布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

グローバル人材育成研究会(G研)

新年のご挨拶

2018年01月04日
New Year


新年あけましておめでとうございます。旧年中は大変お世話になりました。

本年も「グローバルと自立」をテーマに国内外で様々なプログラムをご提供できますよう邁進して参ります。

本年第1回目のグローバル人材育成研究会(G研)は、1月19日(金)にハーバードビジネスクールをお招きし、グローバル企業のエグゼクティブ教育の最新の動向をお届けさせていただきます。
ぜひ奮ってご参加いただければと思います。

<詳細はこちら>
http://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_160.html

<前回の模様>
DSC_0430DSC_0347 DSC_0363DSC_0297















それでは改めまして、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

kazukon at 10:13

G研報告(158回)「4社の事例!一挙公開グローバル人材育成の取り組みと課題を検証する!」

2017年12月29日
2017/12/8 (金)にG研、
「4社の事例!一挙公開グローバル人材育成の取り組みと課題を検証する!」を開催した。
味の素株式会社様、DIC株式会社様、NTTコミュニケーションズ株式会社様、
そしてラグジュアリーブランド様
の4社の教育ご担当責任者様に各社の
グローバル人材育成に関しての事例発表を行っていただいた。

第一部では、私から「VUCA時代に求められる人材戦略」と題して、
まるドメAクラス人材を鍛えてグローバル人材に変革していくことがいかに重要かについてお話しした。(まるドメ:まるでドメスティック:国内では優秀だが、グローバルとなるとパフォーマンスが発揮できない人材)

何も仕掛けなければ、まるドメAクラス人材は変わろうとしない。
彼ら・彼女らを変えるキーワードは、VUCA時代をどう生きるか?を提示することだ。

つまり、VUCA時代に今までのような生き方は通用せず、
変化を拒むような生き方は危ない、ということを伝える。
なんとなく知っている、ではなく、一つひとつのデータやエビデンスを
積み上げて説得していくことで、健全な危機感を醸成し、
自らが変わるきっかけとなることが可能になる。
ポイントは4つだ。

100年ライフがもたらす影響:
60-65歳で引退し、その後は余生を送るというライフプランは、
100年人生では破たんする。定年退職の年齢はぐっと上がり、
仕事も同じ仕事ではなく、異なる種類の仕事をいくつか経験することになるだろう。

Disruptive Innovation(破壊的イノベーション)の影響:
破壊的イノベーションでは、既存の大きな産業で長く変化がないところを
ピックアップし、テクノロジーと圧倒的な生産性によって総攻撃することで
Disrupt(破壊)を起こし、強い会社を弱体化させることで大きな利益を得ている。
これらは、自社、そして自分にとってどういう意味を持つのか?
その意味を正確に理解しなければならない。

熾烈なポジション争いの幕開け:
グローバル企業では、下記の3種類の人材の熾烈なポジション争いが始まっている。
 • 超優秀でハングリーで超高収入人材
 • 優秀で安定志向で高収入人材
 • 優秀でハングリーで低収入人材

た執鏖修垢訖雄猊埖:
War for Talentsという言葉が叫ばれて久しいが、
世界中から最も優秀な層を魅了するための人材獲得&リテンション戦略が
ますます重要になってくる。
すなわち日本にいたとしても、社内の人材やクライアント取引先に外国人が
たくさん存在する社会になる。
海外=グローバル 国内=ドメスティックと言う概念は、今後ますます薄まっていく。

このような中、各社では、どのような人材育成を行っているのだろうか?

今回は4社様にご登壇いただいたのだが、
4社とも「グローバル経営」や、それを実現するための
「グローバル人材戦略」が意味するところや、ステージは少しずつ違う。
大きな共通の枠組みは押さえつつ、自社の置かれた状況をもとに
丁寧に分析・計画・実行されている様子
を赤裸々に語っていただいた。

DSC_0051 DSC_0145










     • グローバルTop10に入るための人材戦略はどのようなものか?そのための人材定義は何か?
     • 外資系ブランドの現地法人である日本オフィスとして独自に行う研修は何が求められるのか?
     • 自社ですべてを完結する自前主義から、世界中のリソースと組むことへ事業変換する中で起こる人材の課題をどう解決するのか?
     • 新しくグローバルリーダー研修を導入した際の、社内へのメッセージは何に気を付けるべきか?初年度ならではの喜びと苦労は何か?
     • 教育(研修)とキャリアマップ(異動配置)はどう連動させるのか?



