布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝

【体験版】パーソナルグローバリゼーション、右脳型英語学習法セミナー    第135回G研大阪開催

2016年12月03日
9月13日に大阪にて135回G研『<体験版>パーソナルグローバリゼーション、右脳型英語学習法セミナー』を行った。
これは企業で研修をご担当されている方に、実際の研修の一部を体験していただくものだ
今回はご担当者の国籍も様々である。日本人の方が中心であるが、ウズベキスタン、中国、韓国のご出身の方が含まれ、それぞれの企業で日本人と一緒に日本語で働かれているとのこと。
皆さん日本語が堪能で、英語、母国語と3か国語〜5か国語話すことができるそうだ。
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第一部、私のパート「パーソナルグローバリゼーション」「あなたはグローバル人材?」という
質問を参加者全員にさせていただいた。
「間違いなくグローバル人材」と答えた方は中国人1名、日本人0名
「どちらかというとグローバル人材」は韓国人1名、日本人4名
「どちらでもない状態」は日本人1名
「恐らく違う」はウズベキスタン人1名、日本人4名
「絶対グローバル人材ではない」は日本人3名
多言語が話せ、日本での生活が1番長い外国人の方がグローバル人材でないと答えられたことなど興味深い結果となった。

多国籍の参加者であったこともあり、価値観などの違いがより明確になるなど、ダイバーシティを感じていただきながら活発な意見交換が行われた。
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以下、アンケートを抜粋である。
・グローバル人材やその育成についての講演は何度か受けましたが、何故/whyの部分について
 明快に解説いただいて目からうろこでした。自身のモチベーションも上がりました(空調)
・今の現状が知れて、とてもためになりました。(住宅)
・自分自身を見つめ直すのに多くのヒントを頂きました。(住宅)
・よい刺激になった。(機械)
・非常にわかりやすく、当社に足りないものを認識させてくれる内容でした。(薬品)
・とても面白く、あっという間に時間が過ぎました。
・グローバリゼーションのwhyの部分をよく理解することができた。
 英語ができないことによるリスクを身に染みて感じました。(電気)


改めて、「なぜ自分をグローバル化するのか」の重要性を感じていただいたと思う。


第二部は専務取締役の福田聡子より「右脳型英語学習法セミナー」の一部を実演させていただいた。
このセミナーは英語が不得意な方から、上級者の方まで参加可能だ。
英語学習は筋トレのような面があるが、「こうありたい自分」があり、「学習を習慣化させる手法」さえ覚えれば、必ずゴールに近づく。
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いつもながら、普段は英語を話すことに躊躇がある方も、楽しみながら演習をしている様子が印象的である。

以下、アンケートの抜粋である。
・英語は継続とわかっていても、なかなか実践できていないので、隙間時間を使った
 具体的トレーニングが学べてよかった。 (空調)
・内容が面白い。脳の活性化につながりました(食品)
・動機づけに役立ちそうだと感じました。(スポーツメーカー)
・とても楽しいセッションでした。自分の英語学習の足りないものが分かりました(薬品)
・明快な学習方法を教えていただき、勉強になりました。(メーカー)

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ご担当者からの感想も上々であり、後日参加いただいた3社での導入を決めて頂いた。
次回1/25(金)の大阪G研では、ご要望にお答えし、同内容で体験セミナーを行う。

■詳しい内容はこちらから⇒http://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_142.html

是非、多くのご担当者様にお越しいただければと思う。

「拳銃を持っている人とナイフで戦うのは危険だ」

2016年11月11日
今サンフランシスコ国際空港で大阪行きのフライト待ちである。先週の土曜にこちらに着き、某社の多国籍グローバルリーダーコースのコーディネートに携わった。

IMG_4492UCバークレーHAAS School of Businessとスタンフォード大学のデザインスクールの教授のセッションに加え、グーグルなどシリコンバレー企業を訪れディスカッションを組み入れた。
イノベーションやダイバーシティは知識としてではなく、実際にそれらがなければ生き残れないと実感している場所の空気を吸いながら、その渦中にいる人々と交わりその真剣さと対峙しないとわからない。
そういう意味で今回もいろいろ腹落ちする瞬間がおおかった。

最も印象的だったのは「拳銃を持っている人とナイフで戦うのは危険だ」というバークレーの教授の発言だ。3段階のイノベーションの話の中で発せられたのだが、日本企業にとっては真剣にうけとめるべき言葉だと思う。
リーダー育成、イノベーション、ダイバーシティに真剣に取り組む企業と、その意味を真に理解しないで表面的に対応しかしない企業では勝負にならないのは当然だ。

コースは今日も続いているが今年も各国の次世代リーダーは貪欲に学んでいる。
能力の高い人に更なる教育投資をする。そして組織と個人を強くしていく。
今回もその現場に立ち会えたことに感謝!
kazukon at 10:04│海外研修 | イノベーション

なぜ、上司は部下の話が聞けないのか?G研報告第134回パート2

2016年10月31日
8月23日に実施した第134回のグローバル研究会(G研)の第2部のご報告をさせていただきたい。

第2部では、経営者へのコーチング、リーダーシップ、組織開発の観点からのコンサルティング、
ワークショップ、ファシリテーションのサポートを行い、世界中に多くのファンを持つC.オットー・シャーマー教授の「U理論」を翻訳した中土井僚講師が登壇し、「共創」を実現するための自己変容と深い傾聴力に焦点を当てたリーダーシップトレーニングをご体験いただいた。

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上司と部下の関係が上手くいかず、互いに理解し合えず他責的になってしまう原因は、自分の行動が周囲に与えている影響を「認知する能力」に欠けている「人間の本質的な問題」であると中土井講師は言う。

例えばよくある光景として、こんなことはないだろうか?

