布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

ビジネススクール

G研報告(152回)100年生きる時代:ライフシフトから、 日本企業の働き方改革のヒントを探る改革に 求められるリーダーシップとは?

2017年11月17日
第152回G研(2017年8月29日(火))では、London Business SchoolのAdam Kingl氏をお招きして開催した。
London Business Schoolと言えば、『ライフシフト』著者の
リンダ・グラットン教授が教鞭をとるビジネススクールとして有名だ。

今回は、「100年生きる時代:ライフシフトから、
日本企業の働き方改革のヒントを探る改革に
求められるリーダーシップとは?」
と題し、お話しいただいた。

DSC_0235












人生100年時代を迎えようとしている現在、
これからの仕事はどう変わっていくのだろうか?


従来通りの労働期間の場合、リタイア後の35年間の
生計を成り立たせるのは困難
で、長く働くか、多く貯金するかしかない。
人生戦略においても、従来一般的だった
教育 → 仕事 → 老後 という
直線的な3ステージモデルは、もはや成り立たない。

相当な貯金がない限り、65歳で引退して、35年を余生として過ごすのは不可能だからだ。

そのため、これからの生き方は、直線的ではなく、
マルチステージになる必要があり、教育と仕事を繰り返すこととなる。
その際、お金などの有形資産以外に
キャリアの無形資産を作っておくことがとても重要だ。

例えば、次のような無形資産がキャリアにおいて重要だ。
 ・ 信頼できる仲間がいること
 ・ 健康でバイタリティーあふれていること
 ・ 多様性のあるネットワークを築き、自己改革を続けられること

長期間マルチステージでの就労が前提となると、
キャリアでは一つの組織での昇格よりも自己改革を絶えず続ける姿勢が重要となる。
そして、そのような時代を生きる世代に対しては、キャリアの無形資産を形成するために、
責任を与える、承認する、学ぶ、喜ぶ、など、
今までの人事施策とは異なる考え方が必要だ。

DSC_0189












研究会当日は、三菱商事からロンドンビジネススクールに
派遣された方にも、ご自身の経験を交えてお話しいただいた。
やはり、実際の受講者だからこそ語れる話も多く、
ご参加いただいた方々からも非常に好評だった。

今回の研究会で強く感じたのは、
今ほど海外ビジネススクールでのセッションが面白い時代は
そうそうない
のではないかということだ。
どの職業も将来あるということが保証できない時代において、
個人のキャリアをどう考えるのか、組織はどう生き残り戦略を立てるか、
を世界中の選りすぐりのビジネスパーソンと議論し合う。

想像しただけでもワクワクする世界だ。

だが、派遣直前に英語研修を少しやって行くだけでは通用しない世界だ。
素晴らしいネットワークを作るためには、
限られた時間の中で自分自身の価値を存分に表現できるようにならなければ、
「お客さん扱い」で終わってしまう。


私たちは、ビジネススクール派遣のお手伝いをさせていただいているが、
最近は、役員の方でもビジネススクールで他国から参加しているエグゼクティブと
対等以上に議論を戦わせるレベルまで英語でのディベート力と思考力を鍛えて欲しい

というオーダーも多くなってきている。準備期間は半年から1年半まであり、人材としては魅力的で優秀でも、グローバル経験の少ないエグゼクティブである場合は期間が長くなる。
そのような場合は、「キュレーション」という形で
その方の状況に合わせたプログラムをカスタムメイドして作ることが多い。
やはり、役員などの役職者は超多忙だからこそ、尊敬できるコーチやトレーナーでなければ
モチベーションも上がらず効果的なセッションを組むことができない。
学習方法にしても、「やる意味のある事、目から鱗レベル」でないとやり続けられないからだ。
そしてそこには個人差があり、コーチやトレーナーのハイレベルなスキルが求められる。

そのような役員の方々からは、
「この年になってまさかこんなに自己改革をすることになるとは思わなかった」
とも言われることもあるが、皆さん非常に努力家でものにされる方ばかりだ。
まさに人生100年時代、自らを変革し続けることが重要なのだ。

DSC_0240

<London Business Schoolの
テディベア>

kazukon at 08:22

ハーバードビジネススクールを3時間で理解する(後編)

2017年02月22日
「ハーバードビジネススクールを3時間で理解する(前編)」では、

・日本企業がエグゼクティブ・エデュケーションを活用するための有効な検討プロセス
・エグゼクティブ・エデュケーションとは何なのか

についてお伝えをさせていただいた。

後編では、ハーバードビジネススクールの実際のプログラムを体験された3名の体験談を伺いながら、プログラムの特徴を見ていきたい。

DSC_0297DSC_0326







【体験談 電力系 A氏/マネジメントクラス】
・General Management Program (GMP)に参加
・期間:2016年8月〜11月(4か月間)

A氏は海外駐在経験がないマネジメントクラスの方である。
次世代のリーダーとして、国際社会で通用する考え方、論理、マネジメントの仕方、
また語学を体得
するために派遣された。

このプログラムでは、世界中から集まる様々な国籍・業界の優秀なマネジメントクラス
の方々と共に暮らし、1日3件ものケースを読み、実践をしていくというものだった。
同プログラムを通じて、リーダーとして職場でムーブメントを起こす核の役割の重要性
を認識されるとともに、よく練ったプランを強い意志で実行する重要性
感じられたという。
また、職場に戻られてからは、常に「お客様は誰か」「お客様の究極の目的は何なのか」
を更に考えるようになり、仕事の取り組み方が変わったという。


【体験談◆Ь社 B氏/課長クラス】
・Program for Leadership Development (PLD)に参加
・期間:2014年12月〜2016年6月(7か月間/内、キャンパス滞在4週間)

