置づけまで詳細にお話しいただき、皆様からは「成功の秘訣が事実に基づいているので、イメージが沸いた」と多くのご関心の声が寄せられた。

大阪G研報告 グローバル人材育成に向けて打つべき2つの施策

2016年03月29日
先日、第124回G研『なぜ、グローバル人材は育たないのか? なぜ、英会話レッスンは効果が低いのか? グローバル人材育成に向けて打つべき2つの施策』を開催した。
3月1日に開設した大阪支店の第1弾として大阪の企業研修ご担当者を中心に福岡からもご参加いただいた。
G研はこれまでほとんどが東京開催であったが、今後は2、3ヶ月に1度は開催していきたい。

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■第1部では、私より「なぜグローバル人材が育たないのか?」について動向と課題を交えて解説した。
陥りがちな代表的な失敗例として、下記3つが挙げられる。
1.「グローバル人材=英語」 といった構図が定着していたこと。
ただTOEICのスコアを上げればグローバル人材になれるといった誤解が比較的多くの企業に現在も根強く残っている。
そのため単なるTOEIC対策や、外国人講師との英会話レッスンなどを会社が提供することが目的化していたのである。

2.誤ったメッセージが思考停止を導いている。
社員の英語力、昇格条件などにも横並び的に用いられているTOEIC600点が、グローバル市場では全く太刀打ちできないレベルであることを再認識するべきである。
基準のスコアを超えることが目的化してしまい、クリアした時点で自助努力することもなくなり、結果として英語力が元に戻るといったことさえも起きているのだ。
ここにタフな交渉やマネジメントができる、といった基準は含まれていない。

3.そもそもグローバル人材の定義が曖昧である。
グローバル市場での競争に勝ちうる人材は英語力以外でどのような能力が必要か?これが明確にならない限り、育成することも育成できたのかも判らないのである。

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今回の参加企業のご担当者が感じる課題としては、
・研修をやっても効果が上がらない。
・マインドセットがうまくできない。
・人事と受講者で「受講してください」「受講してあげたよ」のような関係になっている。
・配属先によりグローバルの実感がわかず、動機づけも難しい。
・社長が外国人になりグローバル化が加速したが、変化についていけない人がいる。
といったような声があがっていた。

■第2部では、やっぱりどうする?英語問題!互いに学び合う「組織風土」構築が、「英語力底上げ」のカギ! として以下の通り提言した。
1-a. 幹部層向けにはキュレーション型プログラム(個別の目的にあったリソースを用いた学習法)、パーソナルコーチングを用い、全体への影響が最も大きいところに集中投資する。
1-b. 組織全体の底上げとして、各階層のハイポテンシャル人材には特別な研修を行い、それ以外に対しては学習風土醸成を目的とした、施策を打つ。
   例えばこれまで英会話レッスンにかけていた費用を、「モチベーション」「学習法」にシフトすることによって、内製化につなげていくことなどである。
これまでにも述べてきているが、
STEP1.Why = 健全かつ強い動機づけ
STEP2.How = 効果的な学習法
STEP3.What = 継続の仕組みづくり(会社からのサポート)

これらが従来型の英会話レッスンの代替案であり、今のグローバル人材になりきれていない日本人ビジネスパーソンに有効な手法であると考えている。
また、当社専務取締役の福田聡子より「右脳型英語学習法」についての解説と、ご担当者全員での体験型ワークショップを実施した。
楽しみながら分かりやすく、英語嫌いでも継続できそうである、など非常に好評かつ有難い感想をいただけた。

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■第3部では、次世代リーダー向けには思い切った施策を!と題し、「選抜グローバル人材育成プログラム」をご紹介した。
役職各階層でのGL型人材(グローバルでもローカルでも活躍できる)率を20%に上げることで組織文化が劇的に変化する。
また、戦略的に次世代リーダーを育成する手段としてエグゼクティブエデュケーションが注目されている背景と効果的活用法についてもご紹介した。


5月24日(火)第125回グローバル人材育成研究会(G研)大阪開催は、「部下を伸ばす上司が実施しているたった5つの習慣」のテーマで竹枝正樹講師を招き研修内容をご紹介する。
第一部では私より「なぜ、部下はやる気を失うのか?復元力を引き出せる人、引き出せない人」についてお話する。
第二部では竹枝講師より「部下を伸ばす上司が実践している『考える』を細分化した思考力強化」について講演いただく。

是非、次回も多くのご担当者様にお越しいただければ幸いだ。
▼詳細はこちらから▼
http://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_125.html

英語は右脳的に学ぶ?