・上司は部下に対して、「もっと頑張ってほしいから何でも相談しろよ!」と助言したとする。
・それに対して、部下は「はい、、、分かりました。でもまずは自分でやれるだけやってみます」と答える。
・この時に上司は実は心の中で部下のこの反応に対して、「こういう人を寄せ付けないものの言い方がイマイチなんだよな〜」と思っているとする。
・部下は、それに対して、「気軽に相談しろっていうけど、本当に最後までフォローしてくれるのかよ!」と心の中で思っているとする。

その場合、部下の心の中では、下記のような「認知と行動のプロセス」が起こっていることが多い。

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1.上司のメンタルモデルのトーンによる印象
上司の考え方のパターンや声のトーン、話し方や雰囲気によって、部下は無意識的に「この人はXXなんだな〜」と印象持つ

2.実際の上司の行動の目撃
上司側の行動の背景にある意図、純粋な思い、痛みや内面の格闘といったことに部下は注意を払うことが出来ず、上司の些細な行動や、発言よりメンタルブロックが発生し、部下は本能的に自分を守ろうとしてしまう。そして、上司を切り離した存在(敵)と見なし、自分のレンズで相手を見てしまう。「この人って、口ではそう言っているけど、実際は、こんなことしてしまう人なんだ!」など。

3.人物の決めつけ
その結果、「私の上司って、絶対XXで、○○をする類の人だ!」、「この人は、能力のある部下をえこひいきするタイプだ!」などレッテルを張ってしまう。

4.対抗姿勢
最終的には、「この人から被害をこうむらないようにXXしよう」と上司が望んでいない選択・行動を取ってしまう。

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これは上司にも同じことが起きていると言える。この場合、両者とも他人から受ける影響については認識しているが、自分が相手に与えている影響には気が付いていない。
相手がなぜそのようにまた、自分の行動が将来の自分の行動に与え得る影響も特に考慮していない。これは、人間の認知システムの限界によるものであり、従って、意識的に自分はこういう考え方に陥る傾向があるなど、自分の行動や思考パターンを見つめ直し、客観的な視点で行動を選択、実践する必要がある。

部下を傾聴することはもちろん重要であるがそもそも、上司にそのスタンス(心構え)がないと全く意味がない。その部下の意見は、その部下個人の意見としてまずは一旦受け止める。そして、実際に「受け入れる」かは別として、その考え方、そのこだわりはどこからきているのか?その真意を考える。そして、同時に自分のメンタルモデルと向き合い、色眼鏡をかけずに、本当の意味での部下の発言を「傾聴する」ことが重要である。

自分では認識しづらいメンタルモデルの構造を理解し、克服していくこと、また客観的な分析により自らの行動を律する姿勢が、自立型・グローバル人材への第一歩であると改めて考えさせられる機会となった。

<終了後に中土井講師、専務取締役の福田と>
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グローバル研修を日本語でやってはいけない理由: G研報告第136回パート1

2016年10月26日
9月28日(水)に第136回目のグローバル人材育成研究会を実施した。
いつもながらではあるが、特に今回は参加された方々同士の情報交換がとても多い回であった。

第1部では私からグローバル経営塾のパラドックスについて情報共有を行った。
ポイントは以下4点である。

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1. 「1 (経営塾)+1(英会話レッスン)=2(グローバル人材)にならない?」
先日ある企業で聞いた話だ。1年間、大変厳しい課題の「リーダープログラム」を実施したが、テーマのうちの一つであった「グローバル」は英会話レッスンをすることでお茶を濁してしまった。
本来は、1 (経営塾)+1(英会話レッスン)=2(グローバル人材)で、グローバルリーダーが量産されるはずだったにも関わらず、実際には最終発表会で経営陣からの簡単な質問に英語で全く答えることが出来ず、部屋中に失望感が漂ったらしい。

知識は日本語でインプットし、ディスカッションも日本語で行い、その方々に英語レッスンをすることで「英語で経営を語り、買収先のエグゼクティブと丁々発止ができ、グローバル事業の方向性と課題を練ることができるようになる」というのはいくらなんでも楽観的である。
実は、この手の話は初めてではない。日本語でのグローバル経営塾は、目的と定義があいまいであるため、コース設計ができない、その結果として1年かけたとしても育成に失敗するケースが非常に多い。

2.コンセプトが重要
経営塾のような大きなプロジェクトになると、様々な意見が飛び交うのは外部からでも想像に難くないし、そこを交通整理する担当者の方々のご苦労を考えると本当に感じ入るものがある。しかし、だからこそやはりコンセプトをしっかりと持っている必要がある。

「どういう人材を育成するのか?」

例えばアジアグローバル企業のリーダー人材(リーダーシップ、MBAフレームワーク、グローバルイングリッシュというスペックは普通に持っている)をベンチマークしていくとその答えが見えてくる。そして、今回の研究会の中ではそういった人材の要素についても定義を共有した。
今回の研究会参加者の中には、香港人やドイツ人のご担当者もいたので、さらに具体的かつ白熱したディスカッションとなった。
グローバル・エデュケーションでは、私が2008年に著した「パーソナル・グローバリゼーション」に基づき、5つの要素がある。
そして、それらは全て訓練が可能である。
当社サイトには、簡易アセスメントもあるので興味のある方はお試しいただきたい。