このプログラムは中堅マネジメント層向けのプログラムである。
トータルで7か月だが、実際にHBSのキャンパスに滞在する(On-Campus)のは4週間で、
残りはインターネットを通じて生徒は各国で受講をする(Off-Campus)。
Off-Campus中は仕事の業務をしながら、HBSの講師陣によるWeb授業やコーチング、
Personal Case Study
を行う。まさに、実践をしながら学ぶプログラムだ。

このプログラムでは61ケースものケース・スタディーを読み、実践することで、
まるで自分が当事者(=社長)になった気分でリーダーシップについて学べたとB氏は言う。また、プログラム終了後、顧客と接する上で、顧客個人だけでなく、それを取り巻く顧客企業の組織文化や企業文化等よりマクロな視点で物事を考えることができるようになったようだ。


【体験談:金融 C氏/部長・支社長クラス】
・Advanced Management Program (AMP)
・期間:2015年9月〜10月(8週間)

このプログラムは上級マネジメント層向けのプログラムである。
プログラム開始に先立ち、上司、同僚、部下による360度評価が実施され、分析レポートとしてフィードバックされることで、プログラム期間中は自分の長所・短所を意識しながら取り組めたという。また、プログラム期間中も、グループごとにコーチングが実施され、
帰国後職場に戻ってリーダーとして役割を果たしていく上での課題や取り組むべき事項
についてアドバイスを受けたため、学んだことを現場でできるように意識しやすかったようだ。

Cさんはこのプログラムを通じて「部下への接し方」が大きく変わり、またリーダーシップはいろんな形があり、自分に合う形を作らないといけないということを学び、
現在は職場で奮闘しながら、自分に合うリーダーシップの在り方を探求し続けている。

DSC_0363DSC_0347








3名の発表で共通していたのが、3名とも、40か国以上の多国籍他業種の優秀なクラスメイトから受けたインパクト・刺激はとても大きかったということだ。日本ではなかなか味わえないこうした環境にいることで、日本の特異性や、自分の意見を持ち発言することの重要性を実感したという。
また、ケース・スタディーを読み込むのが大変だったということだ。

発表後は、人事担当者や、HBSのプログラム参加予定の方より多くの質問があり、非常に有意義なディスカッションとなった。

中でも、「人材育成は、ライトパーソン・ライトタイミングであることが重要だと思っているが、参加されたプログラムは、キャリアのどのタイミングで受けたらよいと思うか?」という質問が印象的だった。これは、多くの人事の方が課題に思われていることではないだろうか?

今回参加した3名は、それぞれのフェーズに合ったタイミングで受講しており、タイミング的にも良かったようだ。
3名の方のケースは非常に成功だったので一言でどんな人材に向いているかをまとめると以下になるが、部下の人数などは限定されるものではない。

・AMP(C氏)→海外現地法人の社長の経験もあるような上級マネジメント層向け
・GMP(A氏)→10人〜20人くらいのグループを率いている部課長クラス向け
・PLD(B氏)→3〜4人の部下を持ちながら大きなプロジェクトをリードするマネジメント向け

Phillipe氏からは、「ビジネスは唯一絶対の正解はないはずだというのがHBSの考えであり、価値観の違いを理解できるのがケースディスカッションである」という説明があった。
日本人は、どうしても一つの解を探そうとする傾向にあるが、ビジネスには一つの解というものはない。また、シニア幹部になると、自身の最終決断が価値観によって下される。「大事なのは自分の価値観、他人の価値観を分かっていることであり、エグゼクティブ・エデュケーションでのケース・スタディーを通じて、あの時この授業でこういう意見もあったなと思いだすことが大事」というのが印象的だった。

DSC_0430


最後に、今回ご参加いただいた人事の方からは
・実際にプログラム参加者と話すことで、エグゼクティブ・エデュケーションの活用方法についてより理解をすることができた。
・どのタイミングでどのポジションの人を選定すれば良いかがイメージできた。
というお声をいただいた。

ラウンドテーブルセッション終了後は、当社にてPhilippe氏、佐藤氏、今回のプログラムに参加いただいた方を交えて年末パーティーを開催した。そこでは、プログラムでは聞ききれなかった質問をそれぞれ皆さんがされ、熱く語られており、非常に良い会となった。

DSC_0548 (1)


今年も引き続き、少しでも多くの日本企業が、エグゼクティブ・エデュケーションを活用され、グローバルビジネスで活躍できる日本人がさらに増えるように、今後もサポートをさせていただきたい。

kazukon at 10:48

ハーバードビジネススクールを3時間で理解する(前編)

2017年02月14日
報告が遅れてしまったが12月16日にグローバル人材育成研究会にて、
『3時間で理解する幹部グローバル化のためのエグゼクティブ・エデュケーション』を開催した。

昨今、大手企業を中心に、トップビジネススクールの「エグゼクティブ・エデュケーション」が注目されている。しかし、実際に派遣した企業からは、「人選が思うように進まない」「プログラムの選択はどうしたらよいか?」といった質問が多く寄せられている。

今回は、このような疑問や課題を少しでも解消いただければと思い、ハーバード・ビジネス・スクール(以下、HBS)、エグゼクティブ・エデュケーション ディレクターのPhilippe Labrousse氏、日本リサーチ・センター長の佐藤信雄氏をお招きし、実際にプログラムに参加された大手企業の3名の方にもご登壇いただいた。

冒頭30分は、私より、日本企業がエグゼクティブ・エデュケーションを活用するための有効な検討プロセスについてお伝えし、その後、HBSのプログラムの特徴と参加者の方による体験談を発表いただき、ラウンドテーブルディスカッションを実施した。
DSC_0260


