布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

2010年01月

人選力

2010年01月27日
T2010昨日から11ヶ月の選抜人財グローバル研修がスタートし、キックオフパートを担当した。なぜ「個のグローバル化」が求められるのか、そのメリットは何か、どうすれば1年で自らをグローバル化できるのかなどについてのセッションを行った。16名の選抜人財は30代中心で、社内でも中核の仕事を任される人材だ。表情は引き締まっている。

セッションがスタートしてすぐに、内心「ああ、よかった」と私は思った。

経営陣やご担当者にはこの研修にコミットメントしていただいている。講師陣はトップクラスを揃え、あとは、人選だ。個性的で熱意のある、仕事をちゃんとやってきた人たちだ。1年後には、すごいチームワークが生まれ全員がグローバル人材としてさらに大きく一皮向ける。そう確信した。



企業の選抜研修における人選力は、その会社の真剣度そのものである。



写真は当日の様子。

kazukon at 20:10

五輪書と英語道

2010年01月25日
With Matumoto氏先週「英語道」で広く知られる松本道弘氏と有楽町の外人記者クラブで10年ぶりにお会いした。

ランチをはさんだ2時間であったが、松本氏の「生き方」に大いに触発された。

私が松本氏を知ったのは、私が新宿の紀伊国屋書店でアルバイトをしていた1975年当時に出版された「giveとget―発想から学ぶ英語」(朝日出版社)を読んだことがきっかけだ。それ以来、私は松本氏の提唱する「英語道」に共感し自分なりに実践してきた。



弊社の「コア人材グローバル化」コースの参加者は、自分自身のグローバル化を決意し、11ヶ月間のプログラムを通して自らを高め続けている。

最近その参加者から、激変する経営環境に自ら身を捨て立ち向かうというニュアンスを込めて「サムライ」という言葉が飛び交うようになっている。

これは松本氏が師と仰ぐ宮本武蔵の五輪書に記した武道を連想させる。



謹呈いただいた「サムライ精神(日新報道)」より一節を紹介する。



「武蔵は、大きな事業で失敗する人は、しばしば小さなことを無視したとか、あるいはこうしたことを信頼できない人にまかせるからであると指摘している。彼は命がけの戦闘において、武器の手入れをしない者、自分の長所や短所を研究しない者、計画を運用したり、見直したりして発展させない者、敵を研究しない者は長く生きられない傾向が強いと指摘している。

その生涯を通して、武蔵はたゆみない研究と訓練を通じて自らの考えを実践し、ゆめゆめ(すでに自分は必要なことはすべて身につけた)とか、(瑣末なことなんぞ自然に消えるさ)といった思い込みはしなかった。

今日のビジネスマンは失敗しても命を落とす危険はあるまいが、しかし、自分がかかわっているビジネスの細部を理解しなければ、とくに何が有効かを理解しなければ、成功はおぼつかない。武蔵のアドバイスを肝に銘ずることは、大きな有利となる。」



この一節、「細部は秘書に任せ知らない」という論法で検察と戦いを繰り広げる小沢一郎氏の答弁に重なった。検察がもっとも恐れるといわれる剛腕政治家は、ミスを犯したのか?





写真は松本氏と私。

kazukon at 19:06

Only the Paranoid Survive~パラノイアだけが生き残れる

2010年01月19日
aa46bf79.jpg昨日は萩原健一(ショーケン)のトークライブに行ってきた。オフィスの近くにあるタケオ・キクチの店にショーケンはよくやってくるらしく、そこの店長が私がショーケンファンであることを知り、このライブのことを教えてくれた。ライブを見るのは、テンプターズのコンサート以来なので、およそ40年ぶりである。スキャンダルの多い人で、4-5年前には映画の出演料がらみの恐喝未遂容疑で有罪判決を受けた。この時はもうこれで終わりかと思ったが、昨日のテアトル銀座はほぼ満席だった。対談の名手阿川佐和子さんとのトークセッションは、還暦を迎えたショーケンの波乱万丈な人生をうまく引き出しオトナの会話を楽しめた。



