2011年08月
「仕事は人生そのもの」な人と「仕事はただ仕事」なだけな人の協働法 |
2011年08月30日 |

先週脇田啓司さんをお招きし、弊社にてグローバル人材育成研究会「プレミアム分科会」を開催した。この会は通常20−50名の参加で開催されているG研(グローバル人材育成研究会)を小人数に限定し、講師とダイレクトにコミュニケーションをとれるように企画したものである。ご参加者の評価は大変高く、今後もできるだけ回数を増やしていきたいと考えている。
今回のテーマは「メンタルマネジメントコミュニケーション」である。人は自分の価値観を他人も持っていると勘違いしがちである。そこから生まれるコミュニケーションにおける軋轢が職場に大きなストレスを起こし、生産性を低下させる要因になる。
脇田さんのコースでは7項目の「認知(物事の捉え方)」のアセスメントを使う。例えばその中に、「業績依存度」という項目があるので紹介する。
業績依存度とは、あなたが「自分の価値 」をどれくらい「仕事の業績 」で測っているかをみている。
ある人は「自分の価値 」を「仕事の業績 」や「生産性 」で測っているので、自分を市場の商品のようにみなす傾向がある。すなわち仕事が好調な時は、自分の価値も上がった感じがして調子が良いが、仕事でスランプに陥ったり、退職したり、病気になって働けないと大きなストレスを感じることになる。このような人は企業の成長期には強いタイプだが、不況期には注意が必要になる。(脇田さんのテキストより)
また、上司が「人生イコール仕事であり、業績を出せない人は人間失格」と捉えていて、部下は「仕事は仕事、人生の一部だ。」と考えていたりすると、業績が上がっていないのに、気にする様子も見せないで、業績達成のために残業などする気のない人には怒りを覚え、部下は部下でその上司の怒りを感じとり上司部下関係が息苦しくなるのである。
このストレスのたまる関係を「優劣ではなく違い」と捉え、コミュニケーションを密にとりお互いの価値観を受け入れ尊重する努力を怠らないことにより、人間関係もよりスムーズになり生産性が上がる。
今回はそういった事例を加えながら、脇田さんの絶妙なユーモアのセンスで楽しい4時間を5人のご参加者と共有できた。
私自身も後席でオブザーブしながら、20年前にこのことを知っていればどんなに仕事や人生に役立っただろう、と感じ、反省しきりであった。
写真は当日の様子
kazukon at 11:57
年収をドルに換算してみる |
2011年08月24日 |
円高が止まらず輸出企業から悲鳴が聞こえてくる。
ドルベースで人件費を換算すると日本人の給料は先進国の中でも最も高い部類に属している。年収750万円は、10万ドルに値する。そのまま比較はできないが、グローバル市場における企業では、数字上はグローバル企業の10万ドル人材と同じパフォーマンスが上場企業の日本人の係長や課長にに求められる計算になる。
法人税も減額の予定であったが、震災後やはり据え置きの声も聞こえてきた。所得税もアップする方向でも議論が始まっているようだ。この流れは、個人の力では変えることはできない。
では、円高になっても手取りが増えるわけではない年収750万円の日本人ビジネスパーソンはどうすればいいのか。私はこう思う。自衛手段として、先進国や新興国のエリートの10万ドル人材と同程度の人材としての価値を付けるのである。すなわち、グローバル企業のCEOや株主の尺度で見た10万ドル人材になることである。
そして、その価値の中に「グローバル要素」が大きく関与してきているは理解すべきである。日本企業がここ数年「グローバル人材育成」を優先課題としてあげてきているのは、人口が下がり続ける日本市場ではなく60億人に膨れ上がった資本主義経済圏の市場を狙っていることは言うまでもない。
10万ドル人材は、「私は日本で日本人としか仕事をしません」とは主張できない。インドでも中国でもアメリカでもそこにビジネスチャンスがあれば、それをモノにし、その国の人たちと協働できるマインドとスキルを持たなくてはならないのだ。
ドルベースで人件費を換算すると日本人の給料は先進国の中でも最も高い部類に属している。年収750万円は、10万ドルに値する。そのまま比較はできないが、グローバル市場における企業では、数字上はグローバル企業の10万ドル人材と同じパフォーマンスが上場企業の日本人の係長や課長にに求められる計算になる。
法人税も減額の予定であったが、震災後やはり据え置きの声も聞こえてきた。所得税もアップする方向でも議論が始まっているようだ。この流れは、個人の力では変えることはできない。
では、円高になっても手取りが増えるわけではない年収750万円の日本人ビジネスパーソンはどうすればいいのか。私はこう思う。自衛手段として、先進国や新興国のエリートの10万ドル人材と同程度の人材としての価値を付けるのである。すなわち、グローバル企業のCEOや株主の尺度で見た10万ドル人材になることである。
そして、その価値の中に「グローバル要素」が大きく関与してきているは理解すべきである。日本企業がここ数年「グローバル人材育成」を優先課題としてあげてきているのは、人口が下がり続ける日本市場ではなく60億人に膨れ上がった資本主義経済圏の市場を狙っていることは言うまでもない。
10万ドル人材は、「私は日本で日本人としか仕事をしません」とは主張できない。インドでも中国でもアメリカでもそこにビジネスチャンスがあれば、それをモノにし、その国の人たちと協働できるマインドとスキルを持たなくてはならないのだ。
kazukon at 13:43
「海外研修の目的」を問う |
2011年08月15日 |