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3.英語に関しては言い訳なし
その5つの要素の中に、グローバル・イングリッシュという要素があり、これは、「英語を母国語としないが十分に通じる英語」というニュアンスである。これは仕事で英語にまったく触れていない人でも「できない、やらない言い訳なし」というスタンスが大切だ。そこで妥協をすると、全体が緩んでしまう。
まして経営塾にでるような優秀な方々は、英語公用語化は当たり前で論点にもならない、というところまで意識を上げていただきたい。そして、それが新しいスキルやマインドセットで自分を鍛えていくことにも繋がるのだ。そうならなかった方は、過去の当社のグローバルプログラムでは一人も居なかった。

4. 英語学習のやり方を知らない人が多いことに注目するべき
しかしながら、やる気になったとしても、やり方をがわからないと続かないのが英語学習。上達まで期間が長くかかるので、通信教育や英会話だけ提供しても目に見えて自信がつくようになるまでいくような確率は極めて低い。
どうやったらその確率を上げるのか?
それは継続できる英語学習のやり方をを知ることだ。

第2部のパートでは、当社専務取締役の福田聡子より、今まで1万名以上が受講、アンケートの評価4.5以上の大人気プログラム、右脳型英語学習法のデモンストレーションを行った。

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ご自分でも英語学習を頑張っているご参加者も多く、更にやる気になって帰っていただいたようだ。いつもこのセミナーを見て思うが、ストイックに黙々と1人でやる勉強方法しか知らない方には、この「楽しい方法を自分で見つける」手法は相当なインパクトがあるだろうなと思う。福田としては、これを通じて、優秀な皆さんが英語の壁を、やらされ感や苦行としてではなく、軽やかにさっと乗り越えてくださることを心から願い、そして誰でもできるようになることを信じていることが伝わってくる。

実際、福田が担当するコーチングクライアントでは、英語学習を続ける中で見たTEDで、自分の仕事のやり方を変えてみたら、部下から「何かあったんですか?」、と聞かれたなどの、嬉しい波及効果がよく報告される。投資効果があまりに高いので、当社としても、もっとうまくこの効果を皆さんにお伝えしていきたいと思っているところだ。

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異文化コミュニケーションに必要な”Cultural Intelligence”とは?:G研報告第136回パート2

2016年10月15日
皆さんは、「異文化コミュニケーション研修」というと、何を思い浮かべるだろうか?
異文化コミュニケーションという分野は、古くからの学問で、様々な流派がある。

私が長年、感じていた違和感というのが
「異文化コミュニケーションの知識がなかなか実践と結びつかない」ということだ。
知識としてわかってはいても、いざ実践の場で使おうとなると、
なかなか効果を感じるのが難しい分野でもある。

そんな中、Ross Moore Fay講師は私の長年の疑問を解消してくれた。

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彼は、異文化の知識に裏打ちされた実務的なビジネススキルのトランスファーも可能な講師だ。
例えば、プレゼンテーション研修と言っても、オーディエンス分析をしないまま、
プレゼンテーションを行っても効果が半減してしまう。
Rossの場合は、オーディエンスがどのようなCulture(s)を持っているのか、
そこに対して効果的に訴えるスキル
を学ぶことができる。

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Rossが重要視するのは、Cultural Intelligenceだ。
グローバル化が進み、自分の想定外のことが多く起きる現在では、
自分の想定範囲内をどんどん広げていき、フレキシブルに対応することが重要だ。
イギリスに生まれ育ったものの、何とも言えない「違和感」を感じ続け、
それを言語化しよう、違和感を理解しよう、という絶え間ない試みの中から
彼の異文化への深い洞察が生まれている。

「フレキシブルに対応」は言うは易し、行うは難しの典型だ。
ただ、Cultural Intelligenceを高め、相手をより深く理解することで、
より双方のシナジーを高めることができる。

それが出来るようになることが、今後のグローバルリーダーに必要な力だろう。


<研究会後にRossと専務取締役の福田と>
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G研報告:第134回「機能するダイバーシティ」を実現するために知っておきたいポイント

2016年09月29日
先日、8月23日(火)に第134回「仕事を抱え込むプレーイングマネージャー、話を聞かないマネージャーを超える!答えのない時代における「任せる、引き出す、共に創る」を可能にする共創型リーダーシップとは?」を開催した。

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第1部の私のパートでは、「機能するダイバーシティ」を実現するために知っておきたい4つのポイントについて解説した。

1.なぜ、ダイバーシティが必要か?
2.外国人社員の採用と定着の課題
3.ダイバーシティとイノベーションの関係性
4.世代間ギャップ


「2.外国人社員の採用と定着の課題」では、参加者の方々に現在の外国人社員の定着率についてディスカッションいただいた。下記が出ていた意見である。

・「ここ数年で一気に外国人社員の数が増え、サポート体制は正直回っていない。今までは日本の大学を卒業した日本語が流暢な外国人社員を雇っていたので、そこまで言語の問題はなかったが、最近では英語しか話せない社員も増えてきた。日本語があまり話せないため、非常に優秀ではあるが、同僚や上司とのコミュニケーションが上手くいっておらず、データをまとめる、文献を読んでおくなど、簡単な仕事しか渡せていないことが多い。先日、マレーシア人の社員が食堂で一人で座ってご飯を食べているところを見た時、胸が痛んだ。速く手を打たなければまた数名辞めてしまうだろう」

