布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

2011年05月

'Inspiring'スピーチ

2011年05月30日
J1先週の金曜日に1年間のグローバル研修の打ち上げ会が静岡県で開かれ参加してきた。とても楽しい温かい会だった。この仕事をしていてもっとも充実感を感じるのは、研修生の方々の成長が実感できた時と、その会社の経営陣や人材育成ご担当者にも達成感があるのを感じられた時だ。



打ち上げの最後に、今月で社長を退任されるI氏(写真上)と6月から社長になるH氏(写真下)のスピーチが英語で行われた。'Inspiring'な話を聞いていて、お二人にははっきりと共通点があると感じた。それは、私が提唱するグローバル人材の6要素(専門性、ビジョナリーシンキング、セルフエンパワーメント、ダイバーシティ、コミュニケーション、グローバルイングリッシュ)のすべてが高いこと。特に、私がOSと呼んでいるビジョナリーシンキングとセルフエンパワーメントが並はずれて高いことである。そして、お二人とも社員に対する「思い」が非常に強い。会社の将来を担う人材の育成にかける情熱も並外れているのだ。このようなトップから直々にメッセージを受け取れる機会を持った研修生は本当に幸運だと思う。



J2世界6か国に拠点を持ち、7000人弱の社員で5000億円規模の企業を率いるトップは重責であり、人にはわからない孤独とも戦わなければ務まらない。I氏は、世界でも知らない人のいない製造業の役員と米国法人社長も務めた人物で、数々の伝説のある反骨精神あふれる人物だ。宴席で「布留川さん、次回のコースは自分も参加しようかな」と言われていた。常に前に進み続けるこのマインドは成功者に共通に見られる特性だ。

そして、次回コースの初日は、GE社のクロトンビルの経営者育成コースも受講されていた新社長H氏がH塾を行うと宣言した。7月のキックオフが今から楽しみである。

kazukon at 09:54

日本人と英語

2011年05月26日
newsweek5月25日号のニューズウイーク日本版のカバーストーリーは、「日本人と英語」である(私もインタビューを受けコメントを述べさせて頂いている。)



冒頭にこうある。

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ある有名経済誌に、日本の若者の英語力を憂う財界人の提言が寄せられた。「国際ビジネスに携わるにはまず外国語を巧みに操る必要がある。教師の質の向上と学生の努力が必要であり、1クラスの人数を減らすのも一案だ。文法ばかり重視して実践練習を怠っていては畑の真ん中で泳ぎ方を研究するようなものだ。」

2011年の話?いや、これが書かれたのは日露戦争直後の1907(明治40)年。

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私は思わず唸ってしまった。



私がグローバル人材育成の仕事に携わり始めたのが25年前の1986年であり、その時期も企業における国際人材育成のボルテージは高く、商社、金融、メーカーを中心に億単位の経費を使いMBA派遣から英会話レッスンまでほとんどバブル状態であった。そして、25年が経過してどれだけの進歩があったのかに関して今だに首をかしげる場面に多く出くわす。その時期のMBA取得者は転職し、新入社員1ヶ月間英語集中合宿を受けた部課長の英語力は世界でも最低レベルである。

危機感を持った人材育成担当者がグローバル人材=英語のできる人ではない」と主張し、「グローバルでファンを作れるような人材育成プログラム」を社内提案しても、上層部の「英語ができれば何とかなるよ。」の一言で「英会話レッスン」に化けてしまう。

もちろん英語力はグローバルビジネスにおいて必須である。何の疑問の余地もない。むしろ英語が必要かどうか、管理職のTOEICは最低何点かを議論に時間を費やしていることが奇異なのである。



60億人に膨れ上がった市場経済圏で人材として生き残る には、OSとしてWindowsも英語(点数だけではない)も同じように必要なのだ。

そして、それ以上に「ビジョンを描く力、論理的で、創造力に富み、全体を俯瞰できる思考力、多様性をダイナミズムに変える力、コミュニケーションのツールを巧みに使い分ける力、自らを常にに高めていく自己強化力」が求められているのだ。



