布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

2007年06月

「MBAにこだわる人、こだわらない人」

2007年06月18日
企業のグローバル人材育成に携わって20年が経過した。

短期で成果を出しやすいグローバル人材育成としてはまず海外研修が考えられる。この20年間、私自身コンサルタントとして多くの企業における海外研修制度の構築に携わってきた。また同時にカウンセラーとして多くの参加者も見てきた。そこから感じた、人材の傾向について話したいと思う。



その前にまず、企業の海外研修制度から話すと、MBA, MSなどの学位を取得するコースを持つ場合と、学位取得ではなく特定分野におけるマネジメントスキルや語学力、視野を広げることを目的としたNon-degree(学位ではなくサーティフィケートなどを取得する)コースを使う場合がある。後者は、当社で言えばニューヨーク大学の「Global Certificate(http://www.globaledu-j.com/g/g52.html)」 がそれにあたる。

各企業の海外研修制度の状況を見ると、学位取得できるプログラムとできないプログラムのいずれか一方だけでなく、両方を用意する場合もあるが、一般的にここ4-5年は、前者は激減し、後者が増えている傾向にある。



前者が激減している理由は、以下の3点にまとめられる。



1)学位取得後の退職問題(特にMBA取得者)。

2)組織への波及効果が見えにくい(少人数の点展開のため)。

3)期間が2年と長く、トータルコストが高い。




また、実際には多くの場合、入学のためにはTOEFL、GMATなどの入学資格において高いスコアが求められるため(特に有名校での)学位取得への道は険しい。そして、研修制度としては、一応門戸は開かれているように見えるが実態としては4-5年に1名程度の選抜ということも多い。





しかし、そんな中で今も昔もあまり変わらないのが、企業の海外研修制度における「MBAにこだわる人、こだわらない人」の傾向である。



私や当社コンサルタントが対象者と個別にアセスメントや学校選びのコンサルティングを行う際に、ホンネを聞くことができる。そこでよく感じるのが、「実はどうしてもMBAを取得したい」という人たちに見られる「ある傾向」である。これはあくまで傾向であり、全員に当てはまる訳ではないことをおことわりしたうえで書かせていただく。



そのある傾向とは「自立していない」「自分に自信がない」である。自分に自信がないから会社のお金でとりあえず「MBAを取得しておく」という将来への保険のような感覚の人が多いのである。

もちろん本気で会社を背負って立つという気骨のある人材が、その目的のためにハーバードでMBAを取得したい、という場合もあるがそれは本当に稀である。



企業側から見て本当に投資効果のありそうな人材は、学位よりその与えられた機会をいかに活かすかを最大の関心事としている。そうした人材はカウンセリングにおいても、妥協せずに与えられた期間と予算内で最高のプログラムをつくろうと目的意識が明確であるため、当社カウンセラーへの要求も高い。そうした人材からはいかにも仕事ができそうな印象を受ける。人望も厚いのが想像でき、実際ご担当者からの評価を聞くと会社へのロイヤリティーも高いことが分かる。



このような人材は、積極的に研修に参加するため、知識面以外での多くの学びと気付きを得る

そして、コースが終了すると帰国後すぐに会社に来てくれて、目を輝かせて私たちに海外での体験談を語ってくれる。



私や当社コンサルタントには、この仕事のやりがいを感じる瞬間である。そして、ますます海外研修制度における「人選の重要さ」を再認識すると同時に、この将来の幹部、役員候補のグローバルリーダー化のサポートに関われたことに深く感謝するのである。



kazukon at 11:43

戦略的雑談(Strategic Small Talk)

2007年06月05日
先日「右脳型英語学習法」のコース参加者からこんなことを言われた。「英語で仕事の話は何とかできるんですが、雑談になるとからっきしだめなんです。何かいい方法ありませんか?」



一般的にビジネス英語は難しく、日常会話の方が簡単と思われがちであるが、この方のようにあながちそういう訳でもないなと感じられる方も多いのではないだろうか。



例えば、相手が米国人であるとすると、日本人に比べ彼らは会話中の「沈黙」が苦手である。ピンポンのように常に会話というボールが行き来していないと落ち着かないのである。仕事の会話であれば、内容も分かっており、専門用語も使い慣れているので彼らとの会話は比較的スムーズであるが雑談はそうもいかない。



そこで、今日は戦略的雑談について書きたい。



戦略的雑談とは、雑談を通して、1)自分に好感を持ってもらったり、2)自分の能力を売り込んだりする一種のスキルである。話すのが嫌いな技術者の方などからは、「アー、めんどくさい。」という声が聞こえてきそうであるが、異文化ビジネスの世界ではそれを楽しむぐらいのスタンスが求められるのでがまんがまん。



準備には3つのポイントがある。



4acbe7e8.jpg1) 雑談(話題)をA4サイズ1枚に収まる長さで、最低10種類つくり、クリアファイル(写真のような100円ショップに売っているものでOK)に入れる。夜寝る前に1種類あたり3ヶ月程度、最低200回音読する。その際、非言語(ジェスチャー、声のトーンなど)も意識し感情を入れる。英語が心配であれば、ネイティブにチェックしてもらう。そのプロセスを全種類の雑談で繰り返す。





2) 雑談は自分のアピールのためであるから、自分の好感度をアップするような「エピソード」のあるものか、自分の専門性や自社の商品・サービスをさりげなくアピールするようなものが好ましい。



3) 機会があるごとにその雑談を試す。10回くらい試すとコツがわかりスキルとして定着する。



雑談のうまさと豊富さで人間関係もスムースになり、外国人とのコミュニケケーションも苦痛でなくなる「戦略的雑談」はグローバル人材の必須スキルなのである。



kazukon at 15:31
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