・「私は中国出身だが、そもそもなぜ定着しなければいけないのか?と、実はいつも考えてしまう。日本は未だに終身雇用の考え方が根付いているが、私の国では、良い会社があればすぐに辞める、長くて3年ほど働くというのが一般的である。多くの若者は、自分の能力をどのように活かし、キャリアに繋げていくか、ということばかり考えている。その観点で、会社も良い人材を確保し、キープするためには、その人にあった職務や能力に合わせての昇給、昇格が必要になる。」

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なぜ、外国人社員は定着しにくいのか?

下記3つの問題があると考える。

原因1:コミュニケーションの問題
原因2:日本特有の「あいまい型」マネジメントの弊害
原因3:年功序列や終身雇用などの雇用体系の問題


特に原因1:コミュニケーションの問題
についてだが、外国人社員が必ず日本語を話さなければいけない理由はない。日本人社員も英語を話し、互いに歩み寄り理解し合うことが重要。そのため社内英語公用語化の促進も視野に入れている企業が年々増えている。最近、社内英語公用語化へのロードマップを描くというお手伝いが多くなってきている。

グローバルビジネスの公用語は英語で、必然的に日本以外のグローバル企業でホワイトカラーで英語ができない人はほぼいない、という事実がかなり知られるものとなってきた。
海外へ活路を見出すためには、英語社内公用語化は避けられない流れになってきている。ただ、そうは言っても各種の障害や抵抗があるのが社内英語公用語化。

以下のような意見にどんな話をすればよいか。。。

・英語を使わない部署だから。
・日本人しかいないから。
・若い人がやればいいから。


しかしそのポイントの盲点は、2年先、5年先、10年先もそうであるとは限らない。プラス、そういう意見を持っている方のほとんどの場合は、ご自身が英語ができないまたはやりたくないという隠れた理由がある。さて、そういう人たちをどうしたらよいか、という相談が急増している。

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ここを破っていくには、会社の産業や、トップの方のモノの味方によって大きく変わってくるが、社内英語公用語化に踏み切る企業は、日本市場だけではなく、グローバル市場で勝負する決心がついている会社が多く、そのような企業にとっては、公用語化は不可避の流れで、しないと考える方が不自然である。

公用語化が何のためなのかを本質的に理解、整理し、ロジックを整理するためにも、そして、「グローバルの視座」の持ち方が分からない方のためにもよくご利用いただいているのが「パーソナル・グローバリゼーション」。このセミナーでは、この「グローバルの視座」を身に付ける方法を取り上げている。この内容での今年の公開セミナーは既に先日終わってしまったが、また来年年明けに実施する予定なので、是非、組織全体をグローバル化する第一歩として是非、この機会にご活用いただきたい。

次回のブログでは、第2部に登壇いただいた中土井講師の内容についてご報告したい。

IMD流のグローバルリーダー教育とは? 第133回G研報告

2016年09月25日
幹部層のグローバルリーダー化として有効な手段として近年日本企業においてもこれまで以上に幅広い業界から注目を浴びているのがビジネススクールの「エグゼクティブエデュケーション」(短期幹部教育プログラム)だ。

グローバル人材育成研究会(G研)においても、この数か月、名門ビジネススクールのディレクター陣の来日が続いている。

6月: ロンドンビジネススクール
7月: ハーバードビジネススクール


そして、8月4日(木)のG研では、フィナンシャル・タイムズのエグゼクティブエデュケーションランキングにおいて5年連続世界1位を取り続けている、IMDからSalvatore Cantale教授をお招きした。

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しかし、なぜ今、エグゼクティブエデュケーションなのか?

敢えて一言で言い切るのであれば、「VUCAワールドにおけるリーダーシップの発揮」である。

変化が激しく(Volatility)、不確実性が高く先行きが見えず(Uncertainty)、様々な要素が複雑に絡み合っており(Complexity)、加えて、ものごとの因果関係が不明瞭で、かつ前例もない(Ambiguity)のがVUCAワールドだ。

VUCAの要素が深まるほど、進むべき方向を見出すためのリーダーシップが求められる

自動車業界を例に取ると、これまでの自動車会社にとっての競合他社は他の自動車会社だったが、これからはまったく違った業界から思わぬ競合が出てきて、業界のゲームがガラリと変わる可能性が高い

例えば、自動運転技術の研究開発に大きな投資をしたり、トヨタと提携するなど話題になっている、Uberの創業者のトラビス・カラニック。彼は、究極的には自動車の数を減らしグリーンな世界を目指しており、従来の自動車会社とはまったく違う位置づけから自動車業界に参入している。

また、今までの電気自動車の概念を覆す性能やスタイルを持った電気自動車を生み出したり、垂直着陸が可能な画期的なロケットを開発しているイーロン・マスクのような経営者も参入してきている。

まさにVUCAワールド真っ只中である。

ビジネススクールの「エグゼクティブエデュケーション」では、様々な経歴を持った、多種多様な業界のリーダー人材と共に、大局的かつ異なる観点からビジネスを考えられる
だからこそVUCAワールドにおいて先へと進み、結果を出すリーダーシップを磨くことができるのだ。