さて、そもそも、エグゼクティブ・エデュケーションとは何なのか。

HBSの佐藤氏も言うように、エグゼクティブ・エデュケーションは、よくMBA派遣と間違われる。しかし、MBAとエグゼクティブ・エデュケーションは大きく違う。HBSのMBAとエグゼクティブ・エデュケーションの主な違いは以下の通り。
-----------------------------------------------------------
・Degree(学位)は取得しない。修了証のみ。
・MBAはキャリアの若い方向けだが、エグゼクティブ・エデュケーションは
 経験豊富なプロフェッショナル人材のために設計されたプログラムである。
・入学試験はなく、修了試験もない。
・MBAの教授陣よりも経験豊富な教授が行う。
・個人での参加はできず、企業での参加しかできない(一部例外あり)。
-------------------------------------------------------------

DSC_0277HBS







このように、エグゼクティブ・エデュケーションとは、本当に優秀なプロフェッショナル人材のためのプログラムだ。世界中のトップタレントともに、選りすぐりの優秀な教授陣から学ぶエグゼクティブ・エデュケーションは、日本企業のグローバル化や、優秀人材のリテンション、後継者人材育成にとって必須となってきている。
そして、このエグゼクティブ・エデュケーションを有効に活用できないのは、非常にもったいない。このプログラムを活用するために、私がお伝えさせていただいた有効な検討プロセスのポイントは主に以下の2つだ。

ポイント 長期的なグローバル人材育成戦略により、人選をし、人材プールを作る
これまで、長期的なグローバル人材育成戦略がなされていなかった日本企業においては、「グローバル人材育成=英語研修」という認識で育成された幹部候補の方が多く、グローバルビジネススキル(MBAフレームワーク、ディベートスキル、思考ツール等)を英語で学んでいないため、実際に英語で質問をされた際に、瞬時に英語で答えられない場合が多い。そのため、そもそも、企業としてエグゼクティブ・エデュケーションに派遣できる人材がいないという課題がある。弊社では、まずは企業でのエース級の優秀人材を選抜いただき、その方々を半年〜1年かけてグローバル人材にする英語での「経営塾」をプログラムとして実施している。このプログラムを通じて、開始当初は英語でプレゼンさえできなかった人材を、アジアのグローバル人材と同等以上の英語も含めたグローバルスキルを身に着けていただく。
エース級を選抜し、まずはその方々からグローバル化することで、下の層にも波及させ、企業全体のグローバル人材を底上げさせる戦略である。

ポイント◆Щ前研修と事後の仕掛け
エグゼクティブ・エデュケーションが始まれば、1日3件ほどのケース・スタディーを多国籍異業種のトップ人材とともに英語で議論をしなければならない。受講期間中を有効に活用するために、「事前のアセスメント」で受講生の強み・弱みを認識し、その後、強化すべき点に特化した事前研修で補完を行うことが必要だ。受講期間中は、Input→Outputを意識して積極的に参加いただく。そして、帰国後は社内で共有の場を持つことで、会社で学んだことを活かしてもらう仕組みづくりをすることで、組織にその効果を波及することができる。

後編では、実際にHBSのプログラムに参加された3名の方から体験談をお伝えする。

<後編へ続く>



kazukon at 13:29

IMD流のグローバルリーダー教育とは? 第133回G研報告

2016年09月25日
幹部層のグローバルリーダー化として有効な手段として近年日本企業においてもこれまで以上に幅広い業界から注目を浴びているのがビジネススクールの「エグゼクティブエデュケーション」(短期幹部教育プログラム)だ。

グローバル人材育成研究会(G研)においても、この数か月、名門ビジネススクールのディレクター陣の来日が続いている。

6月: ロンドンビジネススクール
7月: ハーバードビジネススクール


そして、8月4日(木)のG研では、フィナンシャル・タイムズのエグゼクティブエデュケーションランキングにおいて5年連続世界1位を取り続けている、IMDからSalvatore Cantale教授をお招きした。

DSC_0074DSC_0052


しかし、なぜ今、エグゼクティブエデュケーションなのか?

敢えて一言で言い切るのであれば、「VUCAワールドにおけるリーダーシップの発揮」である。

変化が激しく(Volatility)、不確実性が高く先行きが見えず(Uncertainty)、様々な要素が複雑に絡み合っており(Complexity)、加えて、ものごとの因果関係が不明瞭で、かつ前例もない(Ambiguity)のがVUCAワールドだ。

VUCAの要素が深まるほど、進むべき方向を見出すためのリーダーシップが求められる

自動車業界を例に取ると、これまでの自動車会社にとっての競合他社は他の自動車会社だったが、これからはまったく違った業界から思わぬ競合が出てきて、業界のゲームがガラリと変わる可能性が高い

例えば、自動運転技術の研究開発に大きな投資をしたり、トヨタと提携するなど話題になっている、Uberの創業者のトラビス・カラニック。彼は、究極的には自動車の数を減らしグリーンな世界を目指しており、従来の自動車会社とはまったく違う位置づけから自動車業界に参入している。

また、今までの電気自動車の概念を覆す性能やスタイルを持った電気自動車を生み出したり、垂直着陸が可能な画期的なロケットを開発しているイーロン・マスクのような経営者も参入してきている。

まさにVUCAワールド真っ只中である。

ビジネススクールの「エグゼクティブエデュケーション」では、様々な経歴を持った、多種多様な業界のリーダー人材と共に、大局的かつ異なる観点からビジネスを考えられる
だからこそVUCAワールドにおいて先へと進み、結果を出すリーダーシップを磨くことができるのだ。

そのようなリーダーシップを磨く場に出て、十分な費用対投資効果を得るには、人選と事前準備が成功のカギとなる。
特に日本企業からの参加においては、高い英語力はもちろんのこと、コミュニケーションスキルや、MBAフレームワークも欠かせない。
そして、そもそも「授業を受ける」という受け身の姿勢から「貢献する」という積極的な姿勢へとマインドの切り替えが必要となる。
適切なアセスメントをかけ人選し、また対象者となる方からヒアリングをしながら数多くあるプログラムから最も適切なものを選択し、そしてプログラムのメリットを享受できるように、事前研修を組むべきだ。

G研では、第一部において、私からこれらエグゼクティブエデュケーション参加のメリットと成功させるための準備の考え方を紹介した。

DSC_0003DSC_0018

そして第二部では、IMDのSalvatore Cantale教授にご登壇頂いた
彼はイタリア人で、ロンドンで大手投資銀行でアナリストとして働き、その後イタリア、ニューヨークの大学で教鞭を取り、IMDでファイナンスや次世代リーダー向けプログラムの人気教授である。
イタリア人らしい陽気でチャーミングなファシリテーションで、開始早々に参加者から自然に笑みがこぼれた。

そんな、教授にお話し頂いたのは、「IMD流のグローバルリーダー教育」
今、リーダーが舵取りしなければならないのはVUCAワールドと呼ばれる、先が見えない複雑・曖昧で変化が激しい世界。
その世界においてリーダーとしては、どのように問題解決に取り組むべきか?

