布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

2012年01月

イノベーティブ人材育成&中国研修最前線

2012年01月21日
1月18日(水)に2012年最初のG研、
『新プログラム発表!中国急成長の熱気とスピードを体感する!
〜中国市場理解、人材交流を通じて
グローバルビジネス対応力を鍛える中国現地研修〜』
を開催した。
G研 75

第一部では、『2012年グローバル人材育成動向
〜グローバルかつイノベーティブな人材育成へ〜』
というタイトルで、
グローバリゼーション3.0時代における企業の競争力は、
グローバル人材の育成だけではなく、グローバルかつイノベーティブな
人材の採用・育成にかかっている、という話をした。

ここ数年で「グローバル人材」という言葉を聞かない日はないような
世の中になったが、日本企業がグローバル人材育成に躍起になっている時、
グローバルトップ企業は、イノベーティブ人材の採用・育成に取り組んでいる
のだ。
60億人の市場をどう取りにいくか。それは、グローバル人材のみでは戦えない。
常に新しいサービスや価値を提供していくことができる
人材や企業のみが生き残っていくのだ。

円高が定着しつつある現在、日本人は世界でも最も高給な人材になりつつある。
自分は世の中にどんな価値を提供できているのか。
給与をドル換算した時にもう一度考える契機としたい。

第2部ではアイソフトストーンジャパンの若杉誠司氏より、
中国・無錫でのiCarnegie無錫校のプログラムの魅力についてお話いただいた。
このプログラムは、中国で急成長を遂げるアイソフトストーン、iCarnegie無錫校、
そしてグローバル・エデュケーションの3社が参画する新しいプログラムだ。
眩暈がするほど、ダイナミックにスピード感をもって突き進んでいる中国を
体感し、グローバル競争下での日本企業、および研修生のポジショニングを
考えるプログラム
となっている。

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当日は、若杉氏からの実体験に基づくプレゼンテーション、
また、ご来場いただいたご担当者様で中国経験もあるお二人から
中国のダイナミックさとスピード感をお伝えいただいた。

若杉氏からの話で私が驚いたのは、アイソフトストーンでは
実力主義を徹底した結果、日本法人でも、
日本人エンジニアと中国人エンジニアの給与が逆転
したという話だ。
海外のみならず、日本国内でも競争に負けてしまう現象が起きている。
日本人はキャリアを他人任せにしてしまう人も多いが、
今後は自分で自分のキャリアを作り上げていくというマインドが今まで以上に求められる。

私もiCarnegie無錫校を見学し、現地の若手ビジネスパーソンに話を聞いた際、
その意識の高さとハングリー精神には驚かされた。

その時の記事はこちら。
http://blog.m-furukawa.jp/archives/2011-09.html#20110925

まさに百聞は一見に如かず。
グローバリゼーション3.0時代のキャリアを考える上で
一度機会を見つけて現地に行きそのダイナミズムに自ら触れていただきたい。



kazukon at 17:51

昨今の20代の若者、負けてません!

2012年01月19日
一昨日、クライアント企業で第4期目となる選抜新入社員向けグローバル人材育成プログラムキックオフセッションに招かれた。

社内において「内なる革新を起こす人材」としてのミッションを持ち、4〜6ヶ月の国内研修を経て、1〜2年の海外現地法人や駐在員事務所で現地社員を上司に持ち、実務研修を通して成長していくプログラムであり、私たちも国内研修の企画・運営に当初より携わっている。

当日のキックオフセッションでは、今年度の参加者として選ばれた20名を前に、まず人事部長、そして海外事業企画本部長から海外売上状況、そして今後の方向性を具体的な数字と共にお話頂いた。そして特に印象的だったのが、参加者への期待と海外での実務研修に臨むにあたっての姿勢についてである。

人事部長からは、
・ 「研修生」という気持ちを捨てて、現地で「雇われる」という意識でいるということ。
・ 競争相手である世界のグローバル企業の同年代と、どう違うかを常に意識して研修に臨んで欲しい
、という主旨の言葉があった。

海外事業企画本部長からは、
・ 「国内事業」がグローバル全社の一地域の事業になるよう、つまり、「国内・海外」の事業区分がなくなり、グローバルが当たり前になっている状態を目指して、高いプロ意識を持ち、高めていって欲しい。
・ 自分は何が出来る人材かを常にアピールし、プロアクティブに行動することで現地社員から「好かれる」、そして一年後には「日本に帰るな、残ってくれ」と言われるぐらいの人材になって欲しいとの激励を頂いた。

その後、このプログラムの卒業生である先輩社員5名によるプレゼンテーションがあった。
彼ら、彼女らは1期生、2期生として、それぞれアルジェリア、フランス、メキシコ、シンガポール、香港に派遣された。