そのようなリーダーシップを磨く場に出て、十分な費用対投資効果を得るには、人選と事前準備が成功のカギとなる。
特に日本企業からの参加においては、高い英語力はもちろんのこと、コミュニケーションスキルや、MBAフレームワークも欠かせない。
そして、そもそも「授業を受ける」という受け身の姿勢から「貢献する」という積極的な姿勢へとマインドの切り替えが必要となる。
適切なアセスメントをかけ人選し、また対象者となる方からヒアリングをしながら数多くあるプログラムから最も適切なものを選択し、そしてプログラムのメリットを享受できるように、事前研修を組むべきだ。

G研では、第一部において、私からこれらエグゼクティブエデュケーション参加のメリットと成功させるための準備の考え方を紹介した。

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そして第二部では、IMDのSalvatore Cantale教授にご登壇頂いた
彼はイタリア人で、ロンドンで大手投資銀行でアナリストとして働き、その後イタリア、ニューヨークの大学で教鞭を取り、IMDでファイナンスや次世代リーダー向けプログラムの人気教授である。
イタリア人らしい陽気でチャーミングなファシリテーションで、開始早々に参加者から自然に笑みがこぼれた。

そんな、教授にお話し頂いたのは、「IMD流のグローバルリーダー教育」
今、リーダーが舵取りしなければならないのはVUCAワールドと呼ばれる、先が見えない複雑・曖昧で変化が激しい世界。
その世界においてリーダーとしては、どのように問題解決に取り組むべきか?

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そこで教授は、普段の授業さながらにBMWやシンガポール航空のケースを用いてのファシリテーション。
ビジネススクールで鍛えられる「思考法」の一部をご紹介いただいた。

シンガポール航空は、航空会社としての格付けが最高ランクの5つ星を獲得した1社だ。
新機材の導入に積極的であり、機内サービスの質の高さ、顧客満足度の高さで評価されている。
そうなると、さぞコストも掛かっていることだろう、と考えがちがだが、実は2001-2009年の記録では1席あたり1km動かすコスト、という指標で見ると、LCCを含む他の航空会社と比較しても格段に低く、最もコスト効率の高い会社ということが明かされる。
シンガポール航空は、様々なイノベーションを起こし続けている企業だが、あらゆるレベルで対立する2つの要素の両立を実現している。

例えば、
・トップダウンでの中央集権的なイノベーションと、現場からのボトムアップでのイノベーション
・他社に先駆け最新機材を導入するテクノロジーリーダーでありながら、バックオフィスでは実証済みの技術を使いコスト効率を高める

どのように相反する要素を両立させながら問題解決するのか?

教授が紹介したのは得たい成果に応じて4つのレベルの思考を柔軟にシフトさせながら意思決定をする考え方だ。

Level 1: 問題型思考
白か黒かはっきりさせる思考法。

Level 2: パズル型思考
問題は白か黒かではなく、「程度」問題という思考法。

Level 3: ポラリティー(極性)型思考
両極端の状況を併存させる思考法。

Level 4: パラドックス(逆説)型思考
白も黒も併せ飲み、新たな方向性を見出す思考法。

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例えば、シンガポール航空の例であれば、リーダーの目指すべき方向が、
「顧客サービスとコスト低減、という一見相反する目的を達成しながら結果を出していく」ことであれば、

Level 1: 
高いサービスを提供するオペレーションから、ローコストオペレーションのどちらか。

Level 2:
受け入られるレベルでの顧客満足と最低限必要なコストとの妥協点を見出す。

Level 3:
顧客サービスのある要素においては集中して、別の要素においてコスト削減する。

Level 4:
もし一番初めに最適なサービスを提供できれば、無駄な活動を削減でき、その分のコストを取り除ける。そしてその分を顧客サービスに再投資できる。

常にLevel 4の考え方でいる、ということではなく、出すべき答えに応じて思考のレベルを変化できることが重要で、こうしたことを学べるのが、まさにエグゼクティブエデュケーションの学びの本質であり、IMD流グローバルリーダー育成とのことだ。


まさにエグゼクティブエデュケーションの一端に触れらた時間となり、予定の2時間もあっという間に過ぎた大変密度の濃い時間だった。

<終了後にSalvatore Cantale教授、専務取締役の福田と>
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第132回G研報告『ハーバードビジネススクールは何故トップを走り続けられるのか?』

2016年09月07日
7月21日、第132回G研 『ハーバード ビジネススクールは何故トップを走り続けられるのか?』
を開催した。

今回はハーバードビジネススクール(HBS)から
エグゼクティブ・エデュケーション ディレクターのPhilippe Labrousse氏、
日本リサーチ・センター長の佐藤信雄氏、
そして導入事例として日本を代表する飲料水メーカーの研修ご担当者様に登壇いただいた。

冒頭、私から「エグゼクティブ・エデュケーション」が何故今注目されているのか、
またその効果的な活用方法について主に以下4点をご紹介した。
エグゼクティブ・マネージャー育成の種類
人選と人材プール
人選後の準備
エグゼクティブ・エデュケーション参加に必要な事前研修

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私自身、ボストン本校での3日間の人事向けのコースを受講した経験がある。たった3日間であっても多国籍異業種のエグゼクティブとのケースメソッドの体験を通して、なぜ日本企業から派遣されるエグゼクティブがコースに積極的に参加できないのかがよく理解できた。
まとめると以下の3点が挙げられる。

