布留川 勝の「人材育成の現場!」日記
企業・団体の「グローバル&自立型人材」育成に携わるグローバル・エデュケーションの代表、布留川が人材育成の現場で日々感じたことなどをまとめます。 BLOG内検索
GlobalEducationandTrainingConsultants代表取締役布留川 勝カーネギーメロン大学 Institute for Software Research International Program Director

ディベート

G研報告(165回)グローバル人材の武器としてのディベート応用術 〜戦略的コミュニケーターの存在がビジネスの明暗を分ける〜

2018年05月18日
私は同席できなかったのだが、4月26日(木)に開催されたG研の様子を当社コーディネーターからの報告を基に、皆様にもお伝えしたい。

「日本人がグローバルな世界で、最も向上すべきスキルはなにか」と問われたとき、皆さんならなんと答えるだろうか。

「英語力」が思い浮かんだ方も多くいらっしゃるかもしれない。ただ、私たちは、「英語力」が多少低くとも、海外で、日本人ではないビジネスパーソンとも巧みにやりとりをする方々をたくさん拝見してきた。こういった方々が優れている点はどこにあるのか、今回はその答えとなる「ディベート力」に注目した。

4月26日(木)に、第165回G研 河原崎圭市講師による「グローバル人材の武器としてのディベート応用術〜戦略的コミュニケーターの存在がビジネスの明暗を分ける〜」を開催した。河原崎講師、「5年経った後も印象に残る講師」と称されるほど、ハイインパクト・ハイスピードな講師なのである。また、今回は日英のバイリンガルで行っていただいたが、さらに中国語でもこのセッションができるという稀有な存在である。  

「ディベートとはコミュニケーションの総合格闘技」と河原崎講師は言う。

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確かに、ディベートは以下のような様々なスキルを即時にしかも、同時多発的に発揮できなければならない。

・プレゼン力(相手に伝える力)
・思考力(短い時間で相手の意見を受けて考えをまとめる力)
・割込力(相手のペースに引き込まれず意見を瞬時に発する力)
・反論力(反対の意見を臆せず発する力)
・傾聴力(相手の意見に耳を傾ける力)
・理解力(相手の論点を捉え、構造で整理する力)
・質問力(必要な情報を引き出す力)
・メモ力(重要な点を整理して、メモをする力)

今回は、1対1、また、グループ対抗のディベート を参加者の方々にご体験いただいた。
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「ディベート」、ましてや、「コミュニケーションの総合格闘技」と聞くと、相手を打ち負かすスキル、論破するスキルが最重要だと想像されるだろうか。実は、今回のG研でこんな話があったそうだ。

ある参加者から「日々の社内でのコミュニケーション、クライアントとの交渉などの場面で、ディベートが生きる要素はどの部分か?」というご質問があり、それに対する河原崎講師の答えは「聞く力」

「聞く力」は「相手が一番言いたいことはどこか、それを支えるポイントはどの部分か」と相手の理論構造を正確に分析するスキルである。どうしても相手を説得させるとき、言葉を重ねてしまう。だが、より効果的なことは、相手の論点をしっかりと見極め、そこをシャープな言葉で突くことなのだ。

また、ディベートは、スキル面だけでなく、マインド面にも大きな影響を与えることができる。指摘、アドバイスをポジティブに捉えらるようになるとも言えるだろう

ディベートでは発言に対して必ず反対の意見が出る。どうしても日本では反論が出ることはネガティブなことと捉えられがちである。ただ、義務教育のころからディベートを学ぶ海外の方々などは、自分とは違う考えを持ち、それを発言してくれる人に対して尊敬をする、という日本とは大きく違う文化を持っている。それは「よりよい結果へと導いてくれる、新たな視点、より広い視野持つ機会」と捉えているからだ。指摘をされたときに心折れてしまうのではなく、「そういう考えがあるのか!」とポジティブに捉えるマインドの醸成に繋がるのがディベートなのである。これは、どこにいようとも必要なマインドセットではなかろうか。

河原崎講師の特徴は、高密度、ハイスピードに、学んだストラクチャーを使って、どんどん実践していくセッションだ。ストラクチャーを学ぶことで、英語のレベルがあまり高くなくともプロフェッショナルなディベートをすることができ、チームで行えば、チームビルディングにもなる。また、副次的ではあるが、勝敗がつくゲームのため、参加者の闘争心に火をつけ、モチベーションを高めるきっかけづくりにもすることができる。海外を渡り歩くビジネスパーソンの新たなステップとしても、これからグローバルな世界へと足を踏みいえる人のファーストステップとしても最適なセッションと言えるのだ。

ディベート力の向上は、ロジカルかつ説得力のある発言ができるようになる、自信がつく、周囲から尊敬されるという好循環を生み出す。それが、結果としてグローバルな世界での日本人のプレゼンスを高める。刻一刻とめまぐるしく変化するグローバル社会の中で、日本のビジネスパーソンが更にはばたく鍵はディベートにあり。そこに気づかせてくれる研究会となったようだ。

kazukon at 12:46

グローバル人材育成 「成功する企業 失敗する企業」

2013年10月16日
今週の水曜日に、第92回G研
「導入事例発表!ディベートを取り入れた
「選抜人材向けグローバル研修」でのグローバルリーダーシップ醸成』
〜ディベートを通じて、グローバル人材に必要な英語力、ロジカルシンキング、教養を高める 〜