・ 日本とは全く異なる文化に戸惑いつつも、「現地社員」としての価値を生み出そうと頑張り、認められた話、
・ 現地スタッフと力を合わせて契約を受注した話、
・ 日本本社からの赴任者と現地社員の架け橋になろうと努力した話、
・ 現地社員の能力の高さに触れ、共に仕事するなかで、現地社員を「Respectする」大切さの意味を本当に理解した話、
など、どれも彼ら、彼女らの熱い思いを感じるものばかりだった。

それぞれの苦労、成果・学び、第4期生へのアドバイスを短い時間の中で語るその表情は引き締まり、グローバルビジネスの楽しみを感じながら、これからのキャリアを築いていく上での、自信のような力強さが伺え、きらきらと輝いていた。
まさに人事部長や海外事業企画部長の言葉を体現してきた様子がそこにはあった。

新興国の人材の情熱、向上意欲の高さ、そして能力の高さから日本の人材に対する危機感は益々高くなっている。

しかし、この5名の表情を見る限り、まだまだ希望があると強く感じた。

5年前、当時の社長による強い危機感から始まったプログラム。過去3年で72名が国内研修を受け、内55名が25ヶ国に派遣された。
事務局の方々の熱い思いも加わり、着実に次の世代の新たな流れへと繋がっていると実感した。
もちろん社長の求める変化を生み出すにはまだまだ人数も足りない。
だからこそ、私たちもこの流れを加速させるよう手を休めてはならない。

不安な面持ちを見せながらも先輩社員のプレゼンテーションに熱心に聞き入っていた第4期生20名。
2月からの国内研修を通して、この新たなメンバーと向き合えることが今から楽しみである。
2、3年後には必ずやこの中からも、将来の新入社員に輝かしい表情で語る次世代グローバル人材が出ていることだろう。

その場に立ち会えることが今から楽しみである。
kazukon at 20:26

なぜ「グローバル人材」は育たないのか?

2012年01月10日
年初から日経を始め多くのメディアが、日本の経済を立て直すのは、グローバル市場への展開であるという論調を展開している。ただ、これは今年だけの話ではなく、リセッションに入ってからはずっとこの話題が継続していて、食傷気味ではある。

ただ、私の現場感覚では、少し潮流が変わったと感じ始めている。経営陣の「グローバル人材育成への本気度」が違うのだ。ただ、管理職レベルではまだ大きな濃淡があり、一般社員のレベルではまだそれほどの危機感はない。

グローバル人材でない人がグローバル人材になるためには、それなりの「プロセス」を踏むことが必要だ。ある日突然「グローバル人材」が誕生するわけではない。ただ、そのプロセスをきっちり踏んでいけば、必ず道は開けていく。

外国人から「お、この人なかなか魅力的な日本人だな。こういう日本人と仕事がしてみたい」と言われるようになると、グローバリゼーションの中で人生はより充実してくる。そして、ますます、その人のグローバル度に磨きがかかる好循環サイクルになる。この10年間でそんな人たちをたくさん見てきた。

では、企業内で、なぜ「グローバル人材」は育たないのか?
それは、間違った育成方法を続けてきたからであるグローバル人材育成=英語研修という非論理的な呪縛からなかなか抜け切れないのが大きな原因だ。
英語が話せるようになると、すべてがうまくいくのだろうか?

グローバル人材になるためのプロセスは単純である。
次の4つのプロセスを抜けていくことである

1 Why 自分はなぜグローバル人材にならなければならないのか?メリットは何か?
2 What グローバル人材とはどんな人材のことなのか?
3 How 自分の生活の中でどのように「自分グローバル化プロジェクト」を進めていくのか?
4 Just do it! 「Practice, Practice, Practice!!」


PG1回目


この「4つのプロセスの抜け方の1日セミナー(パーソナル・グローバリゼーション
「自分グローバル化プロジェクトの始め方」)」
を1月21日(土)に神谷町で開催する。
すでに大手企業の3,000人以上が受講しており、手前味噌になってしまうが、
「自分の中でもやもやとしていた漠然とした危機感が解消されて、
何をすべきかがクリアになった」など、多くの嬉しい声をいただいている。

詳細はこちら→http://www.personal-globalization.com/seminar/pgseminar07_20120121.html
写真は昨年の第一回目の様子。

G研のメンバーの方々には、特別価格も設定しているので、お時間があったらご参加いただきたい。
kazukon at 11:34

「グローバルかつイノベーティブな人材の育成へ」

2012年01月05日
アイザックさん
昨年12月に、大手コンサルティングファームにて、カリフォルニア大学バークレー校のビジネススクール、
Haas School of BusinessのMOTプログラムディレクター
、Andrew Isaacs教授によるセッションを行った。

Isaacs教授にはグローバル人材育成研究会(G研)にも度々ご登壇頂いているが、親日家であり、シリコンバレーのイノベーティブな企業、欧州のグローバル企業向けのプログラムをデザインしており、その知見の広さは刺激的であり、情熱溢れるスタイルはいつも楽しみにしている

今回は多様性に富んだ7名のパートナー、コンサルタントの方々とIsaacs 教授を囲んでのとてもインタラクティブなセッションとなった。

・ディスラプティブイノベーション(破壊的イノベーション)をどう捉えるか?
・シリコンバレーをどう活用するか?
・Google、アップル、P&Gなどイノベーティブな会社の戦略から学ぶべきことは?
・日本企業の方向性は?