1 英語力が不十分だとケースの予習が十分にできない。1日3ケースでありそれ以外に参考図書まで読むというのもある。ネイティブでも厳しい量である。1日3ケースをストレスなく読むのに十分な英語力はどれくらいかというとTOEICでは最低900というところだろう。

2 多国籍英語が飛び交い普段から慣れていない日本人には、瞬間的にアメリカ・インド・中国・ヨーロッパ・中東英語などの聞き取りにくい英語にスイッチ切り替えができない。

3 何か発言するとすぐに反論や意見が浴びせかけられる。これは日本人的「空気を読みながら意見を言う」 という文化に浸ってきた我々には慣れるまで時間がかかる。
ディベートを小学校から学んでたり、意見を言わない人は能力がないという教育をされている人たちのマインドセットとスキルははケースメソッドと相性がいいが、日本人はほぼ真逆である。

ということで参加してからの課題はあるのだが、国内で活躍し魅力的な幹部をこのプログラムに送り込むことは「良い投資なのであろうか?」という疑問が日本企業の中にある。

できれば上記3点の課題をなくしてからの参加に越したことはないが、そんなことを言っていると大手企業でも10人派遣したらもう候補者がいないということになるのが悩ましいところである(もちろん事前対策コースはある)。

私はエグゼクティブプログラム経験者数十名に帰国後インタビューしてきているが、その感触は投資としては成功していると考えている。なぜなら、プログラムを通して、いくら本を読んでもわからなかった「リーダーの本質」「自分は何者なのか」「ダイバーシティとイノベーションの重要さ」など経営者やマネージャーとしての基本がアップデートされ腹落ちする経験をしてきたと語る人がほとんどだからである。

エグゼクティブプログラムに派遣することは目的ではなく、グローバルリーダー育成の手段の一つでしかないのであるが、もし皆さんの会社に派遣準備ができている人材が枯渇しているとしたら、すなわちグローバルビジネス成功への黄信号がというサインかもしれない。

某メーカ―の事業部長曰く
「選抜されたときは気が遠くなるほどいやだったが、結果として人生で最高の経験だった!もしこの経験なしで現法社長をやっていたらとんでもなく部下に迷惑をかけ自分もつぶれていたかもしれない。。」


続いて佐藤氏とPhilippe から、「HBSが重視していること」
「エグゼクティブ・エデュケーションに次世代リーダーを派遣する価値」
についてお話いただいた。
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ビジネスにおいて、「確実」ということはありえないし、決まった正解もないことが大半である。
リーダーはVUCAワールド(Volatility,Uncertainty,Complexity,Ambiguityの略:ビジネスの世界では、企業を取り巻く市場環境が不安定で不確実、かつ複雑で曖昧模糊な混沌とした状況) の中で物事を常に判断し、決断しなければならない。

HBSのエグゼクティブ・エデュケーションでは、そう言った状況の中でリーダーがどのようにストラテジーを実行するのか?最新のケースにふんだんに触れ、各国の参加者とのディスカッションを通じて学び合い、臨機応変な人材を育成することを重視している

また、佐藤氏によると日本人が抱える課題の傾向としては大きく2点あるという。
一つは、最初に自分が発言した意見を変えることに抵抗があることだ。自分の信用を懸念し、本当は意見を変える必要がある局面で撤回ができない傾向がある。

もう一つは、経営者が陥りがちな一つのある分野には精通しているが、他の分野に関する知見が足らず、分野ごとの関わりを統合できないことである。
当然、経営者であればたとえ浅くとも全ての分野で議論を交わせる能力が求められてくる。

尚、カスタマイズプログラムでは、これらの課題に対して深くアプローチすることができ、自分の意見を自信を持って撤回し、各分野の関連性を把握、統合し自己の中に判断基準を作ることが可能になる。ここ数年日本企業からの参加も増加傾向にある。


そして今回は、実際にHBSのAMPプログラムに自社のリーダーを派遣されたA社のご担当者様にもご登壇いただいた。
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AMPへの参加を通じ、
1) Cooperate-協力
2) Society-社会にいかに貢献するか
3) Family-仕事と自分個人の生活をどう調和させるか
が最も伝えたかったことではないだろうかとのことだ。

日本人は1)のCooperateに偏りがちであることに気づかれたと同時に、
「英語とファイナンスはグローバル市場で活躍する上での入場券である」 とおっしゃっていた点が印象的である。
また、派遣にあたって社内でも大きな変化があったようだ。
10名の社員を選び、前年のHBSのケースを取り寄せ、約40のケースサマリーを作成、ブリーフィングを行ったというから驚きだ。
自社のリーダーが社員を巻き込んでこのプロジェクトに臨んだことで明らかに組織に大きなインパクトを与え、自社も世界で戦っていけると再認識されていた。

ダイバーシティの中で各国の価値観や個人の主張から新たな知を得て、自社のストラテジーに活かす思考パターンを身につけられる最高の教育がHBSにはあるということに、改めて多くの日本企業の次世代リーダーにご経験いただきたいと感じる。
同時に、何度聞いても大きな学びがあるのが、さすが世界の最先端を行くHBSの魅力である。
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G研報告:第130回「KPIマネジメントだけでは組織は疲弊する!上司としての人間力を高める“自己効力感”の高め方」