100年経っても同じ議論を繰り返す愚かさと25年経っても同じ「グローバル人材=英語のできる人」という非論理的主張がまかり通る企業。



どこか似ていると思いませんか?

kazukon at 10:37

本部と現場のコミュニケーション・ブレークダウン

2011年05月25日
先週は講師を4日間も務めたので現場報告が遅れてしまった。

5月17日(火)にG研第63回を行ったので簡単に報告したい。ゲストは弊社パートナー講師の森和成氏だ。当日のレポートは近日中にホームページにアップの予定である。



G63b
G63a


私からは、モチベーション3.0時代のマネジメントと題して、

ダニエル・ピンクのモチベーションの話や、アメリカ、中国、フィリピンなどの

国々で起こっている企業研修の流れなどをご報告申し上げた。



森氏のセッションでは、「人間おはじき」という面白いワークを行った。

現場の人間と本部の人間に分かれ、ともにプロジェクトを遂行する、というワークなのだが、

本来ならば、双方が協力して問題解決をすべきところが、

様々な制約により、なかなか協力体制が組めない。

それぞれがプロジェクトを遂行しようとがんばるのだが、

現場は本部からの適切な指示がないために不安を抱き、

本部は自分たちだけで問題を解決しなければならないと思い込み、問題を抱え込んでしまう。

このような状況をワークで作り出すことにより、

現場への権限委譲、全体プロセスを全員で共有することの大切さなど、リーダーシップの本質を体験するのだ。





私は後ろで見学させてもらっていたのだが、参加者の皆様の白熱ぶりに驚くと同時に、

会社を経営している身として、本部の人間が問題を抱え込んでしまい、

結果として現場がコミュニケーション・ブレークダウンすることの恐ろしさを改めて感じた。



まさに原発問題においてもパニック状態のなか、あり得ない判断が起こっていたのも想像できる。



森氏のセッションは、毎回見るたびにパワーアップしていて、非常におもしろい。



次回G研は、6月7日(火)にコーチング界のカリスマ、平本あきお氏を迎えて行う予定だ。

まだ若干ながら残席も残っているので、この機会にぜひご体験いただきたい。



写真は当日の様子

kazukon at 16:04

ハーバード上海センターにみる中国重視

2011年05月11日
HBS VI報告が遅れてしまったが、4月の上海出張ハーバード大学初の海外キャンパスを訪れた。

以下エクスプロア上海からの抜粋である「中国との関係を強化している米国ハーバード大学だが、上海にも「ハーバード上海センター」を設立し、中国関係の研究、教育などに力を入れる。ハーバード大学が海外にセンターを設立するのは極めて珍しく、注目を浴びている。場所は、上海浦東陸家嘴上海国際金融センター。

 センターでは、学生の育成のほかにも、同窓生の集まりや、研究会などを行える施設を備える。また、中国の大学との協力関係を強化する基地とするようだ。ハーバード大学では、中国人留学生の数が急増し、10年間で倍増の500人に達した。また学生全体の20%は留学生が占めている。」



今回はこの上海センターでの、エグゼクティブプログラムのChina Marketの担当マネージャーであるMs.Vivian Friedman(写真中央 右は弊社ディレクターの福田聡子)にセンター内を案内してもらい、なぜ東京ではなく上海なのか、日本のエグゼクティブ教育の現状、今後のパートナーシップについて協議した。

ボストン本校からはLynton Hayes氏(Executive Director)に何度もG研にご登壇頂いているので、上海センターからもぜひ一度来日いただき日本企業の人材開発ご担当者と直接お会い頂きたい旨を打診してきた。



次回G研63回(5月18日)では、今年に入って海外リサーチをしてきたグローバル人材育成プログラムの最新動向についてもお話しする予定であるが、ハーバードビジネススクール(上海)について、また上海での中国語研修とコストパフォーマンスの高いフィリピンでの英語研修についてもご報告申し上げたい。



この会はあと数席空いているのでぜひご参加いただきたい。

kazukon at 14:41
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