DSC_0155 DSC_0156







グローバル人材育成研究会を15年ほど前に始めた時、私の中には、
人材育成ご担当者様同士が熱く人材育成について議論をする場にしたい
という明確なビジョンがあった。
今回のセッションでは、まさにこのビジョンが実現できた会で嬉しい。

ご登壇していただいた皆様、そして、ご来場いただいた皆様には、
改めて心より感謝申し上げたい。

kazukon at 11:17

G研報告(第157回)『ビジョンとスキルがないと認められないのがグローバル!日本型グローバル人材の課題とは?』

2017年12月28日
第157回G研(11月28日(火))では、
元コカ・コーライーストジャパン株式会社常務執行役員人事本部長で
今年10月より独立をされた石坂講師をお迎えし、
『ビジョンとスキルがないと認められないのがグローバル!日本型グローバル人材の課題とは?』をテーマに開催した。

DSC_0016











石坂氏は、伝統的な日本企業を前代未聞のスピードで改革した人事責任者として、
多くのメディアに登場されている方でもあるので、ご存知の方も多いかもしれない。

私は、新人から幹部レベルまで、年間を通して
「パーソナル・グローバリゼーション」という、
個のグローバル化を自ら行うことの大切さを訴えるセミナーを行っている。
今回の石坂講師のセッションは、まさに私も長年訴えてきている
日本人エリートの「変わらない頑固さ」を早急に解決しなければならない、ということで、
私も非常に共感するところであった。

ー 面接であなたは何が出来ますか?と聞かれて
「課長ができます」と答える −

日本人の働き方観を表す使い古されたジョークではあるが、
未だにその状況は変わっていない。
社内調整のプロは、多くの企業で存在するが、企業に本当に必要なのは、
現場の労働者と変革を起こせるグローバル・プロフェッショナル
だ。

DSC_0032











石坂氏は、このグローバル・プロフェッショナルを「ニュータイプ」と呼ぶ。
日本人リーダーの「ニュータイプ」とは、
既存の企業文化から解放され、変革を起こすために
会社を超えて個として行動できる日本人リーダー
のことだ。
当日の石坂氏のセッションでは、あなたのニュータイプ度はどれくらい?
ということで自分を振り返って、参加いただいた方々にお話しいただいた。

個のグローバル化は日本にとって待ったなしの状況だ。
今回、石坂氏が長年グローバルで戦ってきたからこそ語れる言葉の重さを感じた。
私が2008年に「パーソナル・グローバリゼーション」の初版を出版してから
もうすぐ10年が経つ。その間に日本企業が変わったこともあれば、
変わっていない面もある。

日本の大手企業のごく一部の人たちは、ようやく「自分を改革しないこと」が、
自分の人生の致命傷になるのではないかと感じ始めている。

今の30代40代のビジネスパーソンは間違いなく70歳まで、現実的には80歳まで
現役
でいることを強いられる可能性がある。

そんな状況の中で、働き方改革で残業が減り、家に帰っても迷惑がられるので、
ゲームセンターやいっぱい飲み話で時間をつぶして家に帰る人が多い「フラリーマン」が
急増しているらしい。テレビカメラに向かって、「自分の場所が欲しいんですよー」と叫んでいるサラリーマンがいたが、自分の場所は自分で作らなければならないのですよ。

それにしても働き方改革は一体どこに行くのだろうか?

まだまだ日本経済には余裕があるのかもしれない。だからこんなゆるい現象が起きているのだろうが、
私にはこんなことがずっと続くようには思えない。

石坂氏の危機感溢れるメッセージが本当なのか、フラリーマンの現状認識が正しいのかは
もうすぐはっきりしてくるだろう。

DSC_0061

kazukon at 07:44

G研報告(155回)「理想のチームとリーダーの役割 〜チームがうまくいかなくなるアンコンシャスバイアス〜」

2017年12月21日
第155回G研(2017年10月30日(月))は、
『理想のチームとリーダーの役割
〜チームがうまくいかなくなるアンコンシャスバイアス〜』