を開催した。

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今回は、下記のような3部構成で行った。
第1部: グローバル人材育成の失敗例、成功例
第2部:あずさ監査法人様の事例発表
第3部:河原崎講師のディベート研修


私からは冒頭にグローバル人材育成の成功例と失敗例をお話した。
私がグローバル人材育成の現場に携わってからかれこれ27年が経過した。
思い起こせば、今でも記憶に残っている成功事例と、折れるべきではなかった妥協を許し、
失敗してしまった事例
がある。
そして私が実感している成功する企業の特徴は下記の3つだ。

そして、あずさ監査法人様は、下記3つにどれも当てはまり、
かつ、3番目の「人材育成担当者の専門性が高くかつ、思いがある」が極めて高い。

1. 英語力のある人材ではなく、グローバルで通用する人材像が明確且つ社内で共有され、継続的に偏りなく育成している。また、いつまでに何名という期限が設定されている。

2. 景気の落ち込みと関係なく育成に投資する。ブレがない。

3. 人材育成担当者の専門性が高くかつ、思いがある。


あずさ監査法人様の事例発表で、私が一番心に残っているのは、
「プログラムは生き物。丁寧な作り込みと事務局の粘りが必要。」という一言だ。

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研修は、本当に生き物だと思う。
例え、全く同じ内容で企画をしたとしても、
・受講者
・事務局
・講師
・研修会社
の四者の関わり合い方で全く異なる場が出来上がる。
だからこそ、毎回が化学反応なようなものに思えるし、一瞬一瞬が勝負だ。
二度と同じ瞬間は訪れないし、一瞬一瞬を最高の時にするために、
四者がそれぞれ、知恵を絞ってベストなものを作り、参加者に気づきや成長のきっかけになる場を作る


「場を作る」という意味では、河原崎講師のディベート研修は職人技である。私は河原崎氏とは10年以上弊社のパートナー講師としてお付き合い頂いているが、常に細部に工夫を凝らし妥協しない前のめりの姿勢には頭が下がる。
河原崎講師の研修は、まさに一瞬一瞬が勝負で、無駄な時間が1秒たりともない。
まさに高速回転な研修なのだが、それは河原崎講師の
受講生のニーズに120%以上応えたい、という「場作りへの思い」に起因するものではないだろうか。

5繰り返しになるが、研修とは、個人・組織の成長の場作りをすることだ。
頭の中で描いた企画通りに行くことはほとんどなく、
ニュアンスを含む現場での細かいの調整をしてこそ、よい場が出来上がる。
手間暇を惜しんではいけない。
まさに、そんなことを改めて感じた一日だった。


[ 終了後に、あずさ監査法人の元田様、丸山様、そして河原崎講師と ]
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kazukon at 11:17

素早く考えて主張する訓練:ディベート

2012年12月21日
先週、ある監査法人のお客様のグローバル研修をオブザーブした。
これは、10月初旬から始まった選抜人材向けの9ヶ月プログラムの一部であり、
私も初回キックオフの講師を務めさせていただいた。
その時の様子→http://blog.m-furukawa.jp/archives/2012-10.html#20121023

今回は第3回目にあたり、東京から離れた場所での河原崎圭市講師による
合宿研修でディベートも含めたロジカル・コミュニケーション研修を行った。

この9か月プログラムでは、様々な講師が登壇するが、
合宿はその中でも一大イベントになる。
参加者の皆さんは初回と比較しても、
英語でのコミュニケーションにかなり慣れた様子で、
イキイキと参加されており、コーディネートさせていただいた私も嬉しくなった。

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知的格闘技と言われるディベートは、日本人が苦手とするスキルの代表例だ。
面と向かって反論する、という訓練を小さい頃から受けていないせいだとは思うが、
日本人は反論されると、つい感情的になってしまうか、黙ってしまうかという人が多いように思う。

しかし、グローバルビジネスを率いるためには、
・短い時間内に情報収集を行い、主張のロジックを組み立てる論理的思考力と言語力
・短い時間内で相手に反論し、かつ、自分の主張を訴える

というスキルが必要になってくる。

先の選挙ではないが、
日本人は「もっと時間をかければ、準備が出来たのに」と言うことが多い。
しかし人生、「もっと時間をかけられる」ことなどないのだ。
刻々と変わるビジネスにおいては、時間をかけるという贅沢は通用しない。
限られた時間で情報収集を行い、最適な判断を下すことが求められている。
素早く考えて次の一手を打つことが重要なのだ。

そのような瞬発力を鍛えるのがディベートだと私は思っている。
また、河原崎講師は、ディベートを行うメリットの一つとして、
ディベートトピックについて深く考えることで、教養が深まるという。
つまり、ディベートを行えば行うほど、物事を多角的に見る力が増し、
教養が深まる
のだ。

今回の研修はもちろん英語で行うのだが、通常、ディベート研修は
高い英語力が求められる。今回の参加者の皆さんは、
最初こそ苦戦していたものの、一度、ディベートのコツをつかむと、
みるみる見違えるように、英語で堂々と戦っていらしたのが印象的だった。
さすが、日本のエリートの底力を見た思いだ。

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写真は当日のディベートの様子。
kazukon at 09:51
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