布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

コアグローバル人材育成

大阪G研報告(168回)「ビジョンとスキルがないと認められないのがグローバル、 日本型グローバル人材の課題とは?」

2018年06月24日
6月12日(火)、168回G研を大阪にて開催した。
関西には半年〜1年のグローバル研修初日に講師として来ることはしばしばあるのだが、私自身大阪G研は久し振りで、G研会員の皆様にお会いできてとても嬉しかった。毎回のようにご参加いただける方も多く、意見交換を通して関西圏におけるグローバル人材育成の現状について勉強させていただいている。
今回は昨年11月にも東京で登壇していただき非常に好評であった石坂聡講師をお招きし、「ビジョンとスキルがないと認められないのがグローバル、日本型グローバル人材の課題とは?」と題し、三部構成で実施した。

第一部は私より、現在のグローバル人材育成の動向について述べさせて頂き皆さんの意見を頂戴した。
IMG_1439

今回は日本企業で起こっている不都合な真実として、1)なぜグローバル研修は若手に重心が置かれているのか? 2)外国人社員と若手社員にじわじわと起きている年功序列に対する不信感
の2点について概ね以下のような私見を述べさせていただいた。

私は拙著「パーソナル・グローバリゼーション」をワークショップや講演形式にして、月に平均8日間ほど様々な業界の企業で講師をさせていただいている。ご参加者の30%ぐらいは入社10年以内の若手社員である。先日もセッションの終了後、20代後半の男性が「このセミナーは上層部の方にも展開してますか?」と聞いてきた。「いいえ、御社ではやっていませんよ。」と答えると、「私としてはぜひ我が社の上層部にもこのセッションを受講していただきたい」と言うのです。
アンケートにもよくこれと同じようなことが書かれていて、私のセッションに限らず、企業によってはグローバル研修は若手向けと捉えているケースが多く、そのことに不満を持つ若手は非常に多くなってきている
もう5ー6年前になるが、ある企業で若手の海外研修をお手伝いさせていただいていたところ、管理職1000人に対してグローバルマインドセット研修を実施したいので、私にファシリテーションをしてほしいと言う依頼があった。
背景を伺ってみると、海外研修から帰国した若手技術者が帰国後に英語の学習をしていると、上司から「英語の学習もいいが、もっと大事なことがあるだろう。君は技術者なのだからまずはそこをきっちりと仕上げてから英語に取り掛かりなさい」と言われた。そのことが社長に伝わり、社内で調査を行ったところ管理職の多くは全く同じような考え方をしていることが露見。
このような状態ではグローバル研修を行っても、アクセルを踏みながら同時にブレーキを踏んでいるような状態で全く投資効果が期待できない、と判断し管理職の意識改革を行う流れになった。
50名ずつのワークショップ形式にしたので、東京、名古屋、大阪で半年以上かけて実行したのだが、私にとっては日本のトップレベルの製造業の管理職が日々どのように感じ、グローバリゼーションをどのように受けとめているのかを肌で感じる良い機会になった。
今では笑い話になるが、私がトイレに行った時に、40代の2名の男性がこんな会話をしていた。「今日は何?」「今日はグローバルマインド研修だよ。社長も一体何を考えてるんだろう?この忙しいのに1日もこんなことに時間を取られるなんてありえないよ。今年は前年度比2割も売り上げが落ちてるのにね。」
もう少しで、「だから社長はグローバルマーケットを抑えようとしていて、そのために今日の研修があるんですよ」と言いそうになったことを思い出した。

最近最もグローバリゼーションに適応している企業は、管理者育成をグローバル・デジタル・ミレニアムにフォーカスし、且つ年功序列制度をできるだけネガティブな影響与えない形で改革していく企業であり、外国人や若手社員や女性社員をスピーディーに戦力化できるという特徴がある。

第二部は石坂講師によるセッションだ。通常2日間で行うリーダーシップのマインドセット研修を短い時間の中で、わかりやすく丁寧に皆さんに解説いただいた。
IMG_1458

グローバルの本質的な意味から始まり、激変する将来の労働環境、人的環境、日本人が抱えるマインドセットの課題について、参加者の方々は将来の危機感を感じながら、考えている様子が伺えた。
また、東京のG研でも納得度が高かった、今、求められるニュータイプの日本人リーダーについてご説明いただいた。
ニュータイプの日本人リーダーとは、“既存の企業文化から解放され、変革を起こすために会社を超えて個として行動できる日本人リーダー”のことだ。これはまさに同感である。企業が求めている人材像と、現状の人材とのギャップがあることは、どの企業も感じていることだと思うが、「そのギャップがどんどん広がるのを放置するのか?課題感を持つだけでなく、まず何かを始めることが重要である。」
問題は、この課題について気づきながらもその対策を検討するだけで実行に移さない企業があまりにも多いことだ。ひどい場合は5年間も同じ課題を検討している。

人事プロフェッショナルとして、石坂講師のご経験談を交えて話していただいたことで、みなさま、共感性や納得感があり、社内変革の難しさや、リーダー育成の難しさがあっても、何か一歩を踏み出す必要性を強く感じられたご様子だった。
企業に本当に必要なのは、
”現場の労働者と変革を起こせるグローバル・プロフェッショナル”ではないだろうか。

Gken
(第三部は石坂講師、私と参加された企業のご担当者による質疑応答となった。)

以下、参加された皆さんからのアンケート抜粋である。
・ニュータイプリーダーの5要素、特に「自分(個人)のビジョンをもつことの大事さ」に賛同します。
・まさにご自身の信念を広めることで、企業を良くしていこうという熱意が感じられました。
・多様化する社会において、自社が生き残るために何ができるか、考えを整理して実行していきます。