先週新入社員28名の海外研修の渡航前研修があり講師を務めた。
そもそも新入社員に海外研修を行う目的はなんなのだろうか?
もちろん各社各様の目的があり、特にこうでなくてはならないという正解はない。
英語力アップ、異文化体験、自立、グローバルスキルアップ、採用対策など様々な要素は考えられる。
はっきりしているのは派遣側の企業としての投資としてはかなりの額になるということである。
そしてもう一つは、研修生が何らかの形で「一皮むける」瞬間を起こすことが重要ポイントだということだ。
これはワンパターンの一皮ではなく、人それぞれ違っていい。また、言葉では表現しにくかったりする。
ただ、それらが起きる瞬間というのは、ホストファミリーとの心のふれあいであったり、新興国から来ている人たちから受ける強烈なインパクトであったり、米国やイギリスといった日本とは違う種類の先進国の人々の価値観やライフスタイルを見聞して感じる新たな視点であったりする。
すでにこのブログで現地レポートをしたが、先週までは、他社において6ヶ国7オフィスの新入社員が集まり、マレーシアで9日間の合同研修が行われていた。こちらは強烈な異文化体験のなか難易度の高い内容をぶつけ、限界までやりぬくという体験をプログラムした。研修生もスタッフも講師も本気で取り組まないととんでもないことになる仕組みだ。コンフリクトと調和が連続して起きる。受け身の評論家的姿勢は、最高の瞬間を体験できない。
今後グローバルな舞台でITコンサルタントとしての活躍が期待される新入社員にとっては、一皮むける瞬間が連続して起き、結果として大成功であったという報告を帰国した弊社コーディネーターの別所から受けた。
冒頭の28名の新入社員向け海外研修に戻ると、彼ら、彼女らは10月出発で2ヶ月間米国、イギリス、カナダに留学する。各地で、それぞれ語学力アップおよびグループ別プロジェクトの実施体験、異文化体験を通してグローバルで通用する人間力を磨く研修である。
グループとしては、優秀さと若者らしい荒削りさのバランスのとれたグループというのが私の印象である。
彼ら彼女らのこれからの仕事人生は私が20代であった昭和40年代とは明らかに違う。
「高度成長期⇔低迷する経済、ベビーブーム⇔少子高齢化、明るい未来⇔不透明さを増す未来」とまるで対照的である。
金銭的な豊かさや便利さでは今の時代に軍配があがるが、それ以外は必ずしも若者にとってはポジティブではない。新興国の低賃金だが優秀な同世代との強烈なポジション争いも起きてくるだろう。
今回の海外研修では、一人一人が語学や異文化スキル以外に何かを掴んできてほしい、というのが私の本音である。
それは、折れない心であっても、アサーティブネスでも、将来のありたい姿でもいい。なんでもいいが、20〜30年後にも強烈な瞬間として思い起こすことのできるようなもの、自分を変えるきっかけになった瞬間などを、ただ待つのではなく能動的に起こしてほしい。
「計画された偶然」を起こしてほしいのだ。
ぜひ彼ら彼女らには自分なりの「一皮むける」瞬間を見つけ、これからのキャリアを着実に歩んでもらいたい。
写真は当日の様子。
kazukon at 18:31
グローバル人材育成は1日にしては成らず 「面展開のための7年間」 |
2011年08月08日 |