2016年03月28日
先日、当社専務取締役の福田聡子が講師で「右脳型英語学習法」セミナーを弊社にて開催した。今回は、実践を通じて皆さんにより詳細なトレーニング方法をお伝えしたので、今回はその内容をご紹介する。


多くの日本のビジネスパーソンから「英語に苦手意識を持っている」「全社的に社員の英語力底上げの課題が顕著になっており、必要性は分かっているが自立的に勉強を継続することがどうしてもできない」といった声を聞く。この英語力問題については多くの皆様に心当たりがあるのではないだろうか。「受験時に必死で勉強したが、いざ使おうと思うと全く口から出てこない」というのは日本人ビジネスパーソンの典型である。

なぜそのような現象が起こるのか?という問いに対して冷静に考えてみれば、頭の中に詰め込んだ記憶と、記憶をコミュニケーションスキルとしてアウトプットする口が連動していなければせっかくの知識も機能しない。
多くの英語力問題を抱える人々には、英語力向上・定着において最も重要な英語を「使う」というアウトプットが圧倒的に足りていないのである。保有能力と発揮能力はイコールではない。
多くの企業では未だに「昇進にはTOEIC600点取得が最低ラインです。」と規定を設ける施策を行ったりしているが、残念ながらこれだけでは企業にとってメリットのある本質的な英語力養成にはつながらない。TOEICの数値は非常に的確であるが、既定の点数を超えた段階で学習をやめてしまったり、結局アウトプットの機会がなく身になっていなかったりと、折角の施策の投資効果を得ることができない。

真の英語学習とは、勉強ではなくトレーニングであり、習熟度は時間量と使用量に比例する。「内的動機で明確な目的意識」を持ち、TEDや映画・アプリ等を利用して空き時間を有効に活用して一定期間集中的に継続すれば必ず使える英語力は身に付く。トレーニングの際には、先にも述べたように、ただ暗記したり聞き流すだけではなく発揮能力を養うために「聴き取り、自然に口から出るようになるまで何度も繰り返しアウトプットをする」ことが重要だ。本当の意味で成果の出るトレーニングの要素をご理解いただき、社内における英語力問題施策の改革に取り組んでいただくことを強く訴えたい。

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もう一つ、英語学習の期間について触れておきたい。英語力獲得に成功した多くの人材の「勝ちパターン」は1年間など期間を決めて集中的に密度を上げて学習する方法だ。
これはビジネスパーソンにとっては朗報だ。なぜなら、ビジネスマンは多忙ゆえに毎日まとまった時間を取ることは簡単ではないし、先の見えない期間「伸び悩む勉強法」を続けるモチベーションなど続くはずがない。
それより、1年間と期間を決めてスキマ時間を有効に捻出し一気に英語の回路を構築する方が、効率的かつ確実に英語力を向上させることができるからである。

それこそ、学生時代に一定期間必死に覚えた古文をまだ覚えてはいないだろうか?あるいは、学生時代に嵌った洋楽の歌詞を未だに口ずさめたりはしないだろうか?このように、何度も口に出して自動化した記憶はなかなか忘れないものである。
英語のアウトプットが習慣化されることで次第に定着し「ネイティブとのビジネスシーンでも使えた!」などという小さな成功体験が積み重なり、英語力向上サイクルが見事に出来上がるのである。

言われてみれば当たり前と思うような学習方法を実践されていない人々があまりにも多いという事実は、個人のキャリア形成という視点からも非常に勿体無いことであるし、何よりグローバルビジネスを促進させていく上で大きな障壁となる。日本の英語教育を嘆くのはもうやめて、とにかく自立的に楽しんでトレーニングする習慣を手に入れていただきたい。