グローバルリーダーの育成については、多くの企業が長年その課題解決ができておらず、その必要性も益々高まっている。管理職に英会話レッスンを施すことも必要かもしれないが、まずはグローバルリーダーとは?今何が求められているのか?について納得のできる考え方をインプットすることが先決ではないだろうか。そのような企業には石坂講師のセッションをぜひお勧めしたい。


最後に今回ご参加いただいた皆様に改めてお礼を申し上げたい。

kazukon at 14:42

G研報告(162回)日本で“有能”なあなたが海外でも“有能”であるために絶対に知っておくべき海外駐在の極意

2018年03月02日
2018年2月22日(木)に堀江 徹講師をお迎えして、第162回G研、
「知らないと海外で“無能”になる?!日本で“有能”なあなたが海外でも“有能”であるために絶対に知っておくべき海外駐在の極意」 を開催した。

私のパートでは、グローバルでもローカルでもプロフェッショナルとして活躍できる
「GL型人材」の育成方法
についてお話しした。

DSC_0460  DSC_0563  



DSC_0521  DSC_0524











私は、グローバル人材を論じる時、下記の3つのタイプ(無敵というのはオーバーだが)に
分けて考えている。
  L型 = Local型。国内無敵。グローバルはできれば避けたい
  G型  = Global型。海外無敵。15年海外赴任して帰国したら浦島太郎
  GL型= Global & Local型。どちらでも無敵。今まさに求められる真のリーダー人材

日本企業では長らく、L型、つまり国内で活躍している人材に英語力(TOEIC600 〜800)をつけて赴任させるということを行ってきた。しかし、そのような企業には、現地採用の社員から、
 ・グローバル化ではなく、日本化を押し付けられている
 ・現地顧客ニーズを理解しようとせず、日系企業とのビジネスに偏っている
などの厳しい声が上がっている。

そこで、最近の人材投資動向としては、
L型人材の中でもトップ層をGL型に転換して、人材プールを作る
という方向に変化してきている。
つまり、国内ビジネスでピカイチの人物に投資をして
国内でもグローバルでも無敵のGL型人材になってもらおうという投資
だ。
そうすれば、社内にグローバルビジネスが出来る人が少ないので、
海外に赴任するのは毎回同じ人、という問題はなくなる。

実際、数年で100名以上のGL型のプールに成功した企業例や、昨年からどんどんと加速しているGL型人材育成の動きについて実例を交えてご紹介した。
私は2000年に創業した当初からずっとGL型人材育成の重要性を訴えて続けている。18年前に取り組む企業は少なかったものの、10年ほど前から先進的な企業は取り入れるようになり、5年ほど前からその動きは本格化した。昨年からは待ったなしの状況という色が濃い。
人材育成は時間がかかる。今日蒔いた種が明日収穫できるものではないからこそ、腰を据えて長く投資をしていくことが重要だ。
6月のG研ではGL型人材育成の取り組みに成功している企業様に事例発表をいただく予定だ。詳細が決まり次第、ご案内したい。

第二部では、昨年12月に「漫画でわかる! 海外駐在の極意」を出版された、堀江 徹講師をお迎えして行った。堀江氏は、商社、欧米系コンサルティングファームを経て、独立された方で、「日本のグローバル化を組織人事の側面からサポートする」をライフワークに人事コンサルタントとして活躍されている。ご自身も、ロンドン、上海の他に、シンガポール、バンコクに駐在経験もあり、多国籍の上司や部下・同僚と協働されてきた非常にご経験が深いコンサルタントだ。

DSC_0572











堀江講師のプログラムは、日本と海外のマネジメントモデルの違いを軸に、レクチャー、ロールプレイ、グループワークなどを織り交ぜながら進んでいくスタイルだ。

G研当日は、採用ロールプレイを行い、履歴書を見ながら、現地採用側のマネージャーとして何をどう聞くのかディスカッションをしていただいた。現地採用は赴任の中でも大きな仕事の一つだ。人材獲得競争に負けず、よい人材を獲得するために何をどう聞いて、人物を見極めるのか?そして、応募者に自社をどう魅力的に伝えるのか?は重要な課題だ。

マーカス・バッキンガム&カート・コフマンの『まず、ルールを破れ―すぐれたマネジャーはここが違う』という書籍の中には、下記のように書かれているという。
“People get motivated by salary, benefits, career development, etc., but most strongly motivated by direct manager's management”
〜 人は、給与や福利厚生、キャリア支援などによって動機づけされるが、最も強くモチベートされるのは直属上司のマネジメントだ。 〜

どんな人と働こうとも、自分のマネジメントスタイルで、部下や同僚のモチベーションが変わってくる。日本国内でも言えることだが、グローバルだとますます難しい。ただ、すぐには完璧なマネジメントは出来なくても、グローバルでのマネジメントスタイルの違いや、働き方観の違い、同僚一人ひとりの傾向、そして、自分の傾向などを予め知っておくことで、どんな上司や部下・同僚とも働けるように準備をすることが重要だ。

DSC_0579
kazukon at 14:41

G研報告(158回)「4社の事例!一挙公開グローバル人材育成の取り組みと課題を検証する!」

2017年12月29日
2017/12/8 (金)にG研、
「4社の事例!一挙公開グローバル人材育成の取り組みと課題を検証する!」を開催した。
味の素株式会社様、DIC株式会社様、NTTコミュニケーションズ株式会社様、
そしてラグジュアリーブランド様
の4社の教育ご担当責任者様に各社の
グローバル人材育成に関しての事例発表を行っていただいた。

第一部では、私から「VUCA時代に求められる人材戦略」と題して、
まるドメAクラス人材を鍛えてグローバル人材に変革していくことがいかに重要かについてお話しした。(まるドメ:まるでドメスティック:国内では優秀だが、グローバルとなるとパフォーマンスが発揮できない人材)