と題して、守屋智敬講師をお招きして開催した。

第一部では、私から『“人生の輪”を豊かにするセルフエンパワーメントの力』という
タイトルで、人生を8つの分野に分けて満足度を測り、自分を見つめ直すツールの紹介や、
セルフトーク(独り言)の重要性、そして最近話題のマインドフルネスについてお話した。

第2部で登壇いただいた守屋講師は、リーダーシップに関する書籍も
多く執筆されているので、もしかするとご存知の方も多いかもしれない。

DSC_0655DSC_0661








今回テーマに取り上げたアンコンシャス・バイアスとは、
無意識に持っている偏見や思い込みや囚われのことだ。
最大の問題は、悪気はなく、そのことに自分に気づいていないことだ。

例えば、次のようなことは、アンコンシャス・バイアスの例だ。
・周りで危険なことがあっても「自分は大丈夫」と思ったことがある
・血液型をきいて「○○なタイプの人だ」と思ったことがある

脳は無意識に自分に心地よい理由を作り上げ、責任を回避するような動きをするそうだ。
そのため、自分に都合のよい思い込みに知らず知らずのうちにとらわれてしまうのが
アンコンシャス・バイアスの怖いところ
なのだ。

それでは、アンコンシャス・バイアスに振り回されないように
するためにはどうしたらよいのだろうか?

重要なのは、「これって、わたしのアンコンシャス・バイアス?」と
自分自身に問いかける
ことだ。
アンコンシャス・バイアスは、無意識に起こることだからこそ、逃げられないが、
それをきちんと認識することで、自分の行動を変えることは出来る。
リーダーとしても、自分がメンバーに対して無意識に抱いている
アンコンシャス・バイアスに気づき、行動することで、お互いの理解が深まる。
自分がメンバーに貢献するような態度を示せば、メンバーも必ずそれに応えてくれる。
チームとはそのように成り立っている。

ひと昔前までは、精神論では?というリーダーシップ論も見られたが、
最近は、脳科学の研究が進んでいて、人の行動を科学的に分析したアプローチも多い。
リーダーシップ開発は今後も発展が楽しみな分野だと、研究会のたびに思う。

DSC_0668

kazukon at 18:07

G研報告(153回)「やらねば/やれそう/やりたいの3つのキーワードで劇的に変わる!上司と部下の相互理解」

2017年12月06日
本日は、第153回G研(2017年9月29日(金))の報告をしたい。
今回は、
「やらねば/やれそう/やりたいの3つのキーワードで劇的に変わる!
上司と部下の相互理解」

と題し、藤崎雄三講師をお招きして開催した。

私からは、
「VUCA(先が見えない時代)に適応できる
『ビジョン型マネージャー』のつくり方」
と題し、
「ビジョン力(りょく)」の開発方法、そして、折れない心である
セルフエンパワーメントの強化法についてお話しさせていただいた。

DSC_0421











マネージャーに求められるのは、自分ひとりの成果ではなく、
いかにチームメンバーに動いてもらって大きな成果を出すか、ということだ。
藤崎講師によると、人を動かすためには、
『やらねば/やれそう/やりたい、という3つのやる気スイッチ』
を使い分けることが重要だ。
全ての人に毎回同じ対応をするのではなく、その人が今どんな状態なのか、
を見極めて話すことが肝になる。

 ・「やりたい」:課題に取り組んだ際に得られるメリットが大きい程、
         「やりたい」スイッチは入りやすい。
 ・「やれそう」:このステップを踏めば「やれそう」というやり方や、
         フィードバックを必ず行う。その繰り返しで「やりたい」が芽生える。
 ・「やらねば」:本人の気持ちに理解を示したうえで本人の危機感を高める。
         そうすると、「やれそう」「やりたい」が芽生える。

DSC_0388DSC_0411








ここで重要になってくるのは、やはり普段からの観察力と関係構築である。
自分と部下、もしくは周囲の人間との関係を築くために、普段どれだけ時間を使っているだろうか?
今、自分の部下を動かすためには、どのやる気スイッチが有効なのか、瞬時にわかるだろうか?