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最後に、英語に苦手意識があってもすぐに使える具体的な学習方法を一部ご紹介しようと思う。
例えば、自分自身のストーリーを1日20回「音読」し、これを1ヶ月合計600回毎日続けてみていただきたい。内容は、キャリア・趣味・出身地など、何でも構わない。1ヶ月毎日欠かさずに継続すれば、TOEICの点数が上がっていなくても自然と口から出てくるようになるのを実感いただけるはずである。
英語マニアはこうして得たインプットをアイリッシュパブなどでさりげなく披露したりしている。
そこには日本語を学ぶために来ている外国人も多く、お互いに英語と日本語を教えあうカンバセーションパートナーになったりしている。実際にネイティブとの会話が弾むと英語に対する捉え方も次第に楽しくポジティブなものに変わっていく効果的な学習方法であるので、是非試してみていただきたい。

相手のことについて尋ねる前に自分自身の情報を開示することで、相手との共通点をスムーズに見つけることができ、会話を広げることができる。あらかじめ簡単な自分のストーリーストックを持っておくだけで相手からの反応も変わり一歩前進できるはずである。

「使える英語力」を身に付けるために重要なのは、左脳で理解し記憶することよりも
右脳を最大限に活用して生の英語感覚を体得していくことである。


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詳しくは、今後も定期的に開催する「右脳型英語学習法セミナー」に是非足をお運びいただき、実践を通じてご自身の英語感覚を体感していただきたい。過去にご参加いただいた人材育成ご担当者様や自己啓発でお越しいただいた個人の方々にも大変ご好評いただいているセミナーの一つであるので、より多くの方に英語学習に対するステレオタイプを払拭していただきたいと強く願っている。

第122回G研報告:社内英会話レッスンの時代が終わったワケ

2016年03月24日
今回は第122回G研ご報告,梁格圓鬚簡鷙陲垢襦

私より「社内英会話レッスン」の投資効果疑問視の背景についてご紹介した後、GL型人材になるための一つのエッセンスである「右脳型英語学習法」について、当社専務取締役の福田聡子よりご紹介した。

多くの日本のビジネスマンから「英語に苦手意識を持っている」という声を聞くが、真の英語学習とは勉強ではなくトレーニングであり、習熟度は時間量と使用量に比例する。TEDや映画・アプリ等を利用して空き時間を有効に活用し、一定期間集中的に継続すれば必ず使える英語力は身に付く。英語力獲得に成功した多くの人材の「勝ちパターン」は1年間など期間を決めて集中的に密度を上げて学習する方法だ。長期間ゆっくり学習してもなかなか効果を実感できずに学習を放棄するという事態に陥りやすくなる、と成功の秘訣を盛り込んだ。

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今回のG研では学習法のエッセンスを簡潔にお伝えしたが、詳細は後日開催した「右脳型英語学習法セミナー」にて実践を通じて体験頂いた際のご報告を次の投稿で是非ご覧いただきたい。



■第二部では、メディアへのコミュニケーション戦略に長年携わってきたトレーナーDavid Wagner講師より、日本人のコミュニケーションの特長や文化的背景を交えながら、「グローバルリーダーに求められる「Crisis Management(危機管理コミュニケーション)」についてケースワークを用いて皆さんに体験いだいた。

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問題が発生した際に悪化を防ぐ重要な要素としては大きく下記4点が挙げられる。

 屬修旅顱κ顕宗状況に合わせたコミュニケーションのスタイルシフト」
◆崟気靴ぜ遡筌泪優献瓮鵐肇好ル」
「問題の先を読みプロアクティブに考える」
ぁ崑弍の優先順位をつける」

問題が起きた時の迅速かつ適切な対応力は、ビジネスが国境を超える今、リーダー層にとってますます重要になってくる。今回は下記のような事例を想定して、皆さんにお考えいただいた。その一部を下記にご紹介する。

Crisis Situation:
あなたの企業はグローバルマーケットのひとつ中国で離乳食の生産を手掛けている。あるとき、現地労働者のうち3名が、離乳食に意図的に硝子の破片を混入させている懸念が発覚した。


ここで、
,△覆燭質問すべき内容は何か?
△△覆燭取るべき行動は何か?

―,泙此⊂霾鵑少ない状況下では相手から情報を引き出す「オープン・クエスチョン」をすることが重要だ。
例)いつ発覚したのか―?、なぜ発覚したのか―? 