何も仕掛けなければ、まるドメAクラス人材は変わろうとしない。
彼ら・彼女らを変えるキーワードは、VUCA時代をどう生きるか?を提示することだ。

つまり、VUCA時代に今までのような生き方は通用せず、
変化を拒むような生き方は危ない、ということを伝える。
なんとなく知っている、ではなく、一つひとつのデータやエビデンスを
積み上げて説得していくことで、健全な危機感を醸成し、
自らが変わるきっかけとなることが可能になる。
ポイントは4つだ。

100年ライフがもたらす影響:
60-65歳で引退し、その後は余生を送るというライフプランは、
100年人生では破たんする。定年退職の年齢はぐっと上がり、
仕事も同じ仕事ではなく、異なる種類の仕事をいくつか経験することになるだろう。

Disruptive Innovation(破壊的イノベーション)の影響:
破壊的イノベーションでは、既存の大きな産業で長く変化がないところを
ピックアップし、テクノロジーと圧倒的な生産性によって総攻撃することで
Disrupt(破壊)を起こし、強い会社を弱体化させることで大きな利益を得ている。
これらは、自社、そして自分にとってどういう意味を持つのか?
その意味を正確に理解しなければならない。

熾烈なポジション争いの幕開け:
グローバル企業では、下記の3種類の人材の熾烈なポジション争いが始まっている。
 • 超優秀でハングリーで超高収入人材
 • 優秀で安定志向で高収入人材
 • 優秀でハングリーで低収入人材

た執鏖修垢訖雄猊埖:
War for Talentsという言葉が叫ばれて久しいが、
世界中から最も優秀な層を魅了するための人材獲得&リテンション戦略が
ますます重要になってくる。
すなわち日本にいたとしても、社内の人材やクライアント取引先に外国人が
たくさん存在する社会になる。
海外=グローバル 国内=ドメスティックと言う概念は、今後ますます薄まっていく。

このような中、各社では、どのような人材育成を行っているのだろうか?

今回は4社様にご登壇いただいたのだが、
4社とも「グローバル経営」や、それを実現するための
「グローバル人材戦略」が意味するところや、ステージは少しずつ違う。
大きな共通の枠組みは押さえつつ、自社の置かれた状況をもとに
丁寧に分析・計画・実行されている様子
を赤裸々に語っていただいた。

DSC_0051 DSC_0145










     • グローバルTop10に入るための人材戦略はどのようなものか?そのための人材定義は何か?
     • 外資系ブランドの現地法人である日本オフィスとして独自に行う研修は何が求められるのか?
     • 自社ですべてを完結する自前主義から、世界中のリソースと組むことへ事業変換する中で起こる人材の課題をどう解決するのか?
     • 新しくグローバルリーダー研修を導入した際の、社内へのメッセージは何に気を付けるべきか?初年度ならではの喜びと苦労は何か?
     • 教育(研修)とキャリアマップ(異動配置)はどう連動させるのか?



DSC_0155 DSC_0156







グローバル人材育成研究会を15年ほど前に始めた時、私の中には、
人材育成ご担当者様同士が熱く人材育成について議論をする場にしたい
という明確なビジョンがあった。
今回のセッションでは、まさにこのビジョンが実現できた会で嬉しい。

ご登壇していただいた皆様、そして、ご来場いただいた皆様には、
改めて心より感謝申し上げたい。

kazukon at 11:17

グローバルHRDフォーラム 大阪開催 2017年10月18日

2017年11月28日
10/18 大阪にて初の試みとなる、グローバルHRDフォーラムを開催した。
日本電産株式会社小野薬品工業株式会社グローリー株式会社の教育ご担当責任者様に各社のグローバル人材育成に関しての事例発表を行っていただくものだ。

昨年3月の大阪支店開設後、お陰様で徐々にクライアントもできており、ご質問やご意見をうかがう機会も増えきているのだが、多くの方から他社がどんな研修をされているのか?またどのようにやっているか?という声を頻繁にお聞きする。
研修内容などの具体的な「何」も勿論あるが、「どのように」やっているか(工夫)、や「どうだったか」(結果)に非常に興味をお持ちになっていることに改めて気づく。
その辺りの生の声をぜひ共有していただきたい、ということでの企画となった。今回も多くの企業ご担当者にお集まりいただき、熱気ある会となった。
20171018_241120171018_2452

まず私から「企業におけるグローバル人材育成の動向」と題してお話しさせていただいた。
IMG_240720171018_2415
ご講演者と発表内容は以下の通りである。
日本電産株式会社 平田様 「日本電産の次世代グローバル人材育成プログラム」について
20171018_2427b20171018_2432

小野薬品工業株式会社 大澤様「小野薬品工業のグローバル人財育成の取り組み」について
20171018_244320171018_2446

グローリー株式会社 大河原様、野様「シリコンバレーでのグローバルセッション」について
20171018_2462b20171018_2477

その後、発表いただいた4名様とのパネルディスカッションとなった。
いずれの発表者にも共通していることは、試行錯誤しながらも、会社の将来を担う選抜人財に対しての教育に本気で臨んでいる点である。

各社の理念を大切にしながら、教育を重要な投資と位置づけ、グローバルでの競争に勝ち抜くための人材育成を今後も改善しながら取り組んでいこうとする考えが明らかになり、ご参加企業の方々にも大きなる刺激になったようである。

パネルディスカッションでの参加者からの質問を幾つか抜粋する。
20171018_249220171018_2486
Q.「海外で行う研修と国内で行う研修の差は?費用も大きく違うようだが」
A.「シリコンバレーの会社など、本気で世の中を変えようと、全社員が考えている姿を見たとき、その衝撃が大きい」
 「本やテレビで観てもわからない、その雰囲気の違いが決定的であることを知れる」
 「経費で考えれば確かに高いが、自社のTOPクラスの人材育成を投資と考えれば見合う」(研修場所問わず)
 「海外は刺激を受けることが最大の目的、国内に戻ってどのように社内を変革していけるか、一方国内はスキルや考え方などを体系的に学ばせている」
 「M&Aをした現地幹部も対象となるため、日本国内で実施している」
 