限られた時間の中でも、時間を作り出して、部下や周囲との人間関係を築く。
自分の思い込みでの判断ではなく、きちんと相手と向き合う。


忙しいマネージャーがついついおろそかにしがちになってしまうような
日々の積み重ねと気づきこそが重要なのだ、と改めて感じた会だった。

DSC_0423
kazukon at 08:06

グローバルHRDフォーラム 大阪開催 2017年10月18日

2017年11月28日
10/18 大阪にて初の試みとなる、グローバルHRDフォーラムを開催した。
日本電産株式会社小野薬品工業株式会社グローリー株式会社の教育ご担当責任者様に各社のグローバル人材育成に関しての事例発表を行っていただくものだ。

昨年3月の大阪支店開設後、お陰様で徐々にクライアントもできており、ご質問やご意見をうかがう機会も増えきているのだが、多くの方から他社がどんな研修をされているのか?またどのようにやっているか?という声を頻繁にお聞きする。
研修内容などの具体的な「何」も勿論あるが、「どのように」やっているか(工夫)、や「どうだったか」(結果)に非常に興味をお持ちになっていることに改めて気づく。
その辺りの生の声をぜひ共有していただきたい、ということでの企画となった。今回も多くの企業ご担当者にお集まりいただき、熱気ある会となった。
20171018_241120171018_2452

まず私から「企業におけるグローバル人材育成の動向」と題してお話しさせていただいた。
IMG_240720171018_2415
ご講演者と発表内容は以下の通りである。
日本電産株式会社 平田様 「日本電産の次世代グローバル人材育成プログラム」について
20171018_2427b20171018_2432

小野薬品工業株式会社 大澤様「小野薬品工業のグローバル人財育成の取り組み」について
20171018_244320171018_2446

グローリー株式会社 大河原様、野様「シリコンバレーでのグローバルセッション」について
20171018_2462b20171018_2477

その後、発表いただいた4名様とのパネルディスカッションとなった。
いずれの発表者にも共通していることは、試行錯誤しながらも、会社の将来を担う選抜人財に対しての教育に本気で臨んでいる点である。

各社の理念を大切にしながら、教育を重要な投資と位置づけ、グローバルでの競争に勝ち抜くための人材育成を今後も改善しながら取り組んでいこうとする考えが明らかになり、ご参加企業の方々にも大きなる刺激になったようである。

パネルディスカッションでの参加者からの質問を幾つか抜粋する。
20171018_249220171018_2486
Q.「海外で行う研修と国内で行う研修の差は?費用も大きく違うようだが」
A.「シリコンバレーの会社など、本気で世の中を変えようと、全社員が考えている姿を見たとき、その衝撃が大きい」
 「本やテレビで観てもわからない、その雰囲気の違いが決定的であることを知れる」
 「経費で考えれば確かに高いが、自社のTOPクラスの人材育成を投資と考えれば見合う」(研修場所問わず)
 「海外は刺激を受けることが最大の目的、国内に戻ってどのように社内を変革していけるか、一方国内はスキルや考え方などを体系的に学ばせている」
 「M&Aをした現地幹部も対象となるため、日本国内で実施している」
 
Q.「選抜グローバル研修は管理職以上が多いようだが、20代のグローバル研修はどのように考えているか」
A.「まだ実施していない。本部長クラス、部長クラスを実施しており、次に行うとしたらその直下の階層を対象とする」
 「20代については、新卒でも20代中後半の社員もおり、まずは各自の専門性を優先させている。一方で、入社時研修ではパーソナルグローバリゼーション研修を導入している」
 「短期語学留学を毎年5名、⇒海外トレーニー(1年間)、海外赴任としている」


など、これら以外にも多くの質疑応答があった。ご興味のある方は、大阪支店にご連絡いただければ幸いだ。

第1回目のグローバルHRDフォーラムは大成功の内に終了した。
お忙しい中、登壇していただいた皆様には心より感謝申し上げる。
20171018登壇者集合写真
                 <登壇いただいた皆様と福田と記念撮影>

次回の大阪G研は年明けの1月24日(水)に「海外における有効なマネジメントの鍵」を開催する。グローバル人事に従事されている方は是非ご参加いただきたい。
https://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_159.html
kazukon at 11:43

G研報告(152回)100年生きる時代:ライフシフトから、 日本企業の働き方改革のヒントを探る改革に 求められるリーダーシップとは?