8月3日(水)にG研第63回『組織を変える!選抜型グローバル人材育成』~導入企業から学ぶ、人材選抜・育成方法と組織の巻き込み方を開催した。
当日は40名弱のG研メンバーにご参加いただいた。G研メンバーの方々はますますパワーアップして、ワークの時間は盛り上がりっぱなしであった。<
講師は、ジヤトコ株式会社人事部の佐藤真琴氏と弊社講師のDr. James Doughertyと私で担当した。
佐藤氏には弊社と7年前から協働で開催しているグローバルリーダー研修の事例を発表していただき、そのメイン講師であるJames Doughertyのファシリテーションでどのような内容なのかの一部をご体験いただいた。
私が佐藤氏にご登壇のお願いをしたのは、グローバル人材の育成にとどまらず組織のカルチャーを7年間で大きく変革した試みをご担当者の現場視点から発表いただきたかったからである。
実際、グローバル人材育成が、企業の大きな課題となっているのは連日メディアで報道されているが、実態はあまり知られていない。
形ばかりで魂のない研修や英語研修をグローバル人材育成と銘打っているもの、方針が決まらず数年ごとに内容が変わり一貫性のないものが多い中、ジャトコさんでは、前社長の石田 繁夫氏の肝いりでスタートし、毎年改善が施され、今年からは新社長の秦 孝之 氏が、コーススタートのキックオフ講師を担当した。ケロッグMBAでGE社ではクロトンビルのリーダーシップ研修にも参加経験のある秦氏の「この研修は選抜された皆さんへのREWARDである。」という言葉から開始した半日セッションは刺激的であった。
また、日産自動車のグローバル展開で常務としてリーダーシップを発揮してきた石田氏は、本年度コースへの参加を早々と表明している。
グローバル人材育成に関して、まったく手抜きがない真剣勝負そのものである。
詳しくは近日中にG研レポートをアップするが、研修を成功させ組織に波及効果を持たせる佐藤氏の役割は重要であり、その詳細を逐一ご説明いただいたので、ご参加者からは大変参考になったという評価を多く頂いた。




(写真は当日の様子)
kazukon at 15:08
進化する新入社員研修最前線 「グローバル・コンサルタントになる!」 |
2011年08月01日 |

今日は前々回に引き続き、先週からスタートしたユニークな新入社員研修を紹介したい。
以下弊社コーディネーターの別所から現地レポートをもとに書かせていただく。
この企業では、5年前から上海とマレーシアで8日間の新入社員研修を行っている。
今年も日本オフィスのみならず、台湾、タイ、韓国、EUなど、
世界各地のオフィスから新入社員が集まり、
グローバルに活躍するコンサルタントになるための土台作りが行われている。
内容は、コンサルタントとしての思考力を養うため、ケーススタディが中心だ。
自分はある事象をどう捉え、どう分析し、どのような解を導くのか?
これを説得力ある言葉で語り、周りを巻き込みながらプロジェクトを動かしていくことが、
実際のコンサルタントとしての業務で求められる。
今回の新入社員研修は、実地に出る前の過酷な練習だ。
もちろん、英語力にばらつきはあるがセッションは全て英語で行われる。
多様なバックグラウンドを持つチームメンバーと切磋琢磨しながら、
自分ひとりでは出せないチームとしての付加価値をいかに出すか。
そのために、自分とどう向き合うのか、チームメンバーとどう向き合うのか、
ひいては、仕事とどう向き合うのか。これが受講者には求められている。
学生までは個人が評価されたが、
企業組織に入った以上、他者とどう協働できるかがカギとなる。
なかには、英語でのセッションというプレッシャーに負けてしまう人もいるだろう。
また、グループワークが想像以上に困難で、投げ出しそうになってしまう人もいるかもしれない。
ただ、それらはいずれ実際のプロジェクトで起きることだ。
それをいつ経験するか、だけの問題ならば、
この新入社員研修で歯を食いしばって頑張る経験を積んでほしい。
苦労した経験は、必ず自分の力なり、チームの力となる。
グローバルで活躍するコンサルタントを目標に、
自分の力を信じて、チームメンバーの力を信じて、この研修を乗り切ってほしい。
この研修から、一人でも多くのグローバルコンサルタントが羽ばたくよう、応援している。
kazukon at 11:00