DSC_0069DSC_0044

そこで教授は、普段の授業さながらにBMWやシンガポール航空のケースを用いてのファシリテーション。
ビジネススクールで鍛えられる「思考法」の一部をご紹介いただいた。

シンガポール航空は、航空会社としての格付けが最高ランクの5つ星を獲得した1社だ。
新機材の導入に積極的であり、機内サービスの質の高さ、顧客満足度の高さで評価されている。
そうなると、さぞコストも掛かっていることだろう、と考えがちがだが、実は2001-2009年の記録では1席あたり1km動かすコスト、という指標で見ると、LCCを含む他の航空会社と比較しても格段に低く、最もコスト効率の高い会社ということが明かされる。
シンガポール航空は、様々なイノベーションを起こし続けている企業だが、あらゆるレベルで対立する2つの要素の両立を実現している。

例えば、
・トップダウンでの中央集権的なイノベーションと、現場からのボトムアップでのイノベーション
・他社に先駆け最新機材を導入するテクノロジーリーダーでありながら、バックオフィスでは実証済みの技術を使いコスト効率を高める

どのように相反する要素を両立させながら問題解決するのか?

教授が紹介したのは得たい成果に応じて4つのレベルの思考を柔軟にシフトさせながら意思決定をする考え方だ。

Level 1: 問題型思考
白か黒かはっきりさせる思考法。

Level 2: パズル型思考
問題は白か黒かではなく、「程度」問題という思考法。

Level 3: ポラリティー(極性)型思考
両極端の状況を併存させる思考法。

Level 4: パラドックス(逆説)型思考
白も黒も併せ飲み、新たな方向性を見出す思考法。

DSC_0046DSC_0078

例えば、シンガポール航空の例であれば、リーダーの目指すべき方向が、
「顧客サービスとコスト低減、という一見相反する目的を達成しながら結果を出していく」ことであれば、

Level 1: 
高いサービスを提供するオペレーションから、ローコストオペレーションのどちらか。

Level 2:
受け入られるレベルでの顧客満足と最低限必要なコストとの妥協点を見出す。

Level 3:
顧客サービスのある要素においては集中して、別の要素においてコスト削減する。

Level 4:
もし一番初めに最適なサービスを提供できれば、無駄な活動を削減でき、その分のコストを取り除ける。そしてその分を顧客サービスに再投資できる。

常にLevel 4の考え方でいる、ということではなく、出すべき答えに応じて思考のレベルを変化できることが重要で、こうしたことを学べるのが、まさにエグゼクティブエデュケーションの学びの本質であり、IMD流グローバルリーダー育成とのことだ。


まさにエグゼクティブエデュケーションの一端に触れらた時間となり、予定の2時間もあっという間に過ぎた大変密度の濃い時間だった。

<終了後にSalvatore Cantale教授、専務取締役の福田と>
Salvo-and-Global-Education_
kazukon at 22:57

G研報告:幹部グローバル化の課題は英語力強化にアリ! ハーバード・ビジネス・スクールのリーダー育成最新動向

2015年12月08日
先週、第119回グローバル人材育成研究会(G研)「幹部グローバル化の課題は英語力強化にアリ!ハーバード・ビジネス・スクールのリーダー育成最新動向」を開催した。

■第一部では私から、トップリーダーに必要な英語力に加え、エグゼクティブ・エデュケーションが人材育成の手段として注目される理由をお伝えした。

そもそもトップリーダーに必要な英語力とは何を指すのか?

DSC_0016DSC_0004

1.英語力そのもの
ビジネススクール派遣では最低でもTOEIC800点は必要である。800点に到達していたとしてもビジネススクールの授業では、60%の理解というのが私が聞き取った平均値である。

2.英語の勘(足りない分は勘で補う)
全体のロジックから会話の内容を理解するセンスを磨くことが重要。例えば、英語でジャーナルを読む、TEDなどのMOOCで日々スピードと表現に慣れる、頻繁に使われるイディオムを理解しておく、などが必要となる。 

3.MBAフレームワーク・用語
英語力が高くても、MBA用語・フレームワークが理解できていなければ、ビジネススクールのクラスにはついていけない。例えば、Value Proposition、Business model innovationなどの用語を英語で説明できる力は、トップリーダーには必須である。

では、どのようにトップリーダー達の英語力を短期間で上げるかについては以下を提言している。

1. キュレーション型プログラム
一人一人の目的とゴールに合った学習方法や教材・素材を、枠のない、オープンなリソースから選んで個別化する。キュレーション型プログラムを行うことで、「こうあらねばならぬ」という義務感ではなく、内面からの目的意識を醸成する。また、「やらされ感」ではなく、自由に、新たなアイディアを試していくことができる。ほどよく高い目標に向かって少しずつ上達していく過程、「フロー状態」になる。物事に没頭した状態になり、それが楽しみに繋がっていく。それがキュレーション型である。

2. ベストマッチのコーチング
過密なスケジュールをこなす役員にありあわせの英語レッスンは全く合わない。有能なコーチをつけ、協働作業で個人個人にあったプログラムと講師を作り上げていく。
「非常に役に立った」と思わせることの出来る専門コーチをつけることで、モチベーションを最大限に引き上げることが可能となる。

後半では、なぜ、今、エグゼクティブエデュケーションが注目されているのか4つの理由についてご説明差し上げた。

・グローバルリーダー育成の場として(世界トップの教授 X グローバルエリート)
・優秀人材のリテンション
・後継者育成
・クロスボーダーM&Aの増加


DSC_0003DSC_0007

しかし、エグゼクティブエデュケーションに派遣できる「真のリーダー候補」を見つけることは容易ではない。では、どのようにしてリーダー候補を育成するか?