2017年11月17日
第152回G研(2017年8月29日(火))では、London Business SchoolのAdam Kingl氏をお招きして開催した。
London Business Schoolと言えば、『ライフシフト』著者の
リンダ・グラットン教授が教鞭をとるビジネススクールとして有名だ。

今回は、「100年生きる時代:ライフシフトから、
日本企業の働き方改革のヒントを探る改革に
求められるリーダーシップとは?」
と題し、お話しいただいた。

DSC_0235












人生100年時代を迎えようとしている現在、
これからの仕事はどう変わっていくのだろうか?


従来通りの労働期間の場合、リタイア後の35年間の
生計を成り立たせるのは困難
で、長く働くか、多く貯金するかしかない。
人生戦略においても、従来一般的だった
教育 → 仕事 → 老後 という
直線的な3ステージモデルは、もはや成り立たない。

相当な貯金がない限り、65歳で引退して、35年を余生として過ごすのは不可能だからだ。

そのため、これからの生き方は、直線的ではなく、
マルチステージになる必要があり、教育と仕事を繰り返すこととなる。
その際、お金などの有形資産以外に
キャリアの無形資産を作っておくことがとても重要だ。

例えば、次のような無形資産がキャリアにおいて重要だ。
 ・ 信頼できる仲間がいること
 ・ 健康でバイタリティーあふれていること
 ・ 多様性のあるネットワークを築き、自己改革を続けられること

長期間マルチステージでの就労が前提となると、
キャリアでは一つの組織での昇格よりも自己改革を絶えず続ける姿勢が重要となる。
そして、そのような時代を生きる世代に対しては、キャリアの無形資産を形成するために、
責任を与える、承認する、学ぶ、喜ぶ、など、
今までの人事施策とは異なる考え方が必要だ。

DSC_0189












研究会当日は、三菱商事からロンドンビジネススクールに
派遣された方にも、ご自身の経験を交えてお話しいただいた。
やはり、実際の受講者だからこそ語れる話も多く、
ご参加いただいた方々からも非常に好評だった。

今回の研究会で強く感じたのは、
今ほど海外ビジネススクールでのセッションが面白い時代は
そうそうない
のではないかということだ。
どの職業も将来あるということが保証できない時代において、
個人のキャリアをどう考えるのか、組織はどう生き残り戦略を立てるか、
を世界中の選りすぐりのビジネスパーソンと議論し合う。

想像しただけでもワクワクする世界だ。

だが、派遣直前に英語研修を少しやって行くだけでは通用しない世界だ。
素晴らしいネットワークを作るためには、
限られた時間の中で自分自身の価値を存分に表現できるようにならなければ、
「お客さん扱い」で終わってしまう。


私たちは、ビジネススクール派遣のお手伝いをさせていただいているが、
最近は、役員の方でもビジネススクールで他国から参加しているエグゼクティブと
対等以上に議論を戦わせるレベルまで英語でのディベート力と思考力を鍛えて欲しい

というオーダーも多くなってきている。準備期間は半年から1年半まであり、人材としては魅力的で優秀でも、グローバル経験の少ないエグゼクティブである場合は期間が長くなる。
そのような場合は、「キュレーション」という形で
その方の状況に合わせたプログラムをカスタムメイドして作ることが多い。
やはり、役員などの役職者は超多忙だからこそ、尊敬できるコーチやトレーナーでなければ
モチベーションも上がらず効果的なセッションを組むことができない。
学習方法にしても、「やる意味のある事、目から鱗レベル」でないとやり続けられないからだ。
そしてそこには個人差があり、コーチやトレーナーのハイレベルなスキルが求められる。

そのような役員の方々からは、
「この年になってまさかこんなに自己改革をすることになるとは思わなかった」
とも言われることもあるが、皆さん非常に努力家でものにされる方ばかりだ。
まさに人生100年時代、自らを変革し続けることが重要なのだ。

DSC_0240

<London Business Schoolの
テディベア>
kazukon at 08:22

G研報告(149回)「時間内に/納得感ある/結論を出す」 会議をファシリテーションするスキル

2017年11月14日
第149回のG研(2017年6月16日(金)実施)は、
『働き方改革は会議改革から!「時間内に/納得感ある/結論を出す」
会議をファシリテーションするスキルとは?』
というタイトルで、福留雅彦氏をお呼びして、開催した。