2016年08月17日
先日7/6(水)に、「KPIマネジメントだけでは組織は疲弊する!上司としての人間力を高める“自己効力感”の高め方」を開催した。

私からは、組織に活力を与えるための「自己効力感」を高めるためのエッセンスをお伝えした。

自己効力感は、下記3つの要素に大きな影響を及ぼす。

1.その行動を実際に始めるかどうかを決定づける(行動力)
2.どのくらい努力を継続出来るか(継続力)
3. 困難に直面したときにどのくらい耐えられるか(忍耐力)


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自己効力感は、下記4つの方法で高めていくことが可能である。

1.成功体験
2.代理体験
3.言語的説得
4.生理的状態


例えば、1.の「成功体験」とは、たやすく成功するのでは意味がなく、忍耐強い努力によって障害を乗り越える体験が必要とされる。

そのためには、セルフエンパワーメントやレジリエンス(回復力・復元力)を鍛えていくことが必要不可欠である。
また同時に、スティーブ・ジョブズがスタンフォード大学の卒業式のスピーチで言っていたように、「価値ある苦労を繰り返し、過去を振り返ってドットをつなげること」が重要である。
その時は辛くて逃げ出したかった体験も、今、振り返ってみれば価値ある深い経験であり、その経験があったからこそ今の自分がいる。そして、その結果、今の自分の自信=自己効力感に繋がっている。そう思える体験を増やしていくことが大切である。

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また、2.の「代理体験」だが、自分が実際に行動するのではなく、自分が行おうとしている行動を他者(同じような能力の人間)が努力し、上手く行っている場面を見たり、聞いたりすることを意味する。

例えば、弊社で実施している「選抜グローバル人材育成プログラム」でも、この「代理体験」は、よく目にする。

この「選抜グローバル人材育成プログラム」とは、外部からグローバル人材を雇うのではなく、生え抜きで、専門性、ロイヤリティが高く、周囲への影響強い、社内外人脈もある自社の優秀層を半年から1年間かけてグローバル化するというプログラムである。

先日もこの1年のプログラム初日に、受講者の一人がこんなことを言っていた。

「私が選ばれてしまったんですが、大丈夫でしょうか?しかし、まぁ、去年選ばれた同期の山本も(全く初めは英語を話せなかったけど)結局1年頑張って、最後はすごいプレゼンを役員の前でしてましたもんね〜。今では、海外とのやり取りをたくさんしてるみたいですし、あいつに出来るなら、私にも出来ますよね!?」

「代理体験」とは簡単に言えば、「あの人に出来るなら、私にも出来るだろう」と、思える身近なモデルを探していくことである。そうすることで、自己効力感を確実に高めることができるのだ。

第2部では、当社のパートナー講師である新里聡講師にご登壇いただいた。新里さんは、私が心から尊敬している講師の一人で、非常に才能豊かな、素晴らしい講師だ。彼の、目の前のクライアントに正面から向き合う姿勢と人を穏やかにさせる温かさは多くの企業からもご好評いただいている。

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新里講師からは、リーダーシップとは何か?チームとは何か?また、なぜ現代は自己効力感を高めづらい時代であるか?など私との対談形式及び参加者とのディスカッションを通して、皆さまにお考えいただいた。

強い組織を築いていく上で個々に求められる重要な要素は2つある。

1.セルフリーダーシップ(セルフエンパワーメント)
2.チームリーダーシップ

セルフリーダーシップが出来てはじめて、チームリーダーシップが機能する。そして、その人にフォロワーがついてくる。

ここで理解すべきこととして、リーダーシップとマネジメントは異なるものであることだ。リーダーシップとは、例えるなら「どの壁を登り、どこにハシゴをかけるかを決める」ことである。
そしてマネジメントとは「そのハシゴをどのようにして効率よく登るか」を考えることである。となると、最初にハシゴをかける場所は非常に重要だ。どんなに効率よく登れたとしても、間違った場所に効率よくたどり着いても全く意味がない。

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そして、そもそもチームの目的とは、チームで何かを達成する(目指してる結果を達成する)ことであるが、
目的達成のため強いチームを作っていく条件の一つに、行動と結果の見直しができるか?が挙げられる。同じアプローチ(同じところにハシゴをかけて)をして、同じ結果を求めるほど愚かな結果はない。

以下は、そんなリーダーに必要な資質だ。

■Vision caster ビジョンの伝達と共有
■Action Oriented 実践者
■High Performer with an abundance mind ハイパフォーマー(豊かさマインド)
■Understanding roles and connection (役割とつながりの理解)
■Sense of interdependence (相互協力意識)


しかしながら完璧なリーダーなど存在しない。
であるとするならば、「一緒に働きたい」と思わせる努力をし続けることができるリーダーでありたいものだ。100%を目指すことは重要だが、日頃の結果に悲観することなく受け入れ、成功につなげていく自己効力感を是非鍛えておきたいものである。

第2部は、私も後席で参加したが、新里講師のファシリテーション力にはいつも驚かされる。
ユーモア溢れる語り口調で、気付いたときには参加者全員が、自分の意見を活き活きと話してしまっているという、参加者の心からの言葉を引き出す名人だと思う。

新里さんのセッションを見て、改めて、組織を作り上げていく上では自らを信じて挑戦し続ける胆力とそれを周囲と共に成果につなげていくチームビルディングの重要性について考えることのできた貴重な時間となった。