Q.「選抜グローバル研修は管理職以上が多いようだが、20代のグローバル研修はどのように考えているか」
A.「まだ実施していない。本部長クラス、部長クラスを実施しており、次に行うとしたらその直下の階層を対象とする」
 「20代については、新卒でも20代中後半の社員もおり、まずは各自の専門性を優先させている。一方で、入社時研修ではパーソナルグローバリゼーション研修を導入している」
 「短期語学留学を毎年5名、⇒海外トレーニー(1年間)、海外赴任としている」


など、これら以外にも多くの質疑応答があった。ご興味のある方は、大阪支店にご連絡いただければ幸いだ。

第1回目のグローバルHRDフォーラムは大成功の内に終了した。
お忙しい中、登壇していただいた皆様には心より感謝申し上げる。
20171018登壇者集合写真
                 <登壇いただいた皆様と福田と記念撮影>

次回の大阪G研は年明けの1月24日(水)に「海外における有効なマネジメントの鍵」を開催する。グローバル人事に従事されている方は是非ご参加いただきたい。
https://www.globaledu-j.com/hrd/seminar_report/seminar_159.html
kazukon at 11:43

G研報告(146回) 「人材をいきなり送り込んでいませんか? 」(後編)

2017年08月23日
前回のブログで4月26日(水)に実施した東京での研究会について書いたが、今回は、その後編に登壇いただいた堀江徹講師のパートについてご報告したい。

堀江講師は、住友商事では財務担当としてロンドン、上海などに駐在し、人事担当としてグローバル人事プロジェクトをリードされ、その後マーサー、ヘイグループ、エーオン・ヒューイット、EYを経て、「日本のグローバル化を組織人事の側面からサポートする」をライフワークに人事コンサルタント活躍されている。また、ご自身も、ロンドン、上海の他に、シンガポール、バンコクに駐在経験もあり、外国人の上司や部下と共に協働もされてきた非常にご経験が深いコンサルタントだ。


今回は、「Global Challenge Program “Management in Overseas”
海外における有効なマネジメントの鍵」と題して、堀江講師の実体験に基づいたプラクティカルな事例をもとにワークも交えながら、セッションを体験いただいた。
DSC_0054DSC_0099 (1)








堀江講師のセッションでは、「海外における日本企業」がどんな位置づけなのか認識することから始まり、その後で役割、報酬制度、評価制度、育成、サクセッションプランニングなど、実際に海外に赴任した際に多くの方が直面している課題についてお話いただいた。

特に興味深かったのは、日本企業と海外の企業では育成・選抜について、「卒業方式」と「入学方式」という考え方の違いがあることだ。 日本企業では、「現在求められていることが満たせられれば昇格」という考え方(=卒業方式)のもと人材育成が行われる。一方、海外の企業で働く人材は「上位に求められていることが満たせそうであれば昇格できる(=入学方式)」という考えのもと、上位に昇格するにはどうすれば良いかを常に考えている。つまり、海外の企業では、新入社員であっても、「マネージャーにいつなれるんですか?」「私がマネージャーになるために、会社はどんな育成をしてくれますか?」「私は夜間MBAに通った方が良いですか?もし働きながらMBAを取得したら、早くマネージャーになれますか?また、もし行くのであれば、会社は補助をしてくれますか?」というような話を初日からしてくる。故に、卒業方式でずっと働いてきた日本人にとってはこうした質問が嫌で嫌でしょうがない。海外の方は「上に上がる方法を知らないと、先にいけないじゃないですか?」ということを言ってくる。そして、「この会社でこの上にいけないのであれば、この会社にはいる必要がない。」ということで辞めていく。卒業方式で考えている人と、入学方式で考えている人が話すと、双方がイライラしてきてしまうのだ。日本人赴任者が知っておかなければいけないのは、日本で多い「卒業方式」よりも「入学方式」で考える人が多いということだ。海外では、若かろうが、新人だろうが、「入学方式」で相手は話してくる。こうした状況を認識し、海外のスタッフに対してはしっかりと「入学方式」でも説明ができる準備をしておくことが必要だ。

また、今回のセッションでは「採用」について、実際に外国人スタッフを採用するというシチュエーションで、履歴書を見ていただき、「面談で何を聞くか」皆さんにディスカッションをしていただいた。今回の参加者の皆さまは人事業務に携わる方だったので、採用に関して聞くべき注意点等が出ていたが、実際に海外赴任をされる方は、あまり採用の経験がないため、採用時に聞くべきことが聞けないことがある。堀江講師のセッションでは、採用についてもロールプレイングを通じて実践的なポイントを学ぶことができる。
DSC_0085DSC_0079








最後に、今回参加された人事の方からは下記のような感想いただいたので共有させていただきたい。
・海外で仕事をする上で大切なことが網羅的に理解できたと思います。
・赴任者の所信表明のポイントを含め、海外企業でも活躍できる人材像が勉強できました。
 海外人材の育成は、日本流だけでは通用しないことも参考になりました。
・赴任前にフォーカスした研修の必要性を初めて認識することができました。
・ご経験に基づくレクチャーなので、大変実践的で説得力もあった
・大変実践的な内容で、海外赴任者向けマネジメント層の研修の参考となりました。
・卒業型で育ってきたために、新しい視点を知ることができました。

ここ最近、当社のクライアントである大手企業様の中でも、海外の企業を買収し、日本本社から日本人赴任者を現地へ派遣するものの、こうした違いを事前に知らなかったために、現地スタッフをうまくマネジメントできず、嫌われてしまうということも起きているようだ。赴任者の可能性を現地で十分に活かすために、そして、海外での成果につなげるためにも、海外で必要なマネジメントを事前に知っておく重要性を今回のセッションで改めて感じた。