多くの企業で実施いただき一番効果的なのが、半年〜1年間でグローバル人材に必要なマインドセット、ビジネスコミュニケーション、経営学などを英語で学ぶ「選抜人材グローバル化プログラム」である。例えば、これを5年間継続すると100人のグローバル人材を育成することができる。

よく耳にするのが、「今期はビジネススクール派遣対象者がいたが、来期は英語力などを勘案すると候補者がいない!」という話だ。リーダー候補人材をプールしておかなければ、すぐに枯渇してしまう。常に派遣できるリーダー人材を確保しておくことは強い組織を作りつづけるためには重要である。

■第二部では、ハーバードビジネススクール(HBS)のディレクターであるPhilippe Labrousse氏、HBS日本リサーチセンター長 佐藤信雄氏よりグローバル人材育成のトレンド、プログラム内容詳細、ケースメソッドについてお話しいただいた。

88bd386f6826a849

最新の研究データによると、例えば、リーダー育成に1.5倍の投資をしている会社は、競合の利益より3倍になっているという。リーダー人材の育成は、グローバルで生き残るためには必須であることは明確である。「リーダーとは、組織の問題解決のためにあらゆる手段を講じ続ける人」だとPhilippe氏は言っていたが、私も全く同感だ。組織の問題はどんどん複雑になっており、決断のスピードがますます重要になっている。

また、佐藤氏よりなぜHBSでは、ケースメソッドを取り入れているかお話しいただいた。ケースメソッドには、唯一絶対の正解はない。また、限られた情報の中で決断しなければいけない。レベルも経験も高い受講者同士から互いに学びあうことで、最高の結果が出てくることがある。

また、今回は特別にHBSのプログラム参加者であるAGS Four Winds Japan マネジメント・ディレクターのBen Garcia氏よりリビンググループでの体験談、ケースメソッドからどのような学びがあったか共有いただいた。
DSC_0045DSC_0061

リビンググループとは、ケースを一緒に読み進め、ディスカッションをする8名からなるグループである。衣食住を共にし、日々互いに意見をぶつけ合うことで、最後には友情も深まり、プログラムが終了したあとも仕事で困った時は互いに連絡を取り合い相談しあったりすることも多いという。
リビンググループの動画:http://www.hbs.edu/about/video.aspx?v=1_h4crt6f4

Garcia氏は、2009年にHigh Potential Leadership Programに参加、また2011年にはシニア・エグゼクティブ向けのプログラムGMP(General Manegment Program)に参加している。GMPとは、機能部門マネージャーから熟達したジェネラル・マネージャーになるためのプログラムであり、部門横断的に様々な経験&知識を持ったグローバルで活躍する参加者との活発な意見交換を通して、判断力が強化されるだけでなく、ジェネラル・マネージャーとしての自信、リーダーシップ力を高める内容となっている。

1日3つのケーススタディ読んでくることが日々の宿題として出される中、8名のリビンググループを上手く活用し、このケースはA氏が読む、あのケースはB氏が深く分析してくるなど、個人の負担を減らし役割分担を決めながらケースを読み進めたという。実はHBSでは、わざと1日3ケースという個人ではこなすことの出来ない量の課題を出している。そうすることで、分担することの大切さ、チームワークの重要さを学ばせているという。

GMPは5つのモジュールからカリキュラムが構成されており、モジュール3では実際に学んだ内容を実践するために一度日常生活に戻るという仕組みをとっている。Garcia氏は、モジュール3での体験を”消火ホースから勢いよく様々な情報が溢れだし、新しい眼鏡で世界を見ているようだった!"と話していた。今まで気にも留めていなかった例えば、レストランでのカスタマーサービス、クリーニング店での宣伝方法、電車のオペレーションなど、GMPで学んだことが次々と思い出され、日常生活での様々な状況においても分析するようになったという。また、より物事をポジティブに捉え、難しい課題に対してもチャレンジしていく気持ち、また部下のモチベーションを上げることにも今まで以上に積極的になった。

GMPで、「正解がない」ケースを、世界各地からの多様なクラスメイトと一緒にスピーディーに深く議論することで、自分のリーダーシップが変化・深化・進化していったのだ。

Garcia氏の経験談、またHBSのリーダー育成の最新動向を聞き、改めてまさにビジネススクールが、”Transformational Experience”と言われる所以であると心から感じた刺激的な1日であった。

<終了後にフィリップ氏と弊社エグゼクティブ・ディレクターの福田と一緒に>
DSC_0080
kazukon at 11:35

コロンビアビジネススクール訪問

2015年11月11日
FullSizeRenderニューヨークの5日間は終わり先ほどワシントンD.C.到着。

ホテルの部屋に着くとベッドサイドに初代米国大統領のジョージワシントンが出迎えてくれた。




<コロンビアビジネススクールでのディスカッション>

昨日は2000年に起業以来長いお付き合いのあるコロンビアビジネスクールを訪問したので短く報告したい。

最近国内大手企業がビジネスクールのエグゼクティブプログラムへの派遣を増やしている。対象としては経営層よりどちらかというと部課長層が多く、その層へのプログラムを多く持っているコロンビアビジネススクールに関するお問い合わせは増えている。
いわゆるフューチャーリーダーの育成としてこういったプログラムを活用するのだ。