私からは、
『セルフエンパワメントな生き方、セルフディパワメントな生き方』という題で、
米ギャラップ調査から見える日本人の働き方観についてお話しさせていただいた。

講師の福留氏からは、
『「時間内に/納得感ある/結論を出す」会議をファシリテーションするスキル』について、
ファシリテーション研修のデモセッションを交えてお話しいただいた。

DSC_0370















「働き方改革」は今年話題になったキーワードの一つだが、
最も重要なのは個々人、および組織の生産性向上だ。
今回は、組織レベルでの生産性向上の一つとして、
ファシリテーション技術について、福留氏からお話いただいた。

仕事とは「決める」→「進める(行動する)」の連鎖だ。
「進める(行動する)」スピードを高めることについては
おそらく多くの日本企業は既にこの効率化に長けている。
しかしながら、「決める」ことはどうだろうか?
一日中、社内外のミーティングに出ているが、何も決まらない、という話はよく聞く。
非効率なミーティングとは、次のアクションにつながらないものだ。

「ミーティングの何が難しいか?」
それは、進め方に気を配りながら、深く議論するためには、
参加者全員が「鳥の目」と「虫の目」を適切に使い分ける必要があることだ。

鳥の目=「目の前の状況」をいったん突き放して俯瞰する視点。
時間配分や議論の流れ等、全体像やプロセスを考えるときに重要。

虫の目=「目の前の状況に当事者として没頭する視点。
一つ一つの論点について結論を考え議論を尽くすときに重要。

DSC_0385DSC_0321







また、ミーティング・ファシリテーションで重要なのは、「論理×納得感」だ。
ミーティングの成果は、「次のアクションにつながるか」なので、
アクションを起こすため人に動いてもらわなければならない。

しかし、論理的に正しいだけでは、人は動かない。
その人が「納得した」と思わなければ、なかなか動かないものだ。

では、「納得感」をどう醸成するか?
次のアクションとして何をするか、ミーティングの結果に対する
納得感を得ることはなかなか難しい。
ただし、ミーティングのプロセスについて納得感を得ることは出来る。
つまり、「今回決まったこと自体はまだ府に落ちていないかもしれないが、
ミーティングの進め方は良かったし、議論は尽くした」という感触を持ってもらうことが
重要なのだ。

DSC_0400DSC_0365








各参加者の「役割」を理解し、時間内に/納得感のある/結論を出す」ために!

今回のデモセッションでは、グループに分かれて
ファシリテーター役、賛成、反対するキャラクター等、様々な役割の設定で
ミーティングのロールプレイ演習をご体験いただいた。

その後の振り返りでは、下記のような気づきが出ていた。

・論点を考える。目的を考えるということから始めた。
・腰が引けていると相手の「なぜ」を聞きそびれることがあった。
・ミーティングの時間配分がもう少しできていたらよかったが、なかなか難しい。

各社で働き方改革が叫ばれる中、ミーティングの進め方を見直している企業も多いと思う。
「ミーティングは30分以内」、「アジェンダは事前送付する」などのミーティングルールを
決めている会社もあるかもしれないが、それだけではなかなかうまくいかない。
ルール作りが重要なのはもちろんだが、それに加えて、
参加者一人ひとりのミーティング・ファシリテーションの技術も求められている
のだ。

福留講師のミーティング・ファシリテーター研修は、
多くの気づきが得られると同時に、今日から使える具体的なTipsも多い。

グローバル競争では、ただ単純に労働時間を減らすという「働き方改革」ではなく、
真の意味でホワイトカラーの生産性向上
が求められている。
そのためには、一人ひとりのミーティング・ファシリテーションスキルの向上が必須だ。

DSC_0429

kazukon at 23:37

G研報告(148回) キャメルヤマモト氏『新しい時代に求められる「組織能力と人材能力」をデザインし、開発するための「まだらメソッド」』

2017年11月13日
第148回のG研(5月30日(火)実施)では、
『グローバル・デジタル時代の「能力」デザイン
〜迷い続けるグローバル人材育成施策からの脱却!〜』
というタイトルで、
キャメル・ヤマモト氏をお招きした。