DSC_0102

            セッション後に、堀江氏と専務の福田と

kazukon at 10:26

G研報告(146回) 「人材をいきなり送り込んでいませんか? 」(前編)

2017年07月09日
4月26日(水)、「人材をいきなり送り込んでいませんか?」と題してグローバル人材育成研究会を開催した。

前半は私より「グローバル人材がプールできる企業、できない企業」をテーマにご参加者とのディスカッションを行った。

なぜ、グローバル人材が育成できないのか?
グローバル人材がプールできない企業の特徴としては、以下の7点が挙げられる。

1.「要は英語でしょ?」から始まる失敗
→ 「まるドメ人材」+「 英語力(TOEIC600)」=グローバル人材?
  「日本語での経営塾」+「英会話レッスン」=グローバル人材?
2.グローバル人材の定義が曖昧
→英語力以外にどんな能力が必要か定義されていない。
3.他社事例を必要以上に気にする
→他社とは、グローバルのフェーズや課題・状況などが同じではないため、参考になるとは限らない。
某社ご担当者は「他社事例ばっかり集まってしまって3年が経った。なんとかしないと。。」
4. グローバル人材育成が体系だっていない
→選抜から底上げまでがシームレスになっていない、さらに良くないことに数年で方針が変わってしまう。
5. 海外拠点の人材には力を入れていない
→現地スタッフの育成については何も手をつけられていない。国内の方向性が固まっていないので海外は全く二の次である。
6. 若手ばかりに研修を実施している
 →会社のコアとなる部課長層にはグローバル研修を実施していない。最近は減少傾向にあるが、若手だけのグローバル人材育成はバランスが悪い。若手からも「上司にグローバル人材がいない。ロールモデルが欲しい」という意見も多い。
7. 底上げと選抜の予算配分のバランスが悪い
 →英会話レッスンは予算配分が高くなってしまうため、本当に投資すべき人材に投資ができなくなってしまう。英会話レッスンや通信教育は前年から継続で進めやすいが、最重要投資が必要な国内で活躍している魅力的なリーダー人材のグローバル人材化の予算を奪ってしまう。もう一度優先順位をつけてゼロベースで考えてみてはどうだろうか?

DSC_0002DSC_0005







上記の特徴をお話した後、「御社でグローバル人材をプールするにあたっての課題は何か?」というテーマでディスカッションをした。今回も大手企業のご担当者に参加いただいたが、以下のように様々な課題が出た。

同じ人ばかりに白羽の矢が立つため、人材プールが増えない。
グローバル人事以外は、グローバル人材育成を対岸の火事だと思っている。
・人材を送り込んで、その人が日本へ戻ってきたときにどのような仕事を与えるか、ドメスティックな仕事を与えて辞めてしまわないか?海外へ送り込む人のキャリアパスをどう考えるかが課題。
グローバルで統一のコンピテンシーを作り、同じゴールに向かっていくのが中々難しい。
・まさに、前述の7つの特徴のような課題がある。


DSC_0006 (1)DSC_0008








どうしたら、グローバル人材プールができるか?
まずは、「グローバル人材=英語レッスン」、「グローバル人材=日本語での経営塾+英語レッスン」という発想を何とかすべきである。国内の優秀な人材を選抜し半年〜1年かけて「英語でのセッション」を実施し、ネットでの無料教材や低価格の電話レッスン等で「英語の自己学習の習慣化」を促すことだ。 「当社の国内リーダー人材は日本で大活躍していて英語ができない。しかし、彼らにもグローバルで活躍してもらわないと人材が間に合わない。そこで妥協案として出てくるのが日本語の経営塾+英会話レッスン。しかしこれはほとんど無駄な投資になる。欧米もアジアもグローバル企業においては、リーダー育成は英語で行われている。英語でケーススタディを行い、ディベートしディスカッションを行う。日本語で同じことを行い、英会話レッスンをつけたとしても1 +1にはならないのである。

日本語での経営塾を英語でのセッションに変えることで、最初は聞き取れなくても、次第に理解し、最終的に自分の意見を英語で発言することができるようになる。もちろんその期間中は1日数時間の英語の自己学習を受けていただくことになる。効果的な英語学習を行うことによって必ず必要最低限の英語力を身につけることができる。
DSC_0034そして、こうしたトレーニングを通して、L型*1のトップ層20%をGL型*2にすることから始めるのはどうだろうか?トップ層の方たちは、本気になれば、8カ月間の英語のセッションもやり切ることができる。最終プレゼンでも、「よくここまで来たな!」と、私自身感動するほどのプレゼンテーションをするまでに成長している。 

*1 Local型人材:国内で活躍している人材
*2 Global&Local型:国内外問わず、また国籍・価値観・専門性・ジェンダーなどの異なるステークホルダーとの協働において、最高のパフォーマンスを常に発揮できる人材

DSC_0035さらにグローバル人材プールができている企業では、5年間かけて国内のコア人材をGL型にするプログラムを続けて、100名のグローバル人材を作りさらにその中の上位20%をハーバードやスタンフォードなどトップ10ビジネススクールのエグゼクティブエデュケーションに派遣するなどしてグローバル人材育成を体系化している。

グローバル人材プールを作るには、2:6:2の法則の上位20%に集中的に投資をし、トップ級の講師によるトレーニングを行い、そして、残りの80%の方たちには、従来の英会話レッスンではない方法(低価格の電話レッスン等)で自己学習を促進させ、互いに学びあう英語学習カルチャーを作っていくことで底上げをする。つまり、英会話レッスンという機会創出にコストをかけるのではなく、英語を学ぶ動機付けや、学習法にコストをかけ、自発的英語学習を社内デファクトにするという発想に転換することで、組織全体を変えていく必要があるのだ。