では、なぜエグゼクティブプログラムが注目されているのかについて簡単に説明したい。

まず1番目は、今更言うまでもないがグローバリゼーションの進展に従って幹部がその流れに適応できていないことが経営課題としてより重要度を増してきているからである。
グローバルな視点でディシジョンメイキングができなかったり、陣頭指揮を取れない上層部の存在大きな重荷になっているのである。

2番目は、他に選択肢が見当たらないことである。フューチャーリーダーの育成であるから、当然高いクオリティが求められる。高いクオリティーとはすなわち教授陣と参加者の優秀さである。それにダイバーシティが加えられる。
世界最高の教授陣と何十ヶ国ものエグゼクティブが集まって切磋琢磨する場は他にはみあたらない。

IMG_3298今回は、Learning Solutions担当のSenior Director Anthony Madonna氏とAssistant DirectorのAlberto O. Cruz氏と意見交換を行った。

ポイントとしては以下の3つについて話し合った。

1. 日本企業のリーダー育成の動向とエグゼクティブエデュケーションへの派遣
2. コロンビアビジネスクールにおけるプログラムデザインのコンセプト
3. 日本企業から派遣されるエグゼクティブの事前準備について


非常に有意義なディスカッションであった。詳細についてはまたG研で報告させていただくが、私にとって特に役に立ったのはカスタマイゼーションについてのインプットであった。

オープンプログラムも様々な形態のものが出始めていて、目的別期間別でそれぞれのエクゼクティブにあったコースがより選択しやすくなってきている。また英語力に不安があるエグゼクティブには、事前の準備や組み合わせを工夫して、ただ座っているだけのお客様にならないようなサポート体制も整ってきている。

昨今トップビジネススクールもそれぞれ差別化戦略がより明確になってきている。
コロンビアビジネススクールについて詳しく知りたい方は、弊社の担当コーディネーターまでご連絡いただきたい。


明日は弊社の提携しているジョージタウン大学を訪れる。

以下はコロンビアビジネススクールの過去のブログ。ご参考まで。

G研:コロンビアビジネススクールとロンドンビジネススクールの合同セッション

http://blog.m-furukawa.jp/archives/2010-11-22.html

コロンビアビジネススクールの交渉術:
http://blog.m-furukawa.jp/archives/2011-03-14.html

kazukon at 20:15

G研報告:ロンドンビジネススクールの次世代リーダー育成

2015年06月09日
第114回グローバル人材育成研究会
『ロンドンビジネススクール ディレクターが来日!
企業のこれからを担う若手・次世代リーダーの幹部育成』
を開催した。

第1部では、私からエグゼクティブエデュケーションの概要、
今注目を浴びている理由、そして投資を効果的に行うための
事前研修の重要性についてお話した。

DSC_0045(400x265) DSC_0033(400x265)

その後、グラクソ・スミスクライン株式会社の中野様より、ご自身がLondon Business Schoolに行かれた体験をお話いただいたのだが、
まさにTransformative Experienceだったのだな、と感じた。
Transformativeとは、自己革新や自己変容を促す、というニュアンスだ。

DSC_0065DSC_0060(400x265)

「プログラムに参加したことによって、まさに自分の人生が変わった、
残りの人生の目的が明らかになり、
そこから逆算して自分がやるべきことが明確になった」

という言葉は、中野様がまさに、苦しみながらも、
自分のキャリアをしっかり見つめて、
エグゼクティブ・エデュケーションという、
リーダーシップ開発の最高峰の場を使いこなしたという例だろう。

第二部では、London Business School(LBS) の
アダム・キングル氏
から、
最新の研究に基づき、Generation Yと呼ばれる人々が
どのような価値観に基づいて人生と仕事について考えているのか、
そしてそれらが今後の社会にもらたす影響
をお話いただいた。

DSC_0083(400x265)DSC_0038(400x265)

その中で、一番印象的だったのが、
長寿社会になって、一生における労働生産時間が伸びると、
キャリアの意識が変化するということだ。
一つの仕事や専門性だけで職業人生を終える、というより、
複数の仕事はもちろんのこと、複数の専門性をもって
仕事をする人が増える
というのだ。

先がなかなか見通せない激動の社会にあって、
個人のキャリアをどう考えるか
、というのは
ますます重要なトピックになるだろう。

また、London Business Schoolの特徴についてもお話いただいた。
ビジネススクールというと、ケーススタディを思い浮かべがちだが、
LBSではリーダーシップコーチングや、シミュレーションなど、
様々な学習法を使って、内省の機会
を増やしている。
多様な学習スタイルの人がいるからこそ、多様な学習法を揃え、
まさに自分自身のTransformative Experienceを引出している。

DSC_0076(400x265)DSC_0072(edited)

エグゼクティブ・エデュケーションプログラムには様々なものがあり、
各学校が特色を出しながら作り上げている。

派遣目的や派遣者に合ったプログラムを選ぶことが重要なのだが、
傍目に見ると、プログラム同士や学校同士の違いが分かりにくい時もある。
そんな時こそ、ぜひご相談いただきたい。

<LBSのアダムと弊社福田と一緒に>
DSC_0119(edited)
kazukon at 10:20

G研報告:ハーバードビジネススクール最新動向

2014年10月21日
去る10月16日(木)に
第105回グローバル人材育成研究会
「ハーバードビジネススクールのディレクターが語る!
エグゼクティブエデュケーションの最新動向と
日本のグローバルリーダー育成の課題」
を開催した。

DSC_0027DSC_0138DSC_0120
DSC_0099
DSC_0044DSC_0049




















今回は、特別企画として、
ハーバードビジネススクールから
ハーバードビジネスパブリッシングのMr. Perdeep KumarとMr. Vinay Hebbar、
日本リサーチ・センター長の佐藤信雄氏、
エグゼクティブ・エデュケーションディレクターのMr. Philippe Labrousse