―△気蕕法◆クローズド・クエスチョン」(はい/いいえ で回答出来る質問)の中で訊くべき重要な質問もある。
例)証拠はあるか―?(それは事実なのか―?)
この質問は、警察を呼ぶべきか、メディアに流すべきかといった、次に優先すべきアクションの意思決定をする必要があるためである。

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このように、危機管理を行う上でのリーダー層のマネジメント力・迅速な意思決定は、企業内のみならず、同時にメディアを通じて瞬時に広く周知されるということも忘れてはならない。しかし、そういった局面においての管理体制・戦略を整えることが出来ていれば、リーダーを通して企業イメージにも大きなインパクトを与えることが出来る。


David講師は多様な大手企業のリーダー層にトレーニングを実施してきた経験を持ち、ご参加いただいた皆さんからは「非常に説得力があり、優先順位の意思決定やメディアへの魅せ方がいかに企業イメージの明暗を左右するかがよく理解できた」とコメントを頂いた。
プロアクティブに問題発生時の危機管理対応策を確立しておく― 問題が起きた時にリーダーの対応力ひとつでその企業の印象や事態の収束を左右するのだ、とその戦略の重要性を痛感した1日となった。


<最後にDavid講師と福田と>
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第122回G研報告:社内英会話レッスンの時代が終わったワケ

2016年03月11日
先日、第122回G研『社内英会話レッスンの時代は終わった!「Why、How、Whatの3ステップ方式」で組織の英語力底上げを目指す&幹部層に求められる英語での「瞬発力」と「決断力」』を開催した。

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■第1部では、私より「社内英会話レッスン」の投資効果について多くの企業が疑問視し、再考に入っている背景について私見を述べた。
当然英会話レッスン自体が悪い訳ではない。優秀な英語の先生が行うレッスンはもちろん効果的である。企業が問題にしているのは、個別の英会話レッスンではなく全体としての投資効果である。

大手企業では年間数千万単位の予算をとって英会話レッスンを実施して、数年後に受講者に継続学習をしているか、その後英語力がアップしたかの調査を行うと惨憺たる結果になっていることが明確になってきた。
「会社の指示に従ってレッスンは受けました」「忙しい中頑張りましたのでもうその件は勘弁してください」といった反応があまりにも多いのでは再考せざるをえないということだ。

それではどうすればいいのだろうか?
これはそんなに難しいことではない。
「明確な動機づけを行う、英語ができないことの危機感を持ってもらう」+「具体的で現実的でコストのかからない効果的な学習法を伝授する」+「会社が本気でサポートする継続の仕組みづくり」をサポートする3ステップ方式をご紹介した。

ここで「なぜ英語を身につけなければいけないのか?(動機付け)」について説明したい。

今企業にに求められている人材は、ローカルやグローバル関係なく活躍できるGL型(グローバルでもローカルでも活躍できる)である。会社を支えるリーダー層のGL型率が低いとグローバル市場ではアジリティ(俊敏性)と柔軟性に欠ける。
グローバル案件を手掛けられる人材がいなければどんなにキャッシュがあっても身動きが取れないし、誰かに依頼し高い手数料も払わなければならない。
自社の技術力や仕事のやり方を熟知している人材がグローバル案件をどんどん前に進める体制作りが急務のなのである。
リーダー層のGL率が低ければ、次世代リーダー層のGL型率も低くなり、その後輩たちのGL型率も低くなるという負のスパイラルにはいる。これが今企業の中に起きている現実である。
だからこれをリーダー層の GL 型率を上げて負のスパイラルを断ち切ってしまえばよいのである。

個人としてもL型に留まることはキャリア上のリスクを抱える。日本社会で日本人としか仕事をしようとしない人材は、同じ能力のグローバルで活躍できる人とエンプロイアビリティ(雇用されうる能力)的に大きく差をつけられてしまうからである。