(後編へ続く)
kazukon at 14:11

多業種交流型 グローバル人材育成プログラム(大阪開催)

2017年06月28日
6月13日、14日、大阪にて第1回グローバル人材養成プログラム公開コース(GIFT)を開催した。
各企業から選抜された中堅社員がグローバルマインドセットグローバルビジネススキルの修得を通じ、海外でも通用する将来のグローバルリーダーを目指していくものだ。

通常は企業内の選抜メンバーで行っており、延べ1000名以上の人材を養成した同プログラムであるが、そこでの実績やノウハウを用いて、期間や回数を抑えながら誰もが参加しやすい公開コースとしている。
少人数から派遣できることや、他流試合を経験できることが、企業側のメリットとしても大きいのではないかと感じている。
また、今回参加者されている方はHigh Potentialな方ばかりで、これからの5か月間で互いに大きな刺激を受けていくであろう。
IMG_1825IMG_1835

キックオフは私が講師として担当し、「パーソナル・グローバリゼーション(個のグローバル化の方法)」からスタートした。このブログで何度も書いているので詳しく述べないが、キャリアにおいて自分自身のグローバル化を先延ばしする事は、大きなリスクが将来自分待ち受ける可能性がある。現在多忙の中で、グローバルスキルや英語力を磨く事は痛みを伴うが、数年後あるいは10年後に突如グローバリゼーションの中で取り残される痛みに比べればそんな努力は小さな痛みでしかない。
優秀なご参加者はもちろんそのリスクについて気づいているが、なかなか一気に行動に移すことができなかった事情もある。今回はそれに終止符を打って、一気に仕上げてしまうことが目的である。

続いて、初日後半のパートは専務取締役の福田が「右脳型英語学習法」を担当した。
参加者の英語力には多少の差があるものの、皆さんのめりこんで受講している姿に今後の成長スピードの早さが予想できる。早速、今夜からこの方法でやってみます!と言う宣言が出ていた。
IMG_1865IMG_1877

また2日目はRoss Moore-Fay講師による異文化研修を行った。異文化コミュニケーションの基本知識やスキルに加えダイバーシティな環境でいかに自身の魅力を演出することができるようになるか、研修を通じて学んでいただき、大きな盛り上がりを見せていたそうだ。
IMG_1897IMG_1936

受講者の満足度も非常に高く、研修が終わった後も熱心に講師に質問をするなど、まずは大成功のスタートとなった。

以下、アンケートをご紹介する。

・世界市場の中での海外企業と日本企業のおかれている情勢に改めて危機感を覚えた。
・なぜ英語が必要か、体系立てて説明いただき深く理解できた。また学習のモチベーションが強くなった。
・具体的な英語学習法が大変為になった。午前のセッションで重要性を理解した上で、午後に学習法を学べたことが非常に良かった。
・講師のパッションにモチベーションが高くなった。英語をやろうという意欲が湧いてきた。
・会社の若手から幹部まで多くの人に受講してもらいたい。
・海外の方が日本人のコミュニケーションスタイルをどのように感じるか?具体例を交えて説明してもらい、客観的な理解が深まった。
・講師の多岐にわたる経験を踏まえ、非常にわかりやすい説明が印象的。相手文化を理解しながらコミュニケーションを図ることの重要性に気づいた。

次回は7月13日(木)、「成功するグローバル人材の10のコミュニケーション習慣」を行う。若干数の追加参加者も受付予定である。ご興味のある方は大阪支店/T:06-6305-2712にお問い合わせいただければ幸いだ。
kazukon at 23:34

なぜ分かれる?「駐在しない人(マルドメ派)」と 「海外に行ったきり(浦島太郎派)」

2017年03月29日
3月9日(木)に大阪で、「グローバル人材育成はどこから手を付ける?M&A後を視野に入れた計画的な育成戦略と、あらためてその人材像を明確化する」と題して、第144回グローバル人材育成研究会(G研)を開催した。

144OsakaRoss_1573144OsakaRoss_1598

まず私のパートでは、事例を基に十分に事前研修を実施せずに海外赴任に行った場合、海外社員からは、下記のような厳しい声が聞こえている現状をお伝えした。

・グローバル化ではなく、 日本化を押しつけられている。
・現地顧客ニーズを理解しようとせず、 日系企業とのビジネスに偏っている。
・赴任者の言語・異文化スキルが低く、 コミュニケーションが成立しない。
・駐在者ばかりで物事が決定され、 ローカルスタッフの意見は「不満」だと捉えられる。


実は20年前でも同じような不満は海外社員から出ていた。しかし、その時代は日本の技術に優位性があり、日本人への信頼も高く、結局何とかなっていた。
ただ今では、他の国の技術も日本に追いつき、中には追い抜かされてしまっているものもすらある。そういった中で先進国でも新興国でも優秀な社員が増え続け、英語もあまり話せない、ロジカルにコミュニケーションをとらない、その上、給料は自分たちよりも高くもらっている日本人マネージャーの下で働くことに不満を感じている海外社員は非常に多い。

G研当日は、ご参加いただいた皆様に「御社での海外赴任者の課題は何か? また、どのような対策を取っているか?」というお題でディスカッションいただいた。

以下が出ていた意見である。

・行って何とかなるだろうと思い送っているが、やはり何かしらトラブルが起きているのが現状
・赴任したものの日本人コミュニティに属し、日本人の同僚とだけ基本コミュニケーションを取って仕事/生活をしている社員もいる。結局、帰国後も英語はあまり話せないまま。
・10年間赴任して日本に帰ってくると居場所がない。海外にいるときはなんでもその人に権限があったが、日本だと決定のプロセスも遅く窮屈に感じてしてしまいモチベーションが下がるいっぽう。

このような課題が出てしまう一番の理由は、GL型人材(GlobalもLocalも適応)のプールができていないため、「駐在しない人(マルドメ派=まるでドメスティック)」 「行ったきり(浦島太郎派)」 に分かれてしまう。すなわち組織として柔軟性、弾力性を欠いた動脈硬化状態となっていることが言える。

144OsakaRoss_15961 (1)

グロール人材を育成するために、良く聞かれるのが、とりあえず昨年と同様で、予算がとりやすい英会話レッスンとTOEIC施策のみを実施している。そして、自分たちの会社にとってのグローバル人材とは?の定義が部署によって異なりコンセンサスも取れないため、結局先送りになり何も実施できていない。このような状況下から脱出する、もう決断の時が来ているのではないだろうか?