にお越しいただき、非常に豪華な会となった。

実は、私とハーバードビジネススクールの付き合いは長く、
かれこれ15年以上になる。

私は20年前以上から日本人のグローバルリーダー育成をするにあたって
英語力のみに焦点が当てられすぎることに問題点
を感じていた。
2000年に弊社を起業した理由のひとつもそこにある。
そこで起業後すぐに世界一のリーダー育成機関として自他ともに認めるハーバードビジネススクールを訪れ、その当時のエグゼクティブ・エデュケーション、エグゼクティブ・ディレクターのDr. Lynton Hayesにそのことをダイレクトにぶつけてみた。
彼もエグゼクティブ・エデュケーションで日本人が発言しないのは、英語力だけのせいではない、という共通の課題意識を持っていることがわかり意気投合し、以来ハーバードビジネススクールとは非常に親しくさせて頂き多くを学ばせていただいている。
(2008年にDr. Lynton Hayesを迎えてG研を開催した時の様子はこちら)

今回の研究会の私のパートでは、
エグゼクティブ・エデュケーションがいま注目されている理由、
そして、人選や事前研修を組み合わせることの効果を主にお話した。

エグゼクティブ・エデュケーションが注目されている理由としては、
やはり下記4点が挙げられる。

・グローバルリーダー育成の場としてこれ以上の「場」がない
  (世界トップの教授 X グローバルエリート)
・優秀人材のリテンション(Aクラスリーダーは最高の教育を求める)
・後継者育成(プロフェッショナル後継者が不足)
・クロスボーダーM&Aの増加


私自身もボストン本校でコースを受講した経験があるが、世界トップの教授陣と参加者が正解のないケースメソッドで意見をぶつけ合う刺激は強烈である。慣れ親しんだ国でその国の文化と常識で日本人だけとディスカッションする何十倍も自分が見えてくる。

ただし、ハーバードでの経験をフルに生かすためには、相当の事前準備が欠かせない。
発言が少なくプレゼンスが少ないとまず人が寄ってこない。従って人とのダイアログからの学びや気づきが半減し投資が無駄になってしまうのだ。
そのために、当社では下記のようなトレーニングを事前研修として提案している。

・ ケーススタディの参加方法
・ ディスカッション、ファシリテータースキル
・ プレゼンテーションスキル
・ ディベートスキル
・ 経営フレームワーク
・ ダイバーシティスキル
・ 日本について語れるための知識
・ ソーシャルスキル
・ インプレッションマネジメント


DSC_0079











ハーバードのカリキュラムは
ラムチャランのリーダーシップパイプラインで説明がしやすい。
Eラーニングと教室での集合研修がそれに応じた形で設計されている。

Stage 1-5はHarvard Manage MentorというEラーニングで、
Stage 4以降は、ボストン、上海、ムンバイなどのキャンパスで
集合研修として行うという形だ。

Stage 1: Manage Self (自分自身のマネジメント)
Stage 2: Manage Others(他者のマネジメント)
Stage 3: Manage Manager (マネージャーのマネジメント)
Stage 4: Manage Function (機能別部門のマネジメント)
Stage 5: Manage Business (事業のマネジメント)
Stage 6: Manage Group (事業部門のマネジメント)
Stage 7: Manage Enterprise (企業のマネジメント)

(リーダーシップパイプラインモデル (Ram Charan & Noel Drotter, 2001))

ハーバードビジネスパブリッシングのPerdeepとVinayからは、
Harvard Manage Mentorの紹介の他、
日本企業が直面している課題について、
お越しいただいた皆様と一緒にディスカッションを行った。
・若い世代の「安定志向」が組織にもたらす影響、
・反対に、マネージャーレベルのグローバルマインドセットへの拒絶、
・イノベーションを育む組織土壌など、様々なトピックについて意見が相次いだ。

DSC_0063
DSC_0146DSC_0072


日本リサーチセンター長の佐藤氏からは、ハーバード発祥のケースメソッドがなぜリーダー育成に有効なのか、という視点でお話いただいた。「リーダーとは、組織の問題解決のためにあらゆる手段を講じ続ける人」だと佐藤氏はおっしゃっていたが、私も全く同感だ。組織の問題はどんどん複雑になっており、決断のスピードがますます重要になっている。

「正解がない」ケースを、世界各地からの多様なクラスメイトと一緒に
スピーディーに深く議論する
ことで、
自分のリーダーシップが変化・深化・進化していくのだろう。
まさにビジネススクールが
Transformational Experience
と言われる所以だ。











Philippeからは、
日本企業のフォーカスが20年以上の職務経験がある幹部育成から、
もう少し若い、10年〜15年程度の次世代リーダーの養成
焦点が移っている、という話があった。
シンガポールやタイなどと比べると、
はっきりとした日本企業のトレンドであり、興味深い。

この傾向は、私も感じているところだが、下記のような理由があるのだろう。

 50代のリーダー層でハーバードビジネススクールで
英語でディスカッション出来るような人物が極端に少ないこと

◆40代のうちに投資を開始した方がROIが良いこと


また、日本企業は、ハーバードビジネススクールの
上海やムンバイのグローバルキャンパスへの参加が
他の地域と比べると非常に少ない
、という話もあった。
おそらく、これはそのようなキャンパスの存在が
日本ではまだ浸透していないことが考えられるので、
今後は私も積極的に情報提供をしていきたいと考えている。

DSC_0050DSC_0025








DSC_0152















来月11月27日(木)は、CEIBS (China Europe International Business School) 
担当者が来日して、当社オフィスで6名限定の研究会を行う予定だ。

CEIBSは上海に拠点を置くビジネススクールで、
FT Times のGlobal MBAランキングでは、
Executive MBA部門で世界10位
の地位を誇る。