このようなトピックでの、非常に密度の濃いディスカッションとなり、参加者、Isaacs教授共に次の機会を楽しみにしながら終わった。 ご担当者が表現されたようにまさに「知的格闘」であった。

このセッションを通して、今、日本企業に求められているのは、「グローバルかつイノベーティブな人材」だとひしひしと感じている。
前回のブログでも述べたが、2011年は各社でグローバル人材育成の枠組みが大きく変わり始めた年、というのが実感だ。
しかし、ようやく従来の「グローバル人材=仕事が出来る人+英語力、異文化理解」という枠組みから脱却し始めたところであり、世界中のAクラス人材を採用・配置・育成・評価しているグローバル企業との差は歴然である。
2012年は、グローバル人材育成も、更に進化させなければならない。
多様性をマネジメントして革新的な価値を産み出す。そうした人材だ。

1月18日(水)のG研では、以下のポイントにフォーカスを当てる。

●イノベーティブな組織を作るためには?
●新興国のスピードを体感できるような研修はないか?
●自社ニーズに合ったカスタムの海外研修はないか?


改めてグローバル人材育成の方向性について皆様のご意見を頂きたいのでぜひご参加を
kazukon at 21:01

2012年の人材キーワードは「自立、グローバル、イノベーティブ」だ

2012年01月04日
あけましておめでとうございます。昨年は大変お世話になりました。本年も『グローバル&自立型人材育成』に本気で取り組んでまいりますのでよろしくお願い申し上げます。

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さて、2011年は、グローバル人材育成に関して明らかに潮流が変わった様に思われる。今までのように、「グローバルも手をつけておかなくては」というレベルから、「経営者からのトップダウン」に変わった。生き残りをかけて、世界60億人の市場経済のマーケットで戦っていく決意をしなければならないところまで追い詰められた企業が急増したのが要因である。

そして、「グローバル人材=日本で仕事のできる人+英語力」という曖昧で誤った概念に対する反省が、現場の人事部や経営企画部で腹落ちした年でもあった。これは、2000年に起業してから、私が訴え続けてきていることで、ようやく認められ始めたは嬉しい。
しかし、数10年に渡って、英語力をなんとかしろという大合唱に従い、本気にならない社員に英語研修を施している間に、韓国では、サムソンの管理職が平均でTOEIC900以上であり、エリート層の英語力に関してはもうとっくに議論が終わっているを鑑みると日本の「茹で蛙状態」は危機的である。

もう日本のエリート層は、TOEICなど会社から義務付けられなくても、自立して自己学習で自分の将来をかけて900点を取るべきなのであるが、まだまだそんな雰囲気は出来上がっていない。

日本企業は、円高で年収10万ドル(780万円)になってしまった保守的な日本人エリート社員にTOEIC700を義務付けて、世界でもう一度シェアを奪還するというような空論はやめる時期である。

求められる人材のスペックを、英語力だけではなく、ビジョン力、思考力、自己強化力、コミュニケーション力、ダイバーシティー力など可視化し、その習得に関しては十分に支援するべきである。そうしなければ、間にあわないところまできている

個人レベルに落とし込んでも日本の高収入中能力人材が新興国の低収入高能力人材に人材の価値として勝てる可能性は残念ながらない
企業は最後には生き残りを選択するから、その時にもうあなたは必要ないと切り捨てられないように備えなければならない。

私は、「自立、グローバル、イノベーティブ」が今年の人材のキーワードと考える。なぜ、グローバル人材が求められるか?それは、生き残るために必要なだけであり、そのために、日本のエリート層は世界で何が起きていて、それが自分の将来にどんな意味があるのかを客観的かつ正しく理解しなければならない。それが、自立へとつながる。
日本のような高収入人材が中心の企業のコスト体質で、中級の商品やサービスを提供していたら、この先どういう結末になるのかは誰にでもわかることである。
だからこそ、「グローバルかつイノベーティブな人材」が求められるのである。

2012年はこの関連性にもぜひ着目していただきたい。

今年の第1回目のG研では、中国での新しい研修のご紹介とグローバル人材育成とイノベーティブ人材育成の動向について取り上げるので是非ご参加頂き、ご意見を頂戴したい。


kazukon at 21:31
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