当社では、L型人材(Local型。国内OK)のトップ人材とG型人材(Global型。海外OK)の人材を
GL型(グローバルも国内もOK)に転換していき、各階層のGL型率を20%に上げることでグローバル人材のプールを作っていくことを提唱している

その研修プログラムが「選抜グローバル人材育成」であり、多くの企業からご好評いただいている。

半年から1年間の研修の間に、下記のようなスキルやマインドを醸成する。

・Who you are(あなたは何者なんだ?)
・Up or Outの世界を知る
・MBAフレームワーク&思考ツール
・ダイバーシティ イノベーション
・Comfortable → Stretch Zone
・コミュニケーションスキルセット(武器は必要)
・英語は当たり前(言い訳なし)

グローバル人材育成において、何か手を打たなければいけないが先送りになっている、そしてまた昨年と同じ施策のみやっている。そんな状況を今年こそは変え、一歩でも前に進む研修計画を一緒に考えることが出来たら幸いだ。

第2部では、Ross Moore-Fay講師が登壇し、「異文化理解を軸とした実践的&普遍的なプログラム」をご紹介いただいた。

144OsakaRoss_1644144OsakaRoss_1652

Ross講師は研修冒頭でこのような話をしていた。友人であるイギリス人のビジネスマンの通訳として、ある日本企業でセールスのプレゼンを行った時のこと。Rossは長く日本にいるため日本文化を深く理解しており、「この契約はとれた!」と思ったのだが、その友人は「プレゼンは大失敗だった!」とひどく落ち込んでいたらしい。理由を聞いてみると、それは、オーディエンスであった日本人の反応が悪かったからだという。彼がプレゼン中、そこに出席していた日本人はほぼ、割り込んで質問をせず、目をつぶってまるで寝ているように聞いている。相槌もなく、終了後多くの質問もでなかったらしい。イギリスでオーディエンスがこのような反応をした場合、間違いなくそのプレゼンは失敗だったと言える。

しかし、その後Rossが日本文化の特徴について説明したところ友人は理解し、結局後日、契約も無事取れたという。Rossの友人が経験したようにビジネスを行う際に相手の文化をあらかじめ理解した上でコミュニケーションをとることは非常に重要である。

ある研究結果では、文化は3つに分けることが出来ると言われてる。ダイアローグ型、リスニング型、プランニング型。

研究会当日は、参加者の皆さんに自分はどの文化に属している傾向があるかをチェックいただいた。

・半分話し、半分聞くタイプか?よく話すタイプか?ほぼ聞いているか?
・一つのことにだけ集中するタイプか?マルチタスクをよくやるか?相手の反応をみて進め方を変えるか?
・丁寧ではあるもののダイレクトに伝えるか?エモーショナルか?丁寧ではあるが直接的ではないか?
・ロジックで攻めるタイプか?エモーションで訴えるタイプか?コンフリクトを避けるタイプか?
・会話にはほぼ割り込まないか?よく割り込むか?全く割り込まないか?

144OsakaRoss_163854175726

同じ国でも全員が全員、上記3つの文化のタイプに当てはまるわけではないが一般的にドイツ、アメリカ、イギリスなどはプランニング型と言われている。イタリア、ブラジルなどは、ダイアローグ型。そして、日本、ベトナム、韓国などは、リスニング型と言われている。もちろん日本人の中にもダイアローグ型やプランニング型の方もいる。しかし、ここで重要なのは、自分とビジネスをしている相手はどの文化に属しているのかその国のマップを頭の中で描いておくことである。

例えば、プランニング型の典型であるドイツ人に対してプレゼンをするとき、感情的に相手の心に訴え、こちらが多く話すというよりも、ロジカルに図形や数字を利用し、事実に基づいた説明を簡潔にするほうが受けいれられ易くなる。

ビジネスパートナーがどのような文化を持っているのか、自分の「Cultural Intelligence」を鍛えることは非常に重要である。Cultural Intelligenceを高め、相手をより深く理解することで、双方のシナジーを高めることができる。それが出来るようになることが、今後のグローバルリーダーに必要な力だろう。

<終了後にRoss、大阪支店長川村、コーディネーターの山名と>
144OsakaRoss_1657
kazukon at 16:27

2017年、グローバル人材育成の新しい潮流を捉える(前半:ICT企業様事例)

2017年03月09日
1月20日(金)、『2017年、グローバル人材育成の新しい潮流を捉える』と題して、
グローバル人材育成研究会(以下、G研)を開催した。
最近、特に案件として多いのが「選抜人材のグローバル化」だ。今回のG研の第一部では、私から「グローバル人材育成の新しい潮流」についてお話をさせていただき、その後、弊社の「選抜グローバル人材育成プログラム」を導入いただいたICT企業(以下、A社)の人材育成ご担当者様に事例をお話しいただいた。

まず、「グローバル人材育成に関して、今年こそは今までのやり方を変えたいと思っていること」をテーマに、参加者の人事の方々にディスカッションをいただいた、
すると、「異なる文化の中で現地スタッフを上手くマネジメントできる人材を育てたい」「会社がM&Aをし、外国人社員数が日本人社員を上回った。日本人社員の英語力、グローバルビジネススキルを上げることが急務」「国内でも海外でも仕事ができる人材をどのように育てていくか試行錯誤している」といった様々な課題がでてきた。