CEIBSは中国大陸で初めてフルタイムMBAやExecutive MBA、
エグゼクティブエデュケーションを導入したビジネススクールで、
FT TimesのGlobal MBAランキングでも常連校の一つだ。

最近は、中国にMBAを開設するビジネススクールが増えており、
競争はますます激化している。そんな中でも、常に
ランキングに名を連ねる常連校としての強みを、
皆さんにもお伝えしたい、と思っている。

ぜひ、お越しいただきたい。
kazukon at 09:58

ハーバードビジネススクールのディレクターが語る!エグゼクティブエデュケーションの最新動向と日本のグローバルリーダー育成の課題

2014年10月01日
先日、ハーバードビジネススクール(HBS)のアジアディレクターを務める、Philippe Labrousse氏と次回10月16日(木)に実施するG研(グローバル人材育成研究会についてテレカンを実施した。

HBSのディレクターが研究会に登壇するのは6年ぶりとなり、今回は、HBパブリッシングのディレクターPerdeep Kumar氏、Vinay Hebbar氏、そしてHBS日本リサーチセンター長である佐藤信雄氏より、グローバル人材育成のトレンド、プログラム内容詳細、アジアのグローバル企業におけるHBSの活用法についてお話いただく予定だ。
⇒お申込みはこちらから https://www.globaledu-j.com/inquiry/apply-g.html

第1部の私のパートでは、
『知っておきたいエグゼクティブエデュケーションの活用法と疑問を解決』と題して下記内容について解説する。

・なぜ、今、エグゼクティブエデュケーションなのか? そのメリットとは?
・種類と対象
・派遣のメリットを最大限に引き出す事前研修とは?
 〜アセスメント、ケーススタディ、ディベートスキル、MBAのフレームワーク、エグゼクティブスタイルの習得
・どのように自社のリーダー育成体系に組み込むか?

第2部は、3つのパートに分かれている。
■Part1:「リーダー育成におけるグローバル最新動向を語る! HBパブリッシングの視点」

・リーダー育成のグローバルトレンド
・日本初紹介、HBSのノウハウ満載のマネジメント力強化eラーニング「Harvard ManageMentor ™」のご紹介&活用法 (選抜リーダー研修の一部として、ナショナルスタッフ幹部向け、エグゼクティブエデュケーションの派遣準備として)
・アジアのグローバル企業向けソリューション例

■Part 2:「リーダー育成の方法、ケーススメソッドの活用、アジア企業のリーダー育成」 

・HBSの特徴である「ケースメソッド」は、なぜリーダー育成に役立つのか?
・HBSは今何を教えているのか?
・シンガポール、インドネシア、マレーシア、韓国など、アジアのグローバル企業は、どのようにHBSのプログラムを活用しているのか?
・日本企業のリーダー育成の現状とは?日本企業がよりグローバル化するためには?
・経営者、幹部層、管理職などを対象としたリーダーシッププログラム、フォーカスプログラム、カスタムプログラムのご紹介

■Part 3:Q&A
皆様とのディスカッション、HBSのエグゼクティブエデュケーション参加者による実体験をお話しいただく場も予定している。

常に世界トップを走るハーバードビジネススクールのリーダー育成最新動向について知りたい方、エグゼクティブエデュケーションについて知りたい方、海外研修にご興味がある方など、是非多くの人材育成ご担当者様にお越しいただきたい。

<HBSエグゼクティブ・ディレクターのリントン・ヘイズ氏が2008年に来日した際のG研の様子>
図1 図2
kazukon at 15:40

INSEAD「我々はフランスの学校でも、シンガポールの学校でもない。グローバル・スクールである」

2014年08月20日
image一昨日ヨーロッパから帰国した。今回はEUのビジネススクール2校を訪問した。1校は先日レポートしたスペインのIESEであり、もう1校はパリにあるINSEADである。私の隣の女性はカスタムプログラム担当のDr. Benassi。
日本企業のエグゼクティブ教育などについてさまざまな意見交換をした。Dr. Benassiはまだ来日経験がないということであるが、G研で日本企業の人事部の方々とも意見交換をしたいと言われていたので来年には皆さんにご紹介できるよう進めていきたい。

imageimage写真左はキュービクル右はBreakout roomと呼ばれるディスカッション用の小部屋である。キャンパス内にかなりの数があり、INSEADは少人数でのディスカッションを非常に重視しているとのことだ。
INSEADは、パリから電車で30分ほどのフォンテンブローの森に隣接し、ハーバードビジネススクールの卒業生が1959年に設立した学校である。MBAは1年制であり、70カ国以上の学生が在籍しているダイバーシティ重視の学校であり、シンガポールにもキャンパスを持っている。


ただ、「我々はフランスの学校でも、シンガポールの学校でもない。グローバル・スクールである」と宣言しているように、米国系ビジネススクールに対抗して、ヨーロッパのビジネススクールという軸を持っているわけではない。

弊社では、企業の役員や幹部がビジネススクールに派遣される際のコンサルティング及びコーディネーションをサポートさせていただいているが、INSEADのエグゼクティブプログラム参加者の印象は、教授もスタッフもフレンドリー且つ参加者もバランス良く多国籍で、学びながらグローバルを体験できてよかったという意見が大多数である。

image左の写真は、キャンパス内のカフェテリア。私もランチをご馳走になったが非常においしかった。さすがフランスである。
エクゼクティブプログラムの最新の情報も持ち帰って来たのでご興味のある方は弊社までコンタクトしていただければご説明させていただける。
kazukon at 20:40
ページの先頭へ


このWebサイトに掲載されている文章・写真・イラスト等の無断転載等を禁じます。(C)Copyright 2006 GLOBAL EDUCATION AND TRAINING CONSULTANTS. All Rights
      Reserved.
布留川 勝の「人材育成の現場!」日記 グローバルエデュケーションのサイトへ 詳しくはこちら