私からは、
『「グローバル人材育成=英語研修でしょ!」となっていませんか?迷走するグローバル人材育成から脱し、真に通用するグローバル人材・組織を作るには?』
という題でお話しさせていただいた。

私のパートについては、別の機会に書くとして、今回は、
第2部のキャメル・ヤマモト氏のパート 
『新しい時代に求められる「組織能力と人材能力」をデザインし、開発するための「まだらメソッド」』
について報告したい。

▲ャメルさんアップ (2)















多くの日本企業で、グローバル化の影響がもはや避けて通れなくなった時代において、
一つの会社の中で、
・社内序列の文化を中心とした日本的経営
・Up or Outの文化を中心とした外資的経営
が混在しており、キャメル氏はこの状況を「まだら」と呼んでいる。

この二つの考えが対立する中で重要なのは、
組織デザイン、そして鍵を握るのはリーダー人材の開発ということで、今回お話いただいた。

▼今、何が起こっているのか?

そもそも組織をデザインをする上で重要なことは、「WHY(目的)」の定義だ。
これは現在のグローバル情勢と現状の人材プールを照らし合わせながらそのギャップは何か?を考えていくことだ。

しかし、今の世界情勢を見ると、
「デジタル化」「ミレニアル化」「グローバル化」などに代表されるように、
今までの社会の通念が破壊され、激動の社会を迎えている。
そのため、「これが正解!」という組織デザインが難しい

このような中、日本企業では様々なレベルでの日系/外資系のまだらが発生しており、
グローバル化/ローカル化共に不全となってしまうケースや、
買収後の統合問題など、様々な諸問題が噴出しているのが実情だ。
 
この時、重要なのは、「企業ごとにどんなまだらになっているか」を理解し、
・問題だったらどう変えるか?
・強みはどう残し、生かすか? 
・施策はどうするか?
を考えなければいけない、とキャメル氏は説く。

これについては、多くの参加者から以下のような声があり、大反響であった。
・「一言で『企業のグローバル化』といっても、さまざまなケースがあることを改めてよく理解できた」
・「日本的経営か外資的経営か、どちらかしかないと思ってたので参考になった」

▼では日本企業はどう生き残るか?


組織ごとの状況をよく分析すると同時に、
「日本企業本来の強みを生かしながら、同時に変化に柔軟に適応する組織」を目指すことが重要だ。

各社ごとに「まだら模様」は異なっている。そのため、目指す人材組織は各社によって異なる。だからこそ、自社にとっての「日本企業本来の強み」とは何か?自社にとって「変化に柔軟に適応する」とはどういう意味か?を自問しなければならない。

今回のお話で私が印象的だったのは、リーダーに求められる下記の2つの力だ。

・「秩序をDEFINEする力」=変化する情勢にあわせて秩序を書き換えていく力
・“Precise Abstraction(正確な抽象化)”=混沌とした秩序を「コンセプト化」することができる力


混沌とした激動のVUCA時代においては、自らが意思をもって道を切り開いていくことが大切で、道を切り開くためには「自分の思考と言葉で世界を秩序づけていく」ことが
重要だと改めて感じた会であった。

3人最後
kazukon at 15:08

G研報告(第154回)「長時間労働を削減し、若手・外国人社員のリテンションに繋げるには?」(後編)

2017年10月10日
第二部では、当社パートナー講師の脇田啓司氏が登壇し、「脱・長時間労働のために上司に求められる力〜メンバーの個性を活かし、チームの生産性を最大化させるコツ〜」というテーマでお話し頂いた。
働き方改革が叫ばれる現代で、残業はダメ、欠員の補充は難しい、メンタルの問題も出してはいけない。それにも関わらず生産性を高めろ、結果は出せ、と目標はどんどん上がっていき、管理職は、まさに八方塞がりの状況に置かれている。この状況をどのように脱却するのか、アドバイスやツールを、ワークを通して脇田講師に頂いた。

今回は以下2点のポイントをフォーカスした。
1. 生産性の高い職場とはどんな環境か?
2. 世代差を踏まえたうえで自己を理解し、相手を理解する
IMG_4758 (3)8e8eef38