DSC_0578DSC_0630







続いて私より、「グローバル人材育成の新しい潮流」についてお話した。

弊社では、企業の国内トップ級の人材をグローバル化する「選抜グローバル人材育成プログラム」を実施させていただいている。「選抜グローバル人材育成プログラム」とは、国内で活躍してきたトップ級の選抜人材を対象に、1年間かけて、グローバルリーダーの育成を行う。ワークショップの言語は英語で最終的に役員に対して英語で成果発表を行う。プログラムは各社のニーズに応じてカスタマイズされている。

「選抜グローバル人材育成プログラム」を通じて感じるのは、国内で活躍してきたトップ級の人材がグローバル化することで、組織全体が生き生きしてくるということだ。国内でトップ級の人材は、周りへの影響力がある。国内トップ級人材は元々の能力が高く、研修中の取り組み姿勢は真剣そのものであり吸収も早い。
1年間の研修後には、国内で活躍してきた「ローカル型(L型)」人材のトップ層を「国内でも、グローバルでも適応できるリーダー人材(GL型)」に育成しプールしていく。そして、部長、課長、主任の各階層の国内トップ人材20%をGL型人材にすることで、各階層トップ層の意識改革につながり、ひいては会社全体がグローバルに対応できる組織に変革する組織開発的な意味合いがある。

DSC_0597



弊社の「選抜グローバル人材育成プログラム」を導入いただいたA社に具体的な事例を発表していただいた内容の要約が以下である。

■背景
今回、ご登壇いただいたA社は、現時点でのグローバル売上比率は低いものの、将来の外部環境・経営戦略を見据え、今からグローバル人材育成を本格的に実施する必要があるという背景から、半年間のプログラムを導入いただいた。

■成果
半年間のプログラムを通じて、参加者全員が自分をグローバルリーダー化する、英語学習を習慣化し、研修終了後も自分にとって効果的な学習法を継続していく決意をしたこと。そしてグローバルで活躍できる MBAフレームワークやプロレベルのコミニケーションスキルとマインドを身に付けたこと。

■成功の秘訣は?
A社では、プログラムの中で社長からのメッセージを伝えたり、社長レターや経営方針を説明する場などでも、グローバル人材育成や同プログラムが人事企画ではなく、「会社の施策である」というメッセージを出し続けた。
そのため、受講生自体が、会社がグローバル人材育成に本気で取り組んでいることを感じてプログラムにも積極的に臨むことができた。また、受講者同士でコミュニケーションをとるためのメーリングリストを人事部が作成したり、受講生が英語学習のための「ランチ会をしたい」などといった主体的な動きをした場合は、そうした活動を実施しやすいように人事側でサポート・後押しをした。今では、「社長お墨付」のプログラムになっている。

今後は、卒業生が社内講師となる研修や、選抜グローバル育成研修の卒業生が体験を語り、講師となっていくような場、そして、本プログラムの卒業生の会を作り、定期的に情報交換をする等、本プログラムで学んだことを継続できるような仕掛けを考えているそうだ。

その後、参加者の方からも多くの質問をいただき、活発な議論の場となった。

(後編へ続く)
kazukon at 21:57

2017年、グローバル人材育成の新しい潮流を捉える(後編)

2017年02月24日
1月20日『2017年、グローバル人材育成の新しい潮流を捉える』と題して、グローバル人材育成研究会を開催した。

前編では、当社の「選抜グローバル人材育成プログラム」を導入いただいた某ICT企業A社様の事例についてお伝えした。後編では、当社設立当初からパートナーとして協働しており、数々の企業のグローバル人材育成プログラムを共に作り上げてきた、ジェームス・ドハティ氏より、「グローバルになりたくない人を変える方法」と題して、グローバルマインドセットについてお伝えした。


グローバル人材育成の現場で常に悩ましいのが、選抜人材でも全員が「グローバル人材になるための」自己変革にコミットしていないことである。「参加しろ!」といわれて依存的にその場にいるだけの人、コースには参加するが日々努力するわけではないので、自己変革が起きず、結局本来の目的を達成できずに終わってしまう人も少なくない。

本気でグローバル人材になるには、「人生に向かう姿勢、そして仕事に向かう姿勢=attitude」を変える必要がある。そして、常に自己鍛錬し、自分自身で動機付けをし、我慢強く目標に向かって行動し、情熱を持ち続けることが重要だ。
DSC_0673ドハティ氏のセッションでは、グループでのディスカッションを通じ、
・グローバル人材になるために、どのようにしたら自己鍛錬や自己動機付け、忍耐力やコミットメントを保ち続けることができるか
・グローバル人材になるための、自身の一番の障壁は何か
等について話し合った。

DSC_0684DSC_0690







ドハティ氏による、研修を体験した参加者からは、
・「グローバル人材」になるためのきっかけをもらえた。
・自身の改善点について、マインドセットすべきことが明確になった。
・発想の転換、視野拡大の必要性を感じた
・グローバル人財を育成していく上でのプロセス、イシューについて非常に分かりやすい話で参考になった

といった感想をいただいた。

今後も、こうした研修により、自分事として、グローバル人材になることにコミットいただき、真のグローバル人材への第一歩を踏み出していただくお手伝いをし続けていきたい。

DSC_0737

終了後に、パートナー講師のJames Doherty氏と専務の福田聡子と。
kazukon at 08:37
ページの先頭へ


このWebサイトに掲載されている文章・写真・イラスト等の無断転載等を禁じます。(C)Copyright 2006 GLOBAL EDUCATION AND TRAINING CONSULTANTS. All Rights
      Reserved.
布留川 勝の「人材育成の現場!」日記 グローバルエデュケーションのサイトへ 詳しくはこちら