<屋上にて、新里講師と専務取締役の福田>
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第129回G研報告『ロンドンビジネススクール ディレクターが来日! リーダーを着実に育てるプログラム作りのノウハウとは?』

2016年08月15日
先日開催した研究会、第129回G研 『ロンドンビジネススクール ディレクターが来日!  リーダーを着実に育てるプログラム作りのノウハウとは?』 では、ロンドンビジネススクール(以降LBS)のプログラムディレクターである、Adam Kingl氏を再びお招きした。LBSは今年50周年を迎えた記念すべき年でもある。

冒頭、私からエグゼクティブ・エデュケーションが注目されている4つの理由をご紹介した。
 1. グローバルリーダー育成の場として最高峰の場
 2. 優秀人材のリテンション
 3. 後継者育成
 4. クロスボーダーM&Aの増加

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日本企業のエリート層は今、もっと世界の優秀な人材の価値観に触れ、対等に意見を交し合う場に身を投じるべきだと考えている。
ご存知の通り日本企業の技術力、協働意識、CSなどのレベルの高さと質の確かさは世界的にも非常に評価が高い。
一方で、その価値を次世代に繋げるための人材の育成と確保という点では、欧米を中心としたグローバル企業と比較した場合、相当遅れていると感じる。

各企業において、後継者育成は喫緊の課題であり、自社ビジョンの明確化、そこに到達するための人材育成戦略の立案、実行は待ったなしである。
そういった意味でも、LBSはグローバルリーダー育成の環境として最高峰の場であり、
世界各国から来た人材のハイレベルな議論に参加することが自身の考え方に好影響を与える絶好の機会となるのである。
このプログラムに参加することで、今まで考えつかなかった戦略や価値観が醸成されると言えるであろう。

また、これらのプログラムに幹部を派遣するにあたっては
英語力を強化するためには「キュレーション型英語学習コーチング」が有効である。
これは、一人ひとりの目的とゴールに合った学習方法や教材・素材・講師を
枠のない、オープンなリソースから選んで個別化するという方法であり、無駄なく効率的に継続学習が可能であることから、当社の実績でも確実に成果に繋がっている。


続いて、LBSのプログラムディレクターであるAdam Kingl氏より
「急速に変化を遂げるグローバル市場環境において組織をどう適応させ、
最高のパフォーマンスを生み続けるか、チームマネジメントの秘訣」
と題しお話しいただいた。

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世界が変化する中で組織も変化が必要だが、
必要なアクションはリーダーのレベルによって異なるということを理解しておく必要がある

・次世代リーダー:アジリティ(敏捷性)
・ジェネラルマネージャー(課長):チームに新しい風を吹き込む力
・経営者:新しいビジネスモデルの構想と現状を変える力


共通して重要なことは”Learning by Doing”であるとKingl氏は述べる。
「学習=行動の変容」であるとすれば、組織は、学ぶために失敗を大いに許容する場でなければならないと強調している。
つまり、リスクや失敗を「実験」と捉え、成功するためのパターンを実行したと認識する、そしてその実験からの学びをいかに取り入れていくか?が極めて重要な要素ということである。

リーダーにはポジティブな意味で組織をリスクに晒し、チームの実力を解放してより良い未来へ貢献する能力が求められている。
同時に忘れてはならないことは、周囲はただリーダーの真似をするのではなく
自分自身のリーダーシップを模索し続けることが強い組織を生み出す秘訣であるということである。

当然、「実験」をセットアップするためには「仮説」を立て、実行の後に、
実験から得た学びは何であったか?を検証する必要がある。
仮に仮説が間違っていたとしても、それが貴重な学びとなり、次のより質の高い仮説に繋げていくことができるのである。

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チームマネジメントや組織を変える力といったトピックはよく語られる分野ではあるが、
LBSのような高品質なストラテジーを聞くとその奥深さと難しさ、そして変化を遂げた組織にもたらされる成果に改めて大きな価値と可能性を感じる。


また今回は事例発表として、
今年実際にLBSのプログラムに参加された伊藤忠商事株式会社の暮橋様にもご登壇いただき、
ご体験に基づいた学びをお話いただいた。

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プログラムの各モジュールごとに参加者が異なったため、
毎回新しい参加者と新しい議論となったと暮橋氏。
そんな中で日本人はたった一人。

「日本の立場ではどう考えるのかー?」

と常に意見を求められ、
日本の立場から意見を表明することの重要性を改めて感じたと同時に、
コミュニケーションとは思った以上に伝わらないものであるかを体感され、会社に戻ってからのご自身のコミュニケーション方法を見直す貴重なご経験になったとお話しいただいた。
ご参加頂いた皆様にとっても、実際に現地で刺激を受けて変化されたご本人の経験談が
リアリティを持って伝わり、「自社ももっと積極的にアカデミックな環境での学びを視野に入れなければと再認識した」といった声を多くいただいた。

今回LBSのプログラムに参加されて各国の価値観と議論を交わしたご経験が切っ掛けで、組織カルチャーに変化をもたらし、次世代のリーダーの育成につながっていくことを強く願っている。
些細なことでもエグゼクティブエデュケーションの課題については、是非当社にご相談いただきたい。

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写真のアヒルはLBSの50周年記念のキャラクターで、皆様にお配りいただいた。

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