1. 生産性の高い職場とはどんな環境か?
まず、働き方改革において、大多数の会社はいかにスピーディーにするか、など数字で考える傾向がある。しかし、このやり方で生産性を求めると、会社内のストレスはどのような変化があるだろう。
生産性(低⇔高)とストレス反応(小⇔大)の関係性を比較するために、A、B、Cの枠組みで分類した。Aは生産性が低く、同時にストレスも小さい、脇田講師は、『ゆるゆるな状態』と表現した。Bはストレスの大きさは中で、生産性が高い状況にある『いきいきしている状態』。これが理想的だ。Cはストレスが大きく、同時に生産性が低い『へとへと状態』タイプとした。この3つの内、参加者自身の会社はどの枠組みに当てはまるか、ディスカッションして頂いた。部署により枠組みに違いがあり、特に、営業部門はCタイプが多い結果となった。また、驚いたことに、会社でイキイキしている人が集まっているのは海外部門が多いという声が多数あがった。
ではどのように、A⇒Bに、C⇒Bになれるのか。
Aの『ゆるゆるタイプ』には、課題を見つけ、考える、“必要なストレス”を与えるということだ。必要なストレスとは理由・目的をもって考える労力である。
Cの『へとへとタイプ』には、やらされているという“不必要なストレス”をなくし、自分で理解し行動する主体性を持つことである。やらされていると考えるだけで、ストレスの負荷は通常の3~4倍にもなる。
日本の会社は、Cの『へとへとタイプ』が多いのだが、生産性を意識する中でCOSTベースの数字を求めてばかりいる。そうすると、社員は疲弊し、結局短期間でやる気がなくなってしまう。これが現状の働き方改革の導入において、多くの会社が直面している状況だ。これに対し、VALUEベースで見ることが、いかにイキイキした社員を増やせるか、それこそが生産性を上げるために重要であることを強調されていた。

2. 世代差を踏まえたうえで自己を理解し、相手を理解する
生産性を上げるためには、メンバーの個性を生かすことも重要である。ただ、個性は人それぞれで、もちろん上司と部下も違う。そのため、お互い理解できない状況に陥ることがある。コミュニケーションや行動は、自分自身の認知に基づいているため、相互理解にはまずは自分自身の傾向を知ることが大切である。
そこで、物事の捉え方の傾向を把握する認知アセスメントを実施した。このアセスメントでは、承認依存度や、愛情依存度など、いくつかの項目があり、自分のそれぞれの依存度を把握することができる。例えば、承認依存度が高い人は、「自分の価値」は、「他人の価値」で測っている傾向がある。もし、自分の承認依存度が低く、部下を褒めることが少ないとする。このケースで部下の承認依存度が高いと、上手くコミュニケーションが取れないだろう。
参加された皆さんには各グループでそれぞれ自分のアセスメント結果を共有の上、ディスカッションをしていただき、他人との価値観の違いを理解していただいた。
IMG_4754 (6)IMG_4755 (5)

脇田講師によると、認知は固定化されやすいため、固定化されないように、まず自分を知り、相手を知ることが大切である、と伝えていただいた。
つまり、認知の幅を広げることによって、対応の仕方に変化が起こり、他人とコミュニケーションがうまくいくようになるのだ。
参加者のアンケートでは、「ゆるゆる、イキイキ、へとへとの職場状況をしっかりみておく必要がある」「考え方の幅を広げることができた」「個の視野を広げる必要がある」などの回答があり、研究会終了後も脇田講師への個別質問される方が多く見受けられた。
セッション後2
<セッション後に脇田講師、大阪支店長川村、コーディネーターの山名&上村と>

次回大阪G研は10/18(水)に特別回「グローバルHRDフォーラム2017」を開催する。
関西を代表するグローバルカンパニー3社(日本電産、小野薬品工業、グローリー)の研修ご担当者に登壇頂き、各社の事例発表会を行う予定だ。
人事・研修企画担当者には是非、来場いただきたい。

kazukon at 17:45
ページの先頭へ


このWebサイトに掲載されている文章・写真・イラスト等の無断転載等を禁じます。(C)Copyright 2006 GLOBAL EDUCATION AND TRAINING CONSULTANTS. All Rights
      Reserved.
布留川 勝の「人材育成の現場!」日記 グローバルエデュケーションのサイトへ 詳しくはこちら