ショーケンのトークライブを見て、この言葉が浮かんだ。



Only the Paranoid Survive. パラノイアだけが生き残れる。

   アンディ・グローブ(インテルの創業者の一人)



器用な人ではない、声もでなくなってきている、人生は傷だらけである。

ただ、この人、俳優としてもロッカーとしてもパラノイアであることは間違いない。



写真はライブ終了後にファンと握手するショーケン。

kazukon at 12:49

G研@大阪~グローバル人材育成のトレンド&右脳型英語学習法

2010年01月18日
9ac17ecd.jpg先週の金曜日に、大阪初のG研を開催した。昨年開催したG研のハイライト紹介とグローバル人材育成のトレンドを私から、そして弊社ディレクターの福田聡子が右脳型英語学習法のセッションを担当した。

東京以外では初めての開催であり、支店もないのでご参加いただけるか心配だったが、ご多忙中の中、17名のご担当者にお集まり頂き嬉しかった。皆さんに感謝申し上げたい。



グローバル人材育成に関しては、関西でも東京同様、各社試行錯誤の状態であり、私たちの『自立を前提としたグローバル人材育成』の様々な取り組みにもご興味を頂けたようである。

グローバル人材=英語のできる人ではないというのは、共通認識である。しかし、ではグローバル人材の定義は?グローバル人材育成を組織として成功させるには?そのコストは?という課題に関してはなかなかコンセンサスがとれない。



『自立していて、軸があってぶれない。ビジョナリーで柔軟性に富み、ロジカルかつクリエイティブで全体を俯瞰できる思考力。そして、状況に応じて最も効果の高いコミュニケーションのツールを使いこなせ、それらを表現できる程度の英語力を持つ』というのが私の考えるグローバル人材である。



348db093.jpg今回のG研では、そうしたグローバル人材育成の全体像と各社共通の課題である英語研修のコスト削減にもフォーカスをあてた。





企業における英語研修コストは大不況時代には大敵である。しかし、ここで2つの疑問がある。



1)英語習得は本当にお金をかけなければならないのだろうか?

2)また、お金をかければ必ず習得できるのだろうか?




答えは、どちらもNoである。



Aさん(1年前のTOEICは600点)は1年前に週1回2時間の社内英語研修を半年続けた。ほかにやることも多く英語学習に週2時間使うのは大変だったが、せっかく会社が負担してくれるコースだったので真面目に受けた。休んだのは2回だけだ。

結果、英語には少し慣れたが今でもネイティブの前ではまともに話せない。



Bさん(1年前のTOEICは450点)は、通勤時間やスキマ時間をフルに使った独学をほぼ毎日続けた。結果、1年で外国人と英語で話すことに恐怖感がなくなった。1年で自腹を切った投資額はわずか1万円以内である。NHKのテキスト、シャドーイングと音読のためのCDつき教材、映画とドラマの中古DVD3枚、中古ペーパバック3冊である。

大量インプット、音読、非言語、自分について語る、Practice, Practice, Practice』に加え、マインドマップとアファメーションを使いモチベーションをキープした。



違いは何か?

簡単に言えば、Aさんはまだまだ依存的であるが、Bさんは主体的に取り組んでいたことである。



私は、英語研修の究極的なコスト削減のヒントがここにあると考える。Bさんのような社員が社員全体の20%を超えると、その影響はじわじわと社内に伝播し始め、依存的な人は徐々に淘汰され始める。

まずは社員の5%をBさん型にするプロジェクトを始めることが一歩である。千里の道も一歩からである。



写真は当日の様子

kazukon at 10:25

ニューヨークの掟

2010年01月14日
今日は、大阪でブログを書いている。午後に関西で始めて開催するG研「グローバル人材育成研究会」のために昨晩から大阪に入った。ホテルまで地下鉄できたが、途中で西中島南方駅を通過した。10年以上前になるが、大阪出張ではよくこの駅にある小さなホテルに宿泊した。東京の下町育ちの私には、庶民的な雰囲気の親しみやすい街だったのを思い出し懐かしかった。





一昨日海外研修帰国報告会あった。今回は5名の研修生の方々が帰国し、人事及びグローバル事業上層部の方々への報告である。研修先は4名がニューヨーク大学、1名がUCバークレーへの3-4ヶ月のMini-MBA研修である。全員に明らかに起きた変化はグローバルマインドである。これはいくら本を読んだり、人から話を聞いてもなかなか身につかない。なぜなら、まったく異なる文化や価値観の国で、論理思考力の甘さ、英語力の低さ、コミュニケーション力の低さ、勝手な思い込みで大恥をかくというような強烈な体験がないと本当の意味で腹に落ちないからである。5名の若手研修生の方々は、人生における早めの節目でかけがえのない時間を過ごし、人生にとって大事なものを得てきた、という表情であった。

5名の方皆さんの報告は感性と深い洞察力に富んだものであり、すべてをご紹介したいのだが、長くなりすぎるのでひとつだけご紹介する。



発表者のY氏がニューヨークのキーワードとしてピックアップしたものである。



DiversityとUniformity

多様性と同一性



ModestyとArrogance

謙遜と傲慢



IndependenceとConfidence

自立と自信




相反するものが堂々と当然のように同居しているのがニューヨークである。

そして、やはりニューヨークに住み生き抜く掟IndependenceとConfidence(自立と自信)である。

自立していなければニューヨークで生きる意味はないし、Confidenceがなければ弾き飛ばされる



その当日の朝、ちょうど弊社で講師をお願いしている堀田孝治氏のご紹介のちあきさんが訪れてくれた。堀田氏は、昨年ニューヨークで彼女とのコーチングセッションを通し、大きな気づきを得たそうである。彼女は、中学を卒業してからすぐに日本を飛び出し米国へ留学し、現在はニューヨークのハーレムに住みメディア関連の仕事をしている。1970年代に、ひとりで渡米し、数々の辛酸をなめ、数々のすばらしい出会いと経験を積んできた人であり、その言葉には重みがあった。

Mr-Furukawa+Ms-Fukuda

今の日本人の多くは、海外への憧れもかなり萎んでしまい、日本での安定した安全な生活に傾倒しがちである。しかし、そこには「それが本当に続くのか?」という落とし穴がある。



私は彼女に、次回の来日に合わせ「一人で生き抜く力」というタイトルの講演をお願いした。



写真はちあきさんと弊社ディレクターの福田聡子と私

kazukon at 11:21

2010年は英語研修の曲がり角:                  「モチベーション×正しい学習法」が王道だ!

2010年01月08日
不況が長期化し、社員の英語研修の効果が再び問われ始めている。



私の成功する英語学習の方程式は、『モチベーション×正しい学習法』である。

海外に住んだこともなく、留学経験もなく英語をモノにした日本人をインタビューすると必ずこの2つが両立している。1)モチベーションは高いが学習法がわからない、2)学習法はわかったが継続できない という状態では留学でもしない限り英語はモノにできないのだ。



モチベートされていない社員にネイティブ講師を使ってレッスンをする、あるいは学習教材を会社が指定し修了すれば補助をする、というやり方がこの20年間日本企業が採用してきた方式である。

しかし、それも曲がり角にきているのではないか?前回のブログに書いたが、日本は今、パラダイス鎖国状態なのだ。英語学習熱は意外なほど冷めてきている。時代が変わればその方法は変えるべきである。



写真(2)昨日、『モチベーション×正しい学習法』を実践されている研修ご担当者のY氏からお話を伺った。Y氏の鞄には、GEのジャックウエルチの自伝(原書)とNHKのテキスト3冊があり、それ以外にシャドーイングや自分の発音をチェックするためのボイスレコーダー、そして英語のリスニング教材とオーディオブックしか入っていないI-Podが入っている。40代のY氏のモチベーションを点数にすると100点満点の100点であり、そのオリジナリティに富んだ学習法も100点である。楽しく、無理をせず、心地よく継続学習をする。一見簡単であるが、実はコツもある。それは、英語学習マインドセットを体得することである。





私と弊社の福田聡子が講師をしている右脳型英語学習法は、「留学しなくても、お金をかけなくても1年間で英語をモノにする」がコンセプトである。Y氏にも受講いただいたのであるが、まさに実践していただいた。楽しみながら隙間時間を使い1年でTOEICも500点台からなんと800点台まであげ、今年は900点も射程距離内である。

写真の左上のシールをごらん頂きたい。なんとジャックウエルチの自伝(原書)が105円(@BOOKOFF)である。



そうなのである、一度英語をモノにしようと決心すれば、英語学習にはお金はそれほどかからない時代なのだ。

インターネットには、無料あるいはそれに近いような価格の質の高い教材が溢れ、ジャックウエルチの自伝のような良書が105円で手に入ってしまう時代を私たちは生きているのだ。



社員の英語研修もまず「モチベーション×正しい学習法」に力を入れることでY氏のように主体的に英語を学ぶ人材育成を目的にすべきではないだろうか。

英語習得は会社に依存して学ぶマインドセットから、自ら決意し自ら学ぶ自立型マインドセットにシフトする時が来たのだ。

kazukon at 12:11

パラダイス鎖国

2010年01月01日
あけましておめでとうございます。

新しい年が皆様にとって佳き年でありますようお祈り申し上げます。



本年も「グローバル&自立型人材育成』に邁進してまいりますのでよろしくご指導お願い申し上げます。



年明けの「朝まで生テレビ」でパラダイス鎖国について議論があった。少し長くなるが、パラダイス鎖国をウィキペディアから引用する。

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国やある地域がその国の国民またはその地域の居住者にとって過度に住みやすくなってしまい、諸外国や他の地域において起こる出来事、文化などに興味を持つ必要がなくなって、他国にみられる価値観の多様性を受容する流れとは反対の方向へ向かい、事実上の鎖国状態に陥っている状態を表す言葉。

この言葉は、アメリカのシリコンバレー在住で、ENOTECH Consulting社代表の海部美知が紹介した。



2008年1月のダボス会議における「Japan: A Forgotten Power?」(日本は忘れられた大国か?)のセッションでは、国際的に日本の内向き志向が指摘されていた。日本における生活の便利さや市場にあふれる製品の豊富さに加え、日本独特の文化や考え方を理解し提供できるのは日本であることに国民は気づいており、多くの日本人は諸外国へのあこがれも昔ほどは持たなくなってきている。



また、日本市場が規模としては世界でトップではないもののそこそこの規模を持ち、企業も日本国内をマーケットにした製品開発や新製品提供に満足してしまい、諸外国との競争力を無視した価格が高いままの製品を送り出している。日本国民もそれを受け入れている状況があり、外の世界に目を向けない日本人はそのようなビジネスモデルに疑問も呈さない。



これら、日本における日本人の独特な国内向きの性向を批判的に表す言葉として、パラダイス鎖国という語が使われた。

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司会の田原総一郎氏の発言の中に、最近の外務官僚のホンネは海外勤務は1度はいいがそれで十分というようなパラダイス鎖国的傾向がでている、というものがった。

これはうなずける。なぜなら、外務官僚と学生時代に机を並べた商社、金融機関、メーカーなど大手企業のエリート社員にも、まったく同じ傾向が見受けられその問題が顕在化してきているからだ。経営陣が生き残りをかけてグローバル展開に打って出ようとしても、若手はもちろん幹部でさえ「笛吹けど踊らず」なのだ。これには経営陣も頭を抱える。



まさか外務官僚の意識がそこまでとは思わなかったが、数10年前は世界を舞台に働けることに夢を持って入社する若者で溢れた大手商社でさえももその傾向が見られるのは根深い問題が見え隠れする。



ヒト以外に資源のない国の人材が、パラダイス鎖国化し、中国など新興国の人材はグローバル市場で戦い、協働する気概を持って日夜「自らのグローバル人材化」の自己研鑽に励む、という構図は10年後にどのような結果を生み出すのであろうか?



本年も私はこの課題に本気で取り組んでいきたい。





kazukon at 21:42
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