布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

2010年10月

成功の代償

2010年10月26日
私が10年前に起業したころに持っていた危機感が最近になって表面化してきた。それも、この半年くらいで急激に、である。メディアがグローバル人材を積極的に取り上げ始めたこともあるのであろうが、もう世界で商売をする上で「肝心のヒトが足りない」のである。それも、要である「グローバル課長・部長・経営者」が圧倒的に不足している。



それでは、こうなってしまった原因は何か?



私は「成功の代償」だと思っている。成功とは、日本人が戦後に手に入れた生活の豊かさである。



私がグローバル人材育成の世界に入ったのは24年前であるが、その頃でも大手企業における「国際人材育成」「内なる国際化」のボルテージは決して低くなかった。人材国際化への投資も実際かなりの額が投入されていた。MBA派遣は、1社で年間20人を超えている企業もあった。それだけでも5-6億円の投資である。



それなのになぜ?と思ってしまうのである。その頃の20-30代は、MBA派遣や英語しか使えない合宿や短期語学留学という十分な研修を受けてきたのである。



しかし、今やその研修を受けてきたはずの管理職層は海外赴任に後ろ向きであるし、実際赴任してもスキル・マインド両面で課題を抱えている。その傾向は製造業もサービス業でもそれほど変わりはない。外務官僚から商社マンでも同じ傾向があると聞く。



もう日本にいて安全で穏やかな生活にすっかり満足してしまって、あえて火中の栗など拾いたくない、誰かがやってくれるだろう、というマインドセットなのだ。



しかし、冷静に考えればこのマインドセットは400万円の年収の人が毎年900万円使い1億円の借金があるような国の国民としては分不相応なのではないか?



自分をグローバル対応に変えることを決意しないヒトにこれから起きることは、「成功の代償」、すなわち大幅な生活レベルのダウンなのではないかと危惧している。



paco2



























写真は昨日のグローバル人材育成研究会(G研)のプレミアム分科会の様子。ファシリテーターはパートナー講師の渡辺パコさん。

4時間のセッションを午前と午後で行った。グローバル人材って何?パートもあったが、パコさん、さすがに深い。ご参加者の問題意識もいい角度である。終了後、ご参加者いわく、「少人数で知的刺激があって贅沢でしたー」。今日は私もよい刺激をいただいた。パコさん、お疲れ様でした。



kazukon at 16:36

30代選抜グローバル要員研修

2010年10月21日
FK























一昨日は30代選抜グローバル要員研修の初日でキックオフの講師を担当した。人材さえ揃えばグローバルで今後大きな展開が可能な企業であり、さすがに人選も的確であった。

前回のブログでは40-50代の幹部のグローバル化研修が増えているというレポートをしたが、30代次世代リーダーのグローバル化は、投資効果の面から多くの企業がより力を入れている。

実際、受講者の真剣度も高い。今年で3年目であるが、過去2年で計30名が受講し、そのうち14名がすでに海外赴任している。



現在30代の人材は、いずれにしろこれから定年までの20-30年で、先進国と新興国のプロフェッショナル人材と協働していくことは避けられない。

日本企業であっても、社内で外国人とのポジション争いは普通のことになるであろうし、上司、同僚、部下、顧客、ベンダーも外国人の割合が増えるのは間違いがない。



この研修は、これからの半年間、英語の自己学習、アサーティブネス、グローバル人材としての思考ツール、コミュニケーションスキル、そして実務知識を学んでいく予定だ。



今後3-10年先のグローバル展開を見据えた人材育成。30代のA級人材のグローバル化を毎年着実にOffJT・OJTの両面から面展開する戦略グローバル人材育成の正攻法である。

kazukon at 08:55

45歳、仕事はできるがTOEIC350

2010年10月14日
TOEIC350で45歳のエンジニア。周囲からの人望も厚く、社長も信頼をおく人物である。唯一弱点を挙げるとすると英語力。数年前までは、このままでなんとかこのまま出世街道まっしぐらであった。様子が変わり始めたのは昨年後半からである。少子化と日本市場の縮小、新興国市場の好調、円高、新興国競合企業の低価格戦略などなど、次々に環境が変わり始めた。数カ月単位で予期せぬ出来事が迫ってくる。



ある日、経営陣から人事部長に厳命が下った。以下の幹部40名全員を3カ月以内に、TOEIC700以上でかつ英語でビジネスができるように育成せよ。平均年齢47歳で筋金入りの英語嫌いで通っている部長級だ。若手が恐れる課長が頭が上がらない偉い方々。



これはフィクションではない。ここ数カ月このようなご相談が急増している。何か、たまっていたマグマがじわじわと流れ出てくるような感じである。もう企業として、中核の人材がグローバル人材化しない状況が耐えきれないレベルまで達してきたのだ。ぐずぐずしていたら、あっという間に先進国と新興国の競合と新規参入者にマーケットを奪われる

国内無敵のやり手幹部が、ついに世界に出てその実力を発揮する時がやってきた。



定年まであと15年。昨年無事定年退職した先輩エンジニアを羨ましがっても、残念ながら「英語嫌いの有能エンジニアという砦」も危うくなった。さあ、どうしよう。



そんな中、弊社がコーディネートする特別コース受講者の英語嫌い幹部が、アッと思わせる成果を出し始めた。<b>仕事のできる人材は何をやっても乗り切るパワーとノウハウがあるのだ。

英語力アップもグローバルスキルも例外ではないことを実証してくれた。



この動向については成果が全体に広がり始めたら、G研で発表したい。



kazukon at 15:45
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