布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

今年最後のG研:2015年のグローバル人材育成・組織開発を予測

2014年12月22日
先日、今年最後となる第108回G研「グローバル人材育成来期の動向を知る
〜2014年を振り返るとともに、来期の企画ヒントを持ち帰る〜
」を開催した。

第一部では、私より、2014年のグローバル人材育成のトレンドを振り返るとともに、来期の動向についてお話しした。

2014年は、グローバルリーダークラスの人材が枯渇し、国内マネージャーをグローバル化する動きが加速化した。また、英語研修のROIを高めるため、各企業が試行錯誤を凝らして動き出した年でもあった。

2015年は上記の流れは益々強まると同時に、人材育成においては下記の3つのトレンドが強まると考えている。

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1. より成果主義的な色彩が強くなり、研修もそれに連動する企画の増加

年功序列や終身雇用制度の弊害が深刻化する中、手加減しない成果主義(日本企業の成果主義はだいぶ角を丸めている)が改めて注目され、それに伴い『真のグローバル企業』としての教育投資が本格化している。そこで私はグローバルで通用する人材の能力として以下の2つを掲げている。

・ 「ビジョナリーシンキング」=ビジョンを描く力(右脳的な発想力、ひらめき力、左脳的な構想力、思考力)
リーダーに左脳力は必須だが右脳力はマネージャーまでの人かリーダーになれるかの分水嶺である。

・「セルフエンパワーメント」=リーダー人材に共通するのは自分をパワー化しているマインドである。
 へこんでも復元するスピードが早いのも特徴「レジリエンス」。


2. グローバルリーダー育成研修にも関わらず、日本語で行われ、かつ精神論やフレームワーク詰め込み型の研修は、真価を問われる

日本語でグローバル研修を実施し、英会話レッスンで英語を鍛えるという研修を行ってきた日本企業は少なくない。この組み合わせは本来の目的を達成しないことに各社が気づき始めた。
TOEIC500のマネージャーでもやり方次第で十分に英語でのワークショップの中でリーダーシップを学ぶことができる。
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3. コスト削減のキーワードは、Why&MOOC×REAL

なぜグローバル人材になる必要があるのか「Why」の部分を腹落ちすることが重要になる。グローバル化がもたらす「健全な危機感」を与えることが必要である。

例えば、日本人の給料はアジア圏で最も高い。しかしグローバル化が進み、インターネットのアクセスさえあれば無料で有名大学の授業(MOOC(Massive Open Online Course))を受けることが出来きる。
ハングリーで優秀、そして英語力も高い低賃金の新興国の上位数%人材は、これらの無料教材を使って必至に勉強している。もしあなたがCEOなら日本人と新興国のAクラス人材どちらを選ぶか?自分は無関係と思う人は数年しか先を見ない人である。

日本企業もMOOCを多いに活用するべきである。また、そこにグローバル研修(REAL)を入れることで、Why&MOOC×REALが上手く連動し合い、研修コストも削減しながらグローバル人材を育成することが出来るのである。


第二部では、6月にも実施し大好評であったワールドカフェにて、下記3つの問いに皆様でお考えいただいた。

1. グローバル化した組織とは、どのような組織でしょうか? 
2. そんな組織でイキイキと働くグローバル人材とは?
3. そのようなグローバル人材を育成するためにあなた(あなたの部署)は何をしていきたいですか?


上記に対する答えとして様々な意見をお出しいただいたのだが、その中のいくつか紹介したい。

1. グローバル化した組織とは、どのような組織でしょうか? ?
・5年後、10年後どのような状態(組織)でいたいかというビジョンを社員一人ひとりも持っている組織
・世の中の動向を見ながら戦略を決めることが出来る、また変化に対応できる組織
・外国人の登用が普通になっている
・ローカルルールを統一し、一つの組織として海外支店とも協働できている

 
2. そんな組織でイキイキと働くグローバル人材とは?
・ミッションを理解し、自分の役割を認識した上で、部下に具体的な指示ができる人
・国内外で通用する専門性を持っている人 英語はツールであり仕事をする上での技術や専門知識の方が重要
・多様性を受け入れられる人
・+αを生み出せる人
・マインド、スキルともに持つ人
・ロジカルに話が出来る人
・会社が求める価値観・ビジョンと個人のものが重なっている人材

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3. そのようなグローバル人材を育成するためにあなた(あなたの部署)は何をしていきたいですか?
・中間管理職の意識改革+グローバル化に対する理解を求める
・自分には関係ないと思っている人へ対して敷居を下げる⇒「あなたにもできる」と成功体験を味あわせる
・自分事として捉えるマインド醸成の研修実施
・若手を海外出張に行かせることで、グローバルビジネススキルを鍛えさせる
・赴任して帰国した社員が英語やスキルを活かす場がないので、フォローアップ研修を実施するなど考えたい

また最後にはレゴも使いながら、グローバル人材育成について語っていただいた。
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最後の振り返りでは、
・中間層の意識改革の必要性
・人材育成担当として軸を持ちながら戦略的に進めていく重要性
・「なぜグローバル人材になる必要があるのか=Why」の重要性
・人事部が率先してグローバル化していくことの必要性
などの意見をお出しいただいた。

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今回お越しいただいた皆様で人材育成上の課題を話し合っていただき、
それに対する解決策のヒントを少しでもお持ち帰りいただいたのであれば幸いである。

今年もグローバル人材育成研究会は、皆様のお力添えがあって毎月開催することが出来た。多くの人材ご担当者様が私共の目指していることをくみ取ってくださったことに感謝し、引き続き皆様のお役に立ち続けられるよう、来年も努力をし続けていくことを新たにコミットできた気持ちである。

2015年のG研第一弾は1/22(木)に開催し、「部下をやる気にさせる上司」、「部下の意欲をそぐ上司」〜上司と部下が求めるコミュニケーションの違いとは〜と題し、G研初登壇の藤崎雄三講師をご紹介する。先日藤崎氏の講演を拝聴したがご経験からくる深みのあるマネジメント論はぜひご体験いただきたい。

お申込みはこちら→http://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_109.html

人間力にあふれ、研修をご導入頂いた人材育成ご担当者からは、「これまで数多くの研修を見てきたが、管理職の行動が「変わった」と感じたのは初めてだ」と、後日談を頂くほどの講師である。

今回のG研では、そんな藤崎講師が研修で行うワークの一部も体験頂く予定だ。来年度の管理職研修、管理職候補者研修、幹部研修の企画のご参考に、是非ふるってご参加いただければと思う。
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