そんなGL型人材になる上で重要な要素の一つが、今回のテーマである英語力である。

日本企業は社員の英語力に関し過去20年間曖昧な立場をとってきている。ライバルである韓国企業がTOEIC 800点を基準にする中、日本企業は横並び的に600点を基準としている。
グローバル市場で、自社の優位性を明確に訴えるためには、高い英語力と論理力、コミニュケーションのスキルセットは最低必要である。
TOEIC 600点を基準にする理由は、優秀な技術者や営業マンが長期間英語も使わず 400点しかないの に、倍の800点では設定が高すぎてやる気を失ってしまうからだ。しかし、これはあくまで社内事情であって、本来の目的とは合致していない。ASEANやEUの非英語圏のホワイトカラーも英語はあくまで基本スペックである。そもそも英語ができるかできないかという議論がない。

日本企業もせめて、この現実に立ち返りTOEIC 600点はあくまで通過点であり、ここで無罪放免にしてしまってはグローバル市場で勝っていけないことをちゃんと幹部層に伝えるべきである。
評価制度にも入れるべきである。もう日本は高度経済成長期でもなく、若年労働者が有り余るほどいるわけでもなく、1人の年金を40名で支えているわけではないのだ。
経営環境は激変しているのだから日本企業はこの曖昧さに関しそろそろ終止符を打つべきであり、社員に間違ったメッセージを送ることを即刻やめるべきだ。

英語を使える人とそうでない人の間に生じる機会格差(English Divide)についても新たな展開になってきている。
一例をあげるとEnglish DevideはMOOC Devideにつながっていくということだ。
無料あるいは低価格の学習ツールであるMOOCは世界の低賃金高能力人材の大好物である。
先進国のトップスクールでしか学べなかった内容をそのまま携帯ツールで隙間時間を使って学べてしまうのであるからその破壊力は絶大である。
MOOCはコンテンツのレベルも高く一定の英語力がないと活かせない。
つまり、英語が出来ないということはEnglish DeviveにもMOOC Devideにもさらされるということを意味するのである。ゆえに、私は英語が出来ないという課題を問題視しているのである。

この現象に伴い、各企業が取り入れているゆるい社内英会話レッスンの位置づけを再考する必要がでてきたのである。企業の本音としては、これだけ優良な低コストコンテンツがネット上にあるのであれば、それらを自腹あるいは企業も少しは負担するが、社員を自律的にリーダーシップもコミニケーション力も英語力も学んでほしい、ということである。だがそれは理想論であって、年功序列終身雇用文化の企業では社員の危機感は乏しくそんなことを期待しても何も起きない。だからその前にやることがある。そこに行くまでの仕組みづくりである。
それが今回ご紹介した「動機づけ」+「効果的な学習法」+「継続の仕組みづくり」をサポートする3ステップ方式である。

例えば、週1回の社内英会話レッスンを一定期間週1回ペースで実施したとしても、1年後に学習を継続していないケースが圧倒的に多い。なぜなら自身の危機感ではなく義務感で「形式的に出席したレッスン」であるから、定着はおろか継続性は当然見込めないのである。目的が達成されない投資をやめ、投資効果の見込める「英語学習を継続し、ものにするための仕組づくり」をしていく必要性を強く訴えたい。

私が講師として展開している「パーソナル・グローバリゼーションセミナー(自己責任で自分をグローバル化しましょう)」でも、年功序列と終身雇用で守られた日本人のホワイトカラーはこの「MOOCの破壊力を警戒しましょう、皆さんもこれからは給料の安い優秀な人材とポジション争いをすることの準備を始めましょう」と訴えている。
大手企業の40代以上は、MOOCを使っているどころかその存在を知らない人さえいるのはとてももったいないことである。代表的なTEDであれば日本語で翻訳されているものも多く、英語が苦手であってもすぐに始められるのである。このような質の高い学習サイトを見ているうちに、だんだんと自分も翻訳を見なくてもわかるように英語勉強しようという気持ちになってくるものである。
変化の著しいグローバル市場で闘っていくためには英語学習は不可欠であり、通勤時間を活用してTEDを聴く習慣をつけるなど、日頃から意識を持つことが重要だ。


上記を踏まえた上で、次にGL型人材になるための一つのエッセンスである英語学習の「方法」について当社専務取締役の福田聡子より「右脳型英語学習法」のポイントをご紹介した。
長くなりすぎてしまったので続きは次回